箱庭

幸せな箱庭を 虚ろに彷徨って
境界の壁を 見上げても
その壁を越えることも 崩すことも
する勇気もなく

ただ息苦しさに 胸を掻きむしって
暑くもない 寒くもない 空気に抱かれて
冷ややかな壁の下で
うずくまっている


詩集「空ニナク」収録
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194字

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