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【ドライブ企画】北海道3500 その7「3日目/長い1日のはじまり」

※この記事は2021年9月のふり返り旅行記です。
前回↓

時間がおしています

「失敗したかなぁ」

山肌を下るゴンドラの中で、私は呟きました。ケーブルを支える鉄塔の脇を通過する度に、鉄の箱がゴウン、ゴウンと揺れます。朝陽を浴びた内部は温かく、油断すると眠ってしまいそうです。

………さて。
私はなぜ後悔しているのでしょうか。

遡ること9時間前。

私は占冠しむかっぷ村にある「星野リゾートトマム」付近まで走り、車中泊をしていました。わざわざ深夜の山道を占冠ここまで運転してきた理由は、トマムリゾート内にある雲海テラスで雲海を見るためです。

そして当日きょう

天気は晴天。景色は一望できたものの、お目当ての雲海に出会うことはできませんでした。おまけに雲海テラス行きのゴンドラに乗るまでに1時間ほど要したせいで、北海道3500の3日目は初っ端から時間がおしています。

でも、
後悔している暇はありません。

「観光よりも移動」を改めて自分の胸に刻み込み、朝8時半頃にトマムを出発。全日程の中で、最も走行距離が長い1日が始まりました。

北海道のど真ん中を爆走

トマムからのスタートだという旨をXツイッターに投稿すると「狩勝かりかち峠を下って帯広に抜けるのだろう」と予想するコメントが寄せられました。まぁ普通はそうですよね。

しかし私は根室本線落合駅付近でぶち当たった
[←滝川 富良野 帯広 清水→]の看板を………

………左折しました。
安定の遠回りきょりかせぎです。

🚗三

富良野方面に向かって車を走らせていると目に飛び込んでくるのは、メロンメロンメロンメロンメロンメロンの文字です。道路脇の至るところに農園の直売所があり、先を急ぐドライバーに甘い誘惑を仕掛けてきます。メロンメロンメロンメロン。

今思えばメロン休憩くらい挟んでもよかった気がしますが、当日の私は「観光よりも移動」を順守してスルーしました。

🚗三

富良野から美瑛に向かう途中、距離稼ぎ+興味本位で十勝岳望岳台に登ってみました。登山客の車でいっぱいの駐車場に何とかしろまる号を納め、石だらけの道を歩きます。肝心のマウンテンビューは…?

残念。トマムは快晴だったのに、十勝岳連峰の峰々は厚い雲の中に隠れてしまっていました。なかなか上手くいきませんね。

気を取り直して旭川方面に向かいます。例によって中心部までは行かず、郊外で給油だけ済ませてから愛別のコンビニに寄ってお昼休憩。

稚内で食べられないものなら、何でもいいんです(恒例)。

愛別からは、旭川紋別あさひかわもんべつ自動車道に乗ります。この道路は約90kmにわたって無料の高規格道路が続くオホーツク路に欠かせないふとっぱらロードです。

愛別インターから自動車道の終端までを完走し、13時半頃に遠軽えんがるの道の駅に到着しました。ここの道の駅は2019年に開業したばかりの綺麗な施設です。

遠軽ここまで来ればオホーツク海は目前。紋別や北見、網走といった各都市も近いのです。が………?

連続の峠越えで十勝へ

オホーツク目前の遠軽までやってきた私でしたが、その90分後には何故か石北せきほく峠の頂上にいました。

(エッΣ( ̄。 ̄ノ)ノ!)

石北峠ここにいるということは、せっかく旭川紋別自動車道を使って越えてきた大雪山系の山々に、逆方向から再びアプローチしている状態にほかなりません。

北海道3500の距離稼ぎのために、壮大な謎ムーブをかましているのです。

このまま東側から石北峠を越えると層雲峡そううんきょうを経てお昼に立ち寄った旭川に戻ることができますが、それでは面白くありません。私は大雪湖畔の交差点で道を折れ、国道273号線を進みました。

石北峠の頂上から一旦標高を落としたものの、道路はすぐ登坂に転じて道内国道最高峰の峠に到達しました。

そんなわけで、石北峠を後にしてすぐ、三国峠登頂完了です!この間はわずか40分ほど。

北海道3500全6.5日の中で最も長い走行距離を予定している3日目、ここまでの経路は

トマム雲海テラス→富良野→十勝岳望岳台→美瑛→旭川→愛別→遠軽→留辺蘂るべしべ→石北峠→大雪湖→三国峠。

北海道の真ん中付近を縦横無尽に駆け回り、すでにお腹いっぱいです。事情を知らない人が聞いたら何がしたいのかまるで分からないドライブコースでしょう。

しかし、これはまだ序の口にすぎなかったのです…(つづく)↓

#北海道3500 #旅行記

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