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【配信後記】6時限目|吉澤悠花さん|心地いい居場所ってなんだろう。吉澤さんと一緒に、みんなで考えてみませんか?

こんにちは!
アス学生のイデチャンです。

私情により少し投稿が遅れていまいました。
継続して書いていきたく、それゆえ時折マイペースな投稿になるかと思います。

10月4日の22時から、アス学ライブ配信6時限目「心地いい居場所ってなんだろう。吉澤さんと一緒に、みんなで考えてみませんか?」をお届けしました。

1ヶ月ぶりの配信!
この回は、長期インターンのため東京から塩尻市に滞在中の吉澤悠花さんをゲストにお迎えし、九里さんとともにお送りしました。

吉澤さん(愛称:おから)は東京学芸大学院所属。現在塩尻市のNPO法人『MEGURU』と、シビックイノベーション拠点『スナバ』で掛け持ちインターンされています。コミュニティってなんだろう、居場所ってなんだろうということや、言葉以外の”表現”について、日々頭の中でぐるぐる考えているようです。これまで東京ではシェアハウスをされていたり、様々なコミュニティに属し活動されていたりなようなので、そのなかで気づいたことや感じたことお聞きしながら、視聴者の皆さんと一緒に、もくもくと考える回になりました。

・どんなコミュニティで活動してきたの?
・活動が展開した原点は?
・「居心地がいい」ってなんだろう?
・コミュニティってなんだろう?
・「居心地クリエイター」について

と、内容もりもり沢山でお送りしました!

どんなコミュニティで活動してきたの?

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まずはじめに、おからさんのこれまでの活動についてお聞きしました。

おからさん、噂には聞いていましたが、お話を聞いていくとものすごく経験が豊富で・・・文章だと伝わりにくいかなと思ったので、絵に起こしてみました。

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大学は東京学芸大学の教育学部英語科に入学します。所属していたサークルで、合宿作りや余暇支援と関わるうちに、「場づくり」が楽しいと感じるようになります。しかし同時に場づくりの難しさを感じ、もっと探究しようと、お友だちに誘われた『特定非営利活動法人 Learning for All』でインターンすることになります。

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ここで得たファシリテーション経験や、教育は学校の先生だけじゃないという気づき、自分のビジョンの深堀をする経験が、のちの行動を展開する大きなきっかけとなったそうです。

その後、『一般社団法人Fora』と関わりを持ったり、教育実習をしたり、就職活動をしたりするなかで、「このまま先生になるのはしっくりこない」と感じます。ということで大学院進学を決意。

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大学院では、これまで学んでいた教育学ではなく、文化人類学を専攻します。慣れない学問を学ぶ傍ら、国際支援に関わったり、フリースクールに関わったりと多方面に活動していたところ、おからさんの全て頑張ってしまう性格ゆえ、疲れてしまったタイミングがあったそうです。周りの人からの「少し休んだらどう?」の声がけもあり、休学を決意。

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2020年春、新型コロナウイルス流行によりこれまで人やモノにどれだけ助けられていたかを感じるようになったおからさんは、同じ気持ちで意気投合した友人と国立市でシェアハウスを運営。また、ご縁もありつながった塩尻市でインターンをすることになります。

いやぁ〜、経験が盛りだくさんです。すごすぎる。

活動が展開した原点は?

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これだけ主体的に広く活動されているおからさん。
そのきっかけとなったのはなんなのでしょう。

2つ要素があるようで、
1つは小さな頃からのおからさんの性格が関連しているのだそう。小学校時代、思い出企画委員会に所属したときに、仲間と一緒になにかを作り上げていく過程が好きだなと感じ、もともと人が好きで、人と関わることで安心するという性格だったと話します。

もう1つは、自分の周りから人と離れてしまった経験によるものだそうです。そのとき、学校などこれまで当たり前だった場所が居場所でなくなってしまったと話します。そのときは意識していなかったけど、この出来事がきっかけで「居場所」がキーワードになったのだそう。大学3年時に『Learning for All』でインターンしていたときに、自分のビジョン・やりたいことを、自分に矢印を向けて追求したときに「居場所」というキーワードが改めて見つかって、それが原点になり現在に広がっていると言います。

自分と向き合って思考の整理をしたことで、おからさんの中の突き詰めていきたいことや大切にしたいことが見えて、それを原点にして行動に移すことができているのだなと思いました。 

居心地がいいってなんだろう?

