見出し画像

AI対話型授業の実践報告~ChatGPTは、新時代のソクラテスとなるか~;Report on AI Interactive Classroom Practice - Will ChatGPT be the Socrates of the New Era?

1.はじめに

 この記事では、小学校での道徳の授業において、ChatGPTを使用した実践について報告することを目的としています。ChatGPTとは、自然言語処理技術の一種で、人工知能を用いて自然な文や文章を生成することができるプログラムです。ここでは、具体的にどのようにChatGPTを使用した授業をどのように設計したかを説明し、授業の進め方や子どもたちの反応、議論の内容などを報告します。また、ChatGPTを使用した授業によって、子どもたちにどのような効果が見込めるか考察し、今後の展望や改善点についても考えます。AI技術を活用した教育の可能性について、考える機会を提供します。以下は英訳した文章です。

The purpose of this article is to report on the practice of using ChatGPT in a moral education class at an elementary school. ChatGPT is a type of natural language processing technology, a program capable of generating natural sentences and texts using artificial intelligence. Here, we will explain how we specifically designed a class using ChatGPT and report on how the class was conducted, the children's responses, and the content of the discussions. We will also discuss what kind of effects can be expected from classes using ChatGPT, and consider future prospects and areas for improvement.


AI対話型授業の実施日一覧です。2月下旬から3月中旬にかけて11の授業を行いました。;Here is a list of the dates of the AI interactive classes: 11 classes were held from late February to mid-March.

2.プロンプト・エンジニアリングを活用した授業フレームワーク「Teaching Prompt Framework」(TPF)と道徳授業への応用

 ChatGPTは、機械学習を用いて大量の文章データから言語モデルを学習し、自然な文や文章を生成することができます。しかし、ChatGPTが出力する文章が意図しないものになることもあるため、正しい方向性を示すために、下図のようなプロンプト・エンジニアリングが必要になります。
 プロンプト・エンジニアリングとは、ChatGPTが出力する文章を制御するために、適切な指示や制約条件をプロンプト(呪文)によって設定することです。これにより、ChatGPTが出力する文章が予想される方向性に沿っていることを確認することができます。小学校における道徳の授業において、ChatGPTを使用した教育では、プロンプト・エンジニアリングが非常に重要です。道徳には正解がないため、子どもたちの意見を尊重しながら、より多角的な考え方を促す必要があります。プロンプト・エンジニアリングを用いることで、子どもたちがより深い議論や考え方を行い、多様な価値観や観点を尊重することができます。また、プロンプト・エンジニアリングは、子どもたちが持つ感性や人間性を尊重し、より質の高い教育を提供することができる重要な要素です。
 したがって、道徳の授業において、ChatGPTを使用する際には、プロンプト・エンジニアリングを行い、子どもたちが持つ感性や人間性を尊重しながら、より深い議論や考え方を促すことが重要です。
 この実践では、このプロンプト・エンジニアリングを用いてChatGPTに授業を進行させるフレームワーク「Teaching Prompt Framework」(TPF)を新たに考案し、道徳科の授業実践に活用しました。TPFは、対話型AIを使用した授業支援システムのフレームワークです。教師が事前に設計した授業教材プロンプトと合わせて入力することで、ChatGPTに授業のねらいに沿った会話を生成するように命令することが可能となるよう設計しました。具体的には,ChatGPTが授業の学習到達目標に合わせた発問(学習者への問い)を行い、その発問に対する学習者の回答を事前に設定した評価基準と照らし合わせて判断し、条件を満たした場合に授業を進行させるといったものです。さらに、TPFを使用することで、ChatGPTと学習者との会話が意図せず授業の内容から外れてしまうことを抑制することもある程度できるようになります。TPFについては、今後公開していきます。また、「Teaching Prompt Framework」は、英語などの語学や、算数・数学の文章題にも応用できそうです。

