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企業の社会的責任(CSR)と行動指針

会社組織の社会への根本理念を示すCSRと行動基準について解説します。

【企業の社会的責任(CSR)】

CSRとは、社会的責任を果たすことを目的とした企業の自主規制の一種として、高い倫理基準を示すものです。多くの企業のCSR活動は、創造的な製品・サービスを公正で自由な競争原理に基づいて提供すると同時に、公共、経済、または環境の改善に配慮しています。会社は、ステークホルダーと信頼関係を築くために、安心・安全で働きやすい職場環境を作ること、人権と多様性を尊重し、透明性のある情報開示を行うことを重視しています。

東洋経済が毎年公表する2021年度「CSR企業ランキング」によると、総合ランキングの1位はKDDI、2位は日本電信電話、3位は富士フィルムホールディングスです。

例えば、KDDIの場合、啓発・教育の分野では、子供や高齢者がスマホを安全に仕様できるようリテラシー教育講座を全国で展開しています。環境の分野では、CO2削減への取り組み、使用済み携帯電話のリサイクル率の向上、KDDI従業員が参加する環境保全活動にも注力しています。

【企業理念と行動指針の策定】

1企業理念

特に、多国籍企業では、企業グループとして、どのような理念に基づいて、職務を遂行するのかを、国籍や宗教にかかわらず、基本理念を、ポスターにするなどして、社内従業員誰もが目に付くようなところに、貼付することが望ましいです。企業理念には、一般的に次のような項目が織り込まれます。

①顧客目線での経営

②法令順守・契約ベースに基づく営業活動

③弛まない技術革新

④公正な競争下での調達活動

⑤基本的人権の尊重

⑥腐敗防止活動の徹底:賄賂禁止・公正な市場競争への参加・反社会的勢力との根絶・安全保障貿易管理の徹底

⑦情報管理の徹底

⑧有形・無形資産の保全

⑨従業員の安全性配慮重視の職場環境の構築

⑩地球環境への十分な配慮

2行動指針

行動指針には、企業の価値観やコミットメントを示す社内のガイドラインとしての価値と、社外に向けての声明としての価値があります。グループの役員及び従業員一人ひとりが、法令及び社会規範を基本とし、各種社内規定の則って高い倫理観と誇りを持って自らを律し、自らの責任を全うするための指針です。

例えば、Googleでは、自社が考える信条をまとめた10か条をホームページに掲載しています。

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