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時間よ、止まれ! 時を刻むアートな時計7選

こんにちは。@ARTです。
パブリックアートの中には、造形だけではなく時計としての機能を持つ作品も多くあります。時間を表すものをどう表現に消化しているか、それぞれのアーティストの取り組み方が現れている作品ばかりです。それでは7作品をご紹介します。

【大手町】杉本博司 / SUNDIAL

杉本博司 / SUNDIAL

「時計」と言いつつこちらは日時計です。数学の式をもとにアルミニウムを加工して形状を作り出す数理模型シリーズのひとつ。高さ12mもの円錐は日時計としての役割も持っていて自然の時間を体感できます。
杉本博司 / SUNDIAL

【銀座】岡本太郎 / 若い時計台

岡本太郎 / 若い時計台

日比谷の数寄屋橋公園に1966年に設置された作品です。岡本太郎生誕100年の2011年に修復・塗装されなおしました。円錐状の柱にうねるようなオブジェが突き出し、時刻によって顔の表情が変化する文字盤となっています。変化する銀座の街にあっても、今もなおこの町で時を刻み続けています。
岡本太郎 / 若い時計台

【日比谷】渡辺力 / 日比谷第一生命ポール時計

渡辺力 / 日比谷第一生命ポール時計

日本のデザイン界を牽引してきたプロダクトデザイナー・渡辺力によるポール時計です。1972年にデザインされたとは思えないほど、今見てもシンプルで視認性が高く、色あせないデザインです。
渡辺力 / 日比谷第一生命ポール時計

【西新宿】ジュリオ・パオリーニ / 天文時計

ジュリオ・パオリーニ / 天文時計

西新宿の高層ビル、新宿アイランドタワーの建設に合わせて設置された天文時計です。天文時計とは、天体の運行、星座、時間を表示する特殊な文字盤を備えた時計で、プラハの天文時計が有名とのことです。こちらは、プラハの「天文時計」のレプリカ(複製)として、セイコー監修・施工、イタリアのデザイナー、ジュリオ・パオリーニがデザインしました。
星座位置と時間表示、小文字盤には十二宮の記号、円周の表示と細かなデザインが施されています。
ジュリオ・パオリーニ / 天文時計

【赤坂】フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー / 21世紀カウントダウン時計

フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー / 21世紀カウントダウン時計

赤坂のTBS本社庭に設置された曲線が特徴的な建築家、フンデルトヴァッサーによる作品です。元々はテレビ番組の企画で制作され、20世紀までのカウントダウンを知らせる時計でした。現在はその役目を終えてうっすらとした緑に囲まれています。アナログ時計はまだ現役ですので、フンデルトヴァッサーの作品らしい明るい色や曲線の造形とともに楽しめます。
フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー / 21世紀カウントダウン時計

【関内】児玉慎憲 / 浜の時守

児玉慎憲 / 浜の時守

関内の十字路に設置された時計の機能を持つモニュメントです。3つのステンレスパイプで守られるように向きを変えた2つの時計が設置されています。
児玉慎憲 / 浜の時守

【広島】オノ・ヨーコ / HIROSHIMA AIR CLOCK

オノ・ヨーコ / HIROSHIMA AIR CLOCK

広島テレビ放送に設置されたオノ・ヨーコによる作品です。元々は「Air Clock」という時計をモチーフにした作品があり、その広島バージョンとなります。広島に原爆が投下された8時15分で針が止まった文字盤と、1945年8月6日の「8」と「6」が表示されています。「AIR」には、「あの日呼吸することもできず苦しかった瞬間を忘れないでいましょう」という思いが込められているそうです。

太陽光による時計から、機能的な時計、天文時計、モニュメント、カウントダウン、そして時が止まった時計を紹介しました。こうしてみると、街中での時計のあり方も変わってきているように見えます。他にもアートな時計を見かけたらお知らせください。
Public Art Database(β)

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