実際の授業フレームワークの一部。道徳授業を構成しているのは70行ほどのコードです。

3.実際の授業「本当の親切(内容項目:親切・思いやり)」の様子


実際の授業の様子

 授業は、道徳科の6年生向けに行いました。上の画像は、「本当の親切」の実際の授業の様子です。教材資料として「最後のおくり物」という物語を用いました。電子黒板に写したChatGPTの画面を、子供たちのChromebookにも配信しながら授業を進めています。
 授業は、導入/展開前段/展開後段/終末の順序で進められました。導入では、本日のテーマである「本当の親切」について、子供に質問を出しました。ChatGPTが子供の回答を受け取り、選択肢を提示していました。このような問いかけに対して、子供からの回答は自由回答であり、ChatGPTがその回答を理解し、選択肢を提示することで、流れをスムーズに進めることができました。
 展開前段では、本日のテーマである「本当の親切」について、多面的・多角的に考えることを促す質問を出しました。展開後段では、本日のテーマである「本当の親切」について、自己の生き方について考えを深めさせる質問を出しました。エクストラでは、本日のテーマである「本当の親切」から、哲学的な問いへの立場を考えさせる質問を出しました。それぞれの質問に対して、ChatGPTが選択肢を提示して、子供の回答を受け取る形式で授業が進められました。
 以下は、実際の会話の記録です、「R」が子供で、緑のアイコンがChatGPTです。「本当の親切」について子供たちはAIとの対話を通して、だんだんと「本当の親切とは」に迫っていきます。子供はChatGPTが出した問いに対して、互いに話し合い、多面性を保たせながら意見を一つにまとめて返します。

実際の授業の会話記録

 以上が、本授業におけるChatGPTを活用したAI対話型授業の実際の流れです。ChatGPTは、子供からの回答を適切に理解し、選択肢を提示することで、授業の進行をスムーズに行うことができました。また、ChatGPTを活用することで、子供同士のコミュニケーションを促すことができ、授業の質を向上させることができたと思います。

4.教師の役割はファシリテーターに徹すること

ChatGPTの発問に合わせて、子供たちは議論し、考えたことを黒板に書きだしていきます。教師は、子供たちの意見を引き出し、まとめ、迷いや葛藤も含めた一つの意見として子供たちの言葉を繋いでいきます。

 AIという新しい技術を取り入れたことにより、子供たちは興味を持って授業に参加していました。AIを取り入れることで、より現代的な授業を実現することができ、子供たちがより深く学ぶことができたと感じました。しかしながら、ChatGPTには限界があります。例えば、子供の発言に対して、そのわけを子供の生活経験から深く掘り下げることができない点や、適切なフィードバックができない点が挙げられます。このため、教師がChatGPTと連携しながら、授業を進めることが重要だと感じました。
授業における教師の役割は、「子供に学習の見通しをきちんと持たせる」「子供から意見を引き出して、議論させ、子供同士を繋ぐ」「学級全体の意見を、多面性はそのまま一つの意見にまとめる」というまさに“ファシリテーター”に徹することになります。
 まずは子供たちに学習の見通しを持たせることです。例えば、「国際理解・国際親善」の授業で、子供から「なぜ国際親善で何?」という疑問があった際には、「社会科で青年海外協力隊のことを学習したよね。あれも一つの国際親善になるよ。」と教師が解説すると、子供たちも納得してChatGPTの質問に対する自分の立場を考えていました。子供と共に1年間過ごしてきた教師だからこそ、学習課題と子どもの生活を繋げて見通しを持たせることができるのだと思います。
 また、子供同士で意見を交換し、グループごとに意見をまとめる際には、教師は子供たちの意見を引き出して議論を促しました。そして、グループごとにまとめた意見を黒板に書き出してもらいました。

