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2024.7.6 くゆるpre.SHIV Report【布】

明日の叙景、ボーカルの布です。
夏真っ盛りですね。
今回はくゆるpre.SHIVのライブレポートについて書いていきます!


はじめに

まずは豪雨により電車が止まってしまうような状況のなか、会場に駆けつけてくれた皆様、ありがとうございました。
そして、あえなく断念した方には次回以降、さらに磨きをかけたライブでお出迎えできるよう準備します!

改めまして今回は「はじめましてかな」のくゆると「ひさしぶりだね」のnhommeで3マンライブを行いました。
前回、明日の叙景で企画した『Dialogue』と同じくらい、ジャンルを横断する尖ったイベントになりましたね。

Photo by Emily Inoue

会場は僕が勝手に激情ハードコアの聖地と呼んでいる新代田FEVERです。
思い入れのあるライブハウスなので、ライブレポの後に触れたいと思います。

ライブレポート

nhomme

国内で最も共演している回数が多いバンドはおそらくnhommeだと思います。(初共演は確か新宿ACB HALLで行われたHATEGLEAMの企画。果たして何年前だ)

以前、西荻窪FLATで行われたレコ発もすごかったですが、今回も相変わらずすごかった……。

人間離れした複雑怪奇なキメにエモ原理主義者も納得の情緒あふれるメロディと透明感のある郷愁を誘うシャウトの波状攻撃。
とにかくタイトで変態すぎるプレイは感動ものなのですが、やはりnhommeの真骨頂は人の手を離れたえげつないグルーブを支えに描かれる弱さと悲哀だと思うんですよね。
『スタンド・バイ・ミー』や『MOTHER2 ギーグの逆襲』で描かれる「偉大なる帰宅」であったり、『ダニー・ザ・ドッグ』や『テクノライズ』で描かれる「畜生の身に落とされた者の心の回復」であったり、胸が締め付けられるような情景が浮かぶ曲展開やメロディが多い。
そして、そのエモさをライブにおいても余すとこなく表現してくれるんです。
百聞は一見に如かず。
まだ未体験の方は是非ライブへ。

ここからは余談。
打ち上げで菊池さん(Ba,Vo)に「体内にマイクロチップでも埋め込んで、クリックと身体を連動させているんですか?」って聞いたら「メンバー全員が天からのクリックを聞いている」って返されて絶句した。
「nhomme」のイデアにメンバー三人がアクセスして演奏しているってことですかね。

明日の叙景

押忍。
二番手、自分たちの番です。

Photo by Emily Inoue
Photo by Emily Inoue

-setlist-
A Flower Is Not A Flower(入場SE)
ビオトープの底から
歌姫とそこにあれ
土踏まず
美しい名前
影法師の夢
遠雷と君
キメラ

この対バン内容であれば「美しい名前→影法師の夢」がハマるだろうなと思いましたが「臨界」を入れてもよかったかなとも思いますね。

でも、当日はリラックスしてライブに臨めたのでよかったです。

といいますか、ギターの弦が切れて急遽MCすることになったことが頭に強く残りすぎて、それ以外あまり覚えていないぞ……。
「えー、明日の叙景を今日初めて観るって人ー」とお客さんに挙手を求めるバンドマンムーブを初めてしてしまいましたが、やってみると意外と楽しかったです。
noteの宣伝もできたし満足。
しかし、なんだか最近バンドマンみたいなことばかりしている気がします。

Photo by Emily Inoue
Photo by Emily Inoue

くゆる

真打登場。
FRIENDSHIP.ではロックバンドと表記されていますね。
確かに音源を聴くとシューゲイザーやポストロックの文脈で語りたくなりますが、ライブでその音を体感した瞬間「これはロックだ」となりました。

各方面から「轟音でヤバい」「日本で一番音がでかい」「ライブハウスがぶっ壊れる」と評判なバンドですが、この日は透き通るように優しい空間系の音とストレートに胸を駆り立てるロック的なアプローチ(特に落とすべきところで鋭く落とすキメがグッド)が楽しめるようなバランスだったと思います。

アンニュイで内省的な歌声と時折優しさを覗かすギターのメロディの対比も注目ポイントだなと感じます。どちらが欠けてもいけない絶妙さがそこにはあります。
キャッチ―さをボーカルではなくギターで担保するスタイルはどこか明日の叙景と似ているかも?

「蒼い空」の歌詞は最初こそ、90年代後半ぽい漠々たる不安を描いたようなものに感じたのですが、何度か繰り返し読むと「子供の無邪気さと可能性の広がり」に対する「大人の責任への徒労感」が読み取れて、とてもグッときました。
シンプルなだけに、さまざまな解釈ができそうですね。

そして特筆すべきはドラムでしょうか。
凄まじかったです。
生命力で溢れたようなドラミングで強い。強いのに耳にすっと入って来る。
これはまた味わいたい音ですね。
ちなみに汗でスネアが水没したようです。ブルーマンみたいな状態だったということかな?

まとめ

今回の3マンSHIVはストイックに見ると「ドラマー3人が持っていったな」と思うくらい、3バンドとも「ドラムすげー」ってなりましたね。
これを見越したわけじゃないですが、今回はドラムカムを撮ってます。
是非チェックしてください!

そして、新たな縁をつないでくれたくゆるに拍手と感謝。

LIVE HOUSE FEVERの思い出

まだメロデス小僧だった頃、サークルの先輩にheaven in her armsを教えてもらったのがターニングポイントだったかもしれません。
「このバンドに出会うために生まれて来た」って思うほどの衝撃を受け、真っ先にライブがないか調べると直近のライブがFEVERで開催される「SUMMER MEETING 2012」でした。
そう。記念すべき人生初のheaven in her armsの会場がFEVERなのですよ。僕にとってFEVERが激情ハードコアの聖地たるゆえんです。
「SUMMER MEETING 2012」を観に行ったことは今でもいい思い出です。
トッパーのheaven in her armsを最前で観て、心臓を鷲づかみにされ(「鉄線とカナリア」やってくれなくて絶望しましたが)沖縄のUnripeと台湾のHuman Beingsに出会い、この日に完全に激情系の虜になりました。

あとがきにかえて

ライブの日、楽しみにしてた隣のカフェpootleが休みだった……。

ライブ情報

2024.8.18(日) 渋谷CLUB QUATTRO
RAY presents「Destroy the Wall」
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=J6120008

2024.9.29 (日) Veats Shibuya
2024.10.6 (日) 大阪バナナホール
Imperial Circus Dead Decadence×明日の叙景 2MAN SHOW
『神産む嵌合体と詩葬の彼岸』
https://eplus.jp/sf/word/0000116379

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