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新市場型破壊は身近なところで起こってるって知ってた?

クレイトン・クリステンセンは、『イノベーションのジレンマ』の他にも幾つかの著作を出版しています。その中でも『イノベーションへの解』は、破壊的イノベーションに興味を持ったならば、是非、読んでおきたい一冊です。

前者の『イノベーションのジレンマ』は、優良企業が破壊的イノベーションの前に屈する仕組みが解説されていました。一方、『イノベーションへの解』には、新製品や新規事業を発展させ、破壊者としてイノベーションを推進するための、具体的手法が記述されています。

この『イノベーションへの解』の中でクリステンセンは、破壊的イノベーションを「ローエンド型破壊」と「新市場型破壊」に分類しています。本話では、この新市場型破壊のイノベーションに注目するとともに、新市場型破壊が対象とする「無消費」の概念、さらには無消費を取り込んで破壊的イノベーションを実現する手法、これらについて解説しましょう。

ローエンド型破壊と新市場型破壊

クリステンセンの言う新市場型破壊を理解するには、破壊的イノベーションの2次元グラフにもう一つ軸を増やし、3次元で考える必要があります。それを示したのが図表1です。

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