 学級全体でまとめる際には、教師がみんなの意見のキーワードを広く取り入れながら、学級全体の意見として、子供たちの道徳的な課題に対する多面性を持たせた一つの意見としてまとめていきます。どちらか一方に意見を偏らせるのではなく、葛藤や迷い、「でも…」を意見に入れて、「結局どっちなの?」と言われるような、曖昧なものでも、AIは判断して授業を進行してくれます。
 以上のように、教師はAIであるChatGPTを活用しながら、子供たちの意見を引き出し、それらを整理してまとめることで、ファシリテーターとしての役割を担うことになりました。普段は、次の発問について頭の片隅で考えながら子供たちの様子を見なければならないので子供の重要なつぶやきを取りこぼしていたり、教師と児童の1対1の問答になったり、時には黒板に向きすぎて子供の顔が全く見られなかったこともありましたが、ChatGPTを活用することで、教師も子供と一緒になってAIからの質問の答えを考え「共に学ぶ」ことができました。教師が授業をしているはずなのに、AIの出した発問に対して子供と一緒に悩む…今までにない全く新しい体験でした。

5.「つながる命(内容項目:命の尊さ)」でChatGPTが語った終末の説話


 「つながる命」の授業の最後、ChatGPTが語った「家族や友達との絆や、大切な人が生きている間にその人たちに支えられたことを思い出すことで、命の尊さを感じることができます。」という言葉に、子供たちから、「それって何ですか?」と質問が出ました。下の画像は、子供たちが「家族や友達との絆や、大切な人が生きている間にその人たちに支えられたことを思い出すことで、命の尊さを感じることができます。って何ですか?具体的に説明してください。」と質問にAIが回答した終末の説話です。教師は、ただこれを読み上げるのではなく、それまで子供たちと過ごしてきた実際の思い出や、修学旅行で体験したことなどを交えながら、子供たちと一緒にAIの言葉を「共有」しました。用意した言葉でない分、妙に訴えるものがあります。特に若い先生の場合、命の尊さについて、下のような言葉はなかなか出ません。

「つながる命」の授業の終末の説話。命の尊さを感じる瞬間について、具体的に説明している。

6.「つながる命(内容項目:命の尊さ)」授業後の子供たちのふり返り


 以下に示すのは、その「つながる命」の児童の振り返りです。“いいもの”だけでなく、その時に集まった“すべて”のふり返りを載せます。長いですが、「つながる命」について、AIと教師と子供で一緒に学んだ後の、生の言葉をご覧ください。

  • 命の繋がりには物理的な意味や感情的な意味があることを知りました。いつもとは違う授業のやり方だったけど、わかりやすくていいなと思いました。

  • 今までは、命の繋がりや、支え合いについて、あまり考えていなかったけど、今日、「つながる命」の授業を学んで、これからは、友達や家族、親せきとのつながりを考えて、大切な人たちとの時間を大切にすごしたいと思いました。

  • 今日の授業を受けて、家族や友達との絆で自分の命への経験であったり大切な人との思い出は自分の命へ深く関わっていることがわかって自分が周りの人に大切にされていると感じることが親からの自分への思いだと思いました

  • 僕は、この授業をする前は自分がどのような人にどのようにして命を助けてもらっているのかとかをあまり考えていなっかたけどこの道徳で自分は親にご飯を作ってもらったりして命を助けられているということがわかりこれからもまた命を助けられるかもしれないけど自分で自分の命を助けて次は自分が人の命を助けて行けるように頑張っていきたいと思った

  • 今日、わかったことは自分がなぜ今生きているのか、つながった命とはどういうものかがわかった。僕はおばあちゃんやおじいちゃんが亡くなり、命の限界などを知り、今までより命を大切にしようと思いました。これからは夢を叶え自分の存在意義を作りこれからも楽しい人生を過ごしていけたらなと思いました。

  • 自分の命は親に産んでもらうことだけで繋がっているだけではなく人と人との間で思いや絆、友情などが繋がっていて自分が必要とされているときとかに自分はちゃんと人と繋がっていると実感できた。

  • 私はひいおじいちゃんがなくなった時の葬儀で、今まで携わってきた会社の方々など家族や親戚以外の人も来てくれたことがあります。このことから、つながりは、命だけでなく、人と人との関係や、会社関係、色々なところで繋がっていると知りました。だから、6年1組のみんなも修学旅行で心を通わしたり、バスケットボール大会ではみんなで団結してやっているため、絆は繋がっているんだと感じました。

