宝くじに当たったら もりたからす
宝くじを買ったことが一度もない。なぜ、と問われても困る。
私はアルゼンチンに行ったことがないし、実用イタリア語検定を受験したこともなければ、ワカケホンセイインコを飼育したこともないが、いずれも明確な意思に基づいた選択ではない。
それらはただ、これまでの人生において私の認識の埒外にあった、というだけのことだ。
しかし多額の現金が不意に手に入ったら愉快だろうなあ、とは常々思っている。はっきり言って私は、この世の大体の物が欲しい。
手帳の空きページに記した「欲しい物リスト」