子守歌

暴力的な自己が
誰かを傷つけてしまわぬうちに
自分を殺してしまわぬうちに
思い出して
いつか聴いた あの歌

自惚れた自己が
虚無に喰われてしまう前に
自分を憐れみだす前に
おののく子供を眠らせて
口ずさむ 子守歌


詩集「空ニナク」収録
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174字

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