  • 今日、この学習でつながる命について学び、感じ方は人それぞれだけど、自分は家族や友達とは、これまでの経験もあるので命は繋がっていると思いました。また、生きているうちに思い出を大切にし、大切な人たちを支え合っていこうと思いました。

  • この授業で、家族とのつながりや、大切な人たちとの思い出、支え合える人がいるから、楽しいし、生きる意味が生まれていると思います。僕は、まだ人がしぬという経験をしていないけど、人が死ぬのは怖いし、それがたいせつなひとだったら、もっと嫌だから、後悔のないようにしたいです。

  • この授業を通して命の大切さや尊さについてかんがえられるようになりました。

  • つながるとはおもいがつながるとかぐらいにしか、思っていなかったけど
    たくさんのいみが、あるんだなと、思いました。

  • 大地はもっともっと一緒におじいさんと暮らしたくてとても辛かったけど、天国でもおじいちゃんは元気でいてねと心から願ったと思います。 おじいちゃんが長生きしていたら、おじいちゃんの大好きな温泉が行けたかもしれなし、一緒に遊んでいたかもしれないけど、元気にならなかったけど、最後におじいちゃんからの手紙があって嬉しい気持ちだと思いました。

  • 命は尊いもので、とても大切なものだから、これからももっと大切にしようと思いました。自分には、病気にかかって体が弱くなってしまったおじいちゃんがいて、いつ天国に行ってしまうのかわからないけれど、いつか元気になって、一緒に釣りに行くことができるのを楽しみにしています。

  • 今日授業をして,つながる命についてあまりわからなかったけどいとこや知っている人がなくなったら悲しいと思うから繋がっていると黒板に書かれてあって私は,ほんとにそのとうりだなとおもいました!これからは大切な人を支えたり,人はいつ死んじゃうのかわからないからそれまでにめっちゃ楽しいことなどをして自分ももちろん支えるけど家族も友達も支えていきたいと思いました!ちゃんとみんなと絆を深められるようにしたいです!

  • 今日は、命の大切さについてわかった、この授業を受ける前は、命は自分のものだと思っていたが、この授業を受けて親や友達から、必要とされているあるから、命のとうとさをかんじるということがわかった。

  • その思いを受けついでの授業では、私はつながる命は人間がいるから自然が成り立っていて自然があるから人間も成り立っているのかなと思った。この授業で命の尊さについてわかった。そして、絆って大切だなと思った。そして、当たり前はないと思った。

  • 私は、「つながる」という字は人だけではなく感情や思いがつながるということ。「繋がる」という字は、人、家族、友達が繋がるということなのかなと思いました。誰かが亡くなってしまうときに命が繋がっていたんだなと思いました。これからは、自分の命が周りの人と繋がっているということを思い出して自分の命を大切にしようと思います。

  • 今日の授業をして、自分の大切だと思うことは周りの人の命が大切だと思います。また、大切だと思うことは私達は自然や周りの人たちからたくさんの物をもらったり支えてもらっていると考えることが私は大切だと思います。なので、これからは周りの人や自然に感謝しながら生きていきたいです。そして、自分自身の命の尊さを感じていきたいと思いました。

  •  授業をしてみてパソコンに疑問に思ったことを打ったら自動で考えが出てきてすごいと思いました。つながる命について詳しく考えるのは難しかったけどできてよかったです。私は友達や家族などとつながってると思うから支え合ったり大切にしたいです。つながる命の尊さを感じるきっかけは命が生まれるときや人がなくなったりするときだと思います。

  • 「つながる命」というテーマは、家族・友達などの周りの人達と、気持ちや心がつながっていると私は思いました。私たち人は、生まれたときからずっと、親に支えられているんだと改めて思いました。そして、前に親から、私が生まれたときの気持ちを伝えられたときに、必要とされているなと感じることができました。
    なので、今日はとても命の尊さを感じることができました

