人生21年目にして自分のセクシャリティを知った話②

↑続きです。
ノンセクシャルを自認したのは、つい1ヶ月前のことです。

①でお話ししたように、私はリスロマンティックなので好きになった相手に恋愛感情を返されることを望んでいません。同時に、相手と性的な行為(キスやセックス)をしたいと思ったことがありませんでした。「別にしなくても好きは好きじゃん？」と必要性を感じていなかったように思います。むしろそういう想像をすると気持ち悪くなってしまっていた節があります。

この感覚は高校の頃からありましたが、つい最近までそれが「ノンセクシャル」特有の感覚とは気づきませんでした。
みんな年頃だから下ネタも話すしそれで盛り上がることもありました。ドラマや映画の恋人同士のそういう描写はセクシーで素敵だと思っていたし、性に対する嫌悪は私は持っていないと思っていたからです。1度経験すれば楽しいと思えるんだ、大人になったらみんなこういうことをするんだし、と思っていました。

しかし、Abema TVで配信されるドラマ「17.3 about a sex」の第2話を観た時、自分がノンセクシャルであるという可能性に気づきました。
(まだ無料で観られますので是非)

https://gxyt4.app.goo.gl/4mose

この話のヒロインは交際経験もなく、人を好きになったこともありません。ある日、幼馴染の男子に映画に誘われ、その帰りにキスをされてしまいます。
帰り道の途中でヒロインはあまりの気持ち悪さに嘔吐してしまいます。後日、友人に相談しても「意味がわからない」と聞いてもらえず、ネットで検索したところ「アセクシャル」という言葉を見つけます。

アセクシャル。他人に対して恋愛感情または性的欲求を抱かないセクシャリティ」のことです。
両方抱かない人のことをアロマンティック・アセクシャル、恋愛感情のみ抱かない人のことをアロマンティック・セクシャル、と言います。
そして、性的欲求を抱かない人のことをロマンティック・アセクシャルと言い、ノンセクシャルと言うこともあります

ヒロインの様子が私に重なるところがあり、終始ハッとしながら観ていました。
そういう雰囲気になると吐き気を覚えること、
私を好意的に思っている男性がいる飲み会に参加しなきゃいけない時、前日に嫌すぎて泣いていたこと。
私は性的な対象として見られることが嫌だったのだとその時気づいたのです。
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補足
※私は他者に対して性的魅力は感じます。
アイドルを見たらカッコいいと思うし、セクシーなパフォーマンスはセクシーだなぁと思うしキャーキャー言うこともあります。ただ、その人とそういう行為をしたいとは全く思いません。
また、性的欲求を持っていることと、"他者に対して"性的欲求を抱かないことは両立します。ノンセクシャルの多くの人は性欲を持っています。
しかし、"他者"とそういうことをしたいか、というと話は別です。

追記[2021.02.14］
他者に対して性的魅力を感じる、と書きましたが、それが発動されるのはアイドル・芸能人を見ている時だけだということに今更気づきました。

所属する部活が男子部員8割のところなので、接する機会も多く、海でBBQに行く際に上裸を見ることもありますが何も感じません。

最近は、アイドルの性を直接的に連想させるパフォーマンス(腰振り、裸になる)も正直苦手というか、
「そんなんしなくてええ！！」となってしまいます。
これもノンセクであることと関係があるのかもしれないです。
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もしかしたら、ノンセクシャルという「性的行為したくねぇ！」という考えが、リスロマンティックの「両思いになる必要ないし、好意返されても…」という考えにつながっているのかもしれません。

いずれにせよ、このような流れで私は2つのセクシャリティを自認することとなりました。

正直なところ、自分がセクシャルマイノリティ当事者になるとは思っていなかったことなので、まだ戸惑っています。
「私は普通じゃない」「この状態治さなきゃ」と考え込んで無理をしていた私にとって、「リスロマンティック」「ノンセクシャル」という言葉はとても救いでした。
でも、これを認めても何か変わるのだろうか。カミングアウトしたら、友人や家族は理解してくれるのだろうか。いつかできるものだと思っていた恋愛・結婚はどうなるのだろうか。と不安もあります。

まぁ、この先そういうことをしてもいいと思える時が来るかもしれないし、理解を示してくれる人が現れるかもしれないし、ゆっくり自分と向き合いながら自分らしい人生を送れるよう、その都度答えを出していきたいと思います。

最後に

この記事を書いたのは、自分の気持ちを吐き出して整理したかったからです。地元の親友にはなんとなく言ってありますが、大学やバイト先の仲間には言えていません。
「恋愛感情が気持ち悪い」となんとなく仄めかした時、「何それ？」「理想が高いだけでしょ」と言われてしまったことがあります。
飲み会では、「なんで彼氏いないの？もったいない」(何がもったいないんだよ！！！)、「早く作れば」と何回も言われまくっているため最近は行かなくなりました。
おそらく彼らはこのようなセクシャリティがあることを知らないのだと思います。かなりマイノリティだと思うので知らなくて当然だなぁ、と思うし彼らを責めるつもりは一切ありません。
いつか知ってほしいけれど、今はそんな勇気が出ないので、ここにモヤモヤした気持ちを書きたかったのです。
自分の気持ちを文章にしたことで少しだけ心が楽になりました。こういうセクシャリティの話、恋愛の話もまた書けたらいいなぁと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。