自分由来の涙を流したい

私はアイドルオタクです。
私はアイドルさんの悔し涙がとても好きです。好きですというとただの性格悪い奴みたいだけど、アイドルさんの悔し涙に心を動かされることが多々あります。
瀬戸オタクをしていたころには選抜関係での推しメンの悔し涙につられて涙を流すこともありましたし、ライブアイドルのオタクになってからも色々な場面で推しメンの悔し涙を見て応援したい気持ちが高まるきっかけになることだってありました。
悔し涙に限定するわけじゃなくて、もちろん嬉し涙も好き。
選抜入りが決まって、ワンマンが成功して、SNSのフォロワーが節目に乗って、そんな幸せなタイミングで流す涙も素敵だなと思います。こういう嬉し涙って裏できっとたくさんの努力や葛藤があって、それが報われたときに流れるものだと思うから好きなんです。悔し涙もきっと、いろんな行動や思いが結果には結びつかなかったから流れるものであって、何も思い入れがなかったら泣くほど感情が揺さぶられることってないと思うんです。

プロは客の前で涙を見せるべきではない、なんてことが時々聞かれますが、個人的にアイドルという存在はその涙さえもある種の商品として(というのはセンスのない言葉選びかもしれませんが)ファンの心つかむものになるのではないかと思うわけです。

まぁ、そんな風に涙のことを考えていたんですけど(?)
はて、最近自分が泣いたのってどんな時だったろうか
とふと思ったのです。
振り返ってみると、ほとんどがアイドルさんの涙につられての涙
いやぁ、自分はほんとにアイドルオタクしか趣味がないなぁ
と思うと同時に
自分の涙って他人由来だな
と気が付いたのです。
要するに、他人の何かに感動して、他人の涙につられて
そういうところからくる涙しか流してないな、って。

アイドルさんの悔し涙にしても嬉し涙にしても、そのほとんどはアイドルさん本人の自分由来の涙なんですよね。
自分(たち)の頑張りが報われた、自分の葛藤の末悔しい結末になってしまった。ちゃんと主語が自分であるうえで流す涙なんです。
私はそれを見て、主語がアイドルさんである涙を流す。
いや、決してこの自分の涙が悪いものだとは思わないし、一緒に泣けるぐらいに応援したいと思えるアイドルさんと出会えていることにはむしろ誇らしいぐらいに思っているんですよ。
でも、自分由来の涙を全く流してないのって少し寂しいなとも思ったりするのです。泣くほどに思いをかけて行動している物が自分にはないのかもな、って。

でもさ
大学生になって、社会人になって
自分由来の涙を流している人ってそんなに多くないんじゃないかな
とも思うんです。いや、知らんけど
だからこそ、時に涙を流すほど本気で何かに取り組んでる人に魅力を感じたり、そういう姿を見て応援したくなったりするのかな、って
自分由来の涙を流す機会を作るのって機会的にも労力的にも結構大変で、
だから他人のそれに乗っかって疑似体験することで自分を納得させているのかな、って

私は自分由来の涙も流せる人生が豊かそうで、生きている実感が出来そうで憧れます。何か成功したら嬉しくて涙が出てしまうような、うまくいかなかったら思わず悔し泣きしちゃうような、打ち込めるものが見つかるといいよな。
しばらくは本気で頑張るアイドルさんたちに思わず涙が流れるほどの感情をお裾分けしてもらいながら、自分由来の涙を流せそうなものを探そうと思います。

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