  •  今日の授業で、つながる命は命のバトンタッチなのかなーと思いました。 
    なぜなら、例えばお母さんがなくなったら次は、自分が引き継いでいかないと次の人がいないからです。 
    またつながる命は、自分たちが生まれるているときに繋がっていると思うからです。これからもいのちをたいせつにしたいきたいです

  • 今日の授業で学んだことは、自分が生きている中で生まれてきてから、ここまで家族に支えられながら生きているということを改めて知ることができたし、友達や家族との思い出なども振り返ることができました。命の尊さを感じるきっかけは自分の大切な人が亡くなったりすることから命の尊さを感じることができました。これから大切にしていきたいことは自分のことだけでなく、相手の気持ちなども考えながら過ごしていくことを大切にしていきたいです。

  • 今日は、つながる命には、友達の思いやアイコンタクトということくらいしか思っていなっかたけど、家族や友達との絆が大切な人との思いであり支え合いなどにつながっているのだと思いました。これからも大切な人との思いはどうゆうふうにつなっがっているのかをしって命の尊さについて考えてみたいと思いました。

  • 今日わかったことは、自分の考えと友達と意見がちがかったりしてもいろんなことでつながっているということがわかりました。例えば、親戚や家族、いとこ大切な人がなくなったときとても悲しくなるからつながっているとか家族が自分の好きなものなどを知っているからつながっているということがわかりました。なのでこれからは、どんなことでつながっているのかを知りたいなと思いました。AIを使って初めて授業をしたのでとてもたのしかったです。

  • 私はあんまり命は繋がってるとか考えないから今日勉強して本当に命は繋がってると思いました。これから、人生の悩みとかがあったら今日勉強した命は繋がってるから自分もみんなに必要とされてるし自分にとってもみんなが必要な人と思い出して、顔を上げて悩みを乗り越えたいです。今日の授業は、本当に大切だから忘れないでいたいです。

  •  命は、いろんな人とつながっているということがわかりました。また、命は大切な人との思い出や支え合い、自分が必要とされていることが実感できたら、自分自身の命の尊さに気づけるということもわかりました。私は、おじいちゃんとおばあちゃんがなくなったときのお葬式でいろんな人が来ているの見て、つながっているんだなと感じました。

  • 今日道徳の時間に命のつながりをならいました。
    つながる命はアイコンタクトが心がつながったしゅんかんをかんじるときです。また、自分が思った夜ごはんが言ってないのに作られている。
    で、つながる命というテーマ友達、家族と心や思がつながるから。

 そのほかのアンケート、AIとの対話を通した子供たちの感想も、今後公開できたらと思います。

7.最後に

 道徳の授業でAIを使うなんて、僕の教師としてのモラルを疑われても仕方ありません。しかし、このふり返りを見て、どうでしょうか。実は、僕は今まで、生命尊重の授業はうまくいったことがありません。ちなみに、国際親善で行った「米作りがアフリカを救う」も子供たちは素晴らしいふり返りを書いてくれました。今後で教育現場に対話型AIが取り入れられる事例が多く報告されると思います。僕はそれが楽しみで仕方がありません。
 2023年の2月下旬から3月中旬にかけて、6年生の4クラスでAIを活用した道徳の授業を11回行いました。AIを授業に活用する利点は、教師の授業準備の負担が激減することです。普段は内容項目と目標、教材の特性と様々な観点で授業を行っており、授業の質が一定に保てない時もありましたが、発問と児童への返答をAIに任せることで、教師は授業の質を担保しつつ、準備負担の大幅なコストカットが期待されます。
 つまり、教育現場へのAIの導入は、昨今の教員不足による教育の質の低下問題(特に若手教員の教材研究、授業を助ける)、不登校児童への教育の保障、SDGsの「質の高い教育をみんなに」という課題も解決する可能性があります。
 ちなみに授業ではChatGPTと呼ぶと味気ないので、「ソクラテス」と名前を付けて読んでいます。第四次産業革命前夜の今、我々人類は、AIによってもう一度「無知の知」を体験することになるでしょう。わくわくが止まりません。

この記事が参加している募集

AIとやってみた