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ここから3人の思う「居心地」トークをしていきます。

(以下、若干の要約有り。敬称略。)

おから「居心地は人によって定義が変わったり、言葉尻がちょっとずつ変わるんだろうなと思うんですけど、自分の中でこれかなって思いつつあるのが、ちょっとざわざわしたところが自分の中で好きで。音を気にするタイプで、ちょっとだけ音楽をやってたからもあるのか、静かすぎると自分のちょっとした音によって周りを気にしてしまい他に意識が向いちゃって。でもちょっとしたガヤガヤ?知らない人がいたり知ってる人がいる中で、自分に向き合って作業したり、人と関わったり、そういった人との関わりの量や音の量を日によって柔軟に選べたり、場として柔軟性があるところが、自分のなかで居心地のなかの要素のひとつになっているような気がしている。
あとは、そこにいるときに人に存在受容をしてもらえること。人との関係とかコミュニティとの関係が絶対切られないよっていう雰囲気や言葉、状態がある場。そこは自分にとって居心地がいいんだろうな。

九里「関わり具合が選べるとか、受け入れられるみたいな話とか。受け入れられるのなかに、私は『わたしもいいし、あなたもいいよね。』があるといいんだろうなぁと最近思っていて。同じ輪の中にいる人は『似ていておもしろいよね』ってなってて、他の輪の中にいる人も、『ちょっとちがうけどそっちもいいと思うし、時によってはそっちに移動してもいいかもしれないね』が良いな私的に思っていて。それがおからさんの受容にちょっと入っているかもしれないなと思って聞いていました。」

イデ「場の柔軟性を選べるといいなというのはすごく共感があるけれど、場づくりをする人がその柔軟性を作るのは難しいなぁと聞きながら思って。そういうのってどうしたらいいんだろうなぁと思いながら聞いていました。でも、これってつくるものじゃなくて、生まれるものですよね。その場にいる人が(意識的に)自ら居心地のよさを調節していったらコミュニティ全体が居心地のいいものになるのかなぁ。」

九里ある程度整えることはできるのかなぁと思ってて。わちゃわちゃ、でこぼこしているのをスーッと整えることはできて、この土台でわちゃわちゃしていいよを作るのがコミュニティマネージャーなのかなぁと。ここに遊具置いといたよとか。結局中の人が(居心地を)つくってはいるんだけど、仕掛けは作れるのかなと。」

おから「それこそいろんな『当たり前』とか、『気づいたらそれありきで考えてた』とかって、長年根付いた文化がいろんなコミュニティにあると思っていて、それはそれで似たような感覚の人が集まって居心地がいいとなったりすると思うんですけど、逆に言えばそれは排他性があって。人によっては入りづらい重さみたいなものを感じるような気がしていて。そこに気づく人がコミュニティマネージャーなのか、全然ちがう人なのか。逆に、気づく人がいる状況を最初から作っておくのか。当たり前をほぐす部分を定期的につくるとかがあるといいんじゃないかな。あるいは色々な人がいるっていう余白を最初から作るみたいな。コミュニティが固まりそうだなってときに違った人を誘ってみるとか。それだけで違ったところが見えてきそうでおもしろそうだな。仕掛けることもできそうだなぁって思いました。」

九里「小学校とか中学校とか、クラスの中で固まってっちゃって。『あのグループの子と仲良くしないで』とかするじゃないですか。それってずっと起こりうる話なんだろうなと最近思って。それがコミュニティの中で起こってきてるとそれこそ居心地が悪いし、それ以上のものを生まないな〜って。おからさんの言う『入れなくなっちゃう』『固まっちゃうかもしれない』っていうのは聞いてて思いました。」

イデ「仕事の関係上とか、文化的とか、『私たちの味方でしょ?』みたいな。『味方だからあっちとは仲良くしない方がいいよね?』って実際私の周りでもあるんですよ。そういうのってどうやって打破したらいいんでしょうね。」

おから「それを言う人は何を求めているんだろう。『関わらないで』が本当の門戸なのか、もっと奥にちがう門戸があるような気がしていて。そこにアプローチする手立てがあるような気がして。」

九里「なんか勝手に『自分の地位が脅かされるかも』と思って関わらないてって言っちゃうのかなぁとか思って。でも、実は相手はそんなふうに思ってないってことがあるかもしれないし、勝手にそう思って排除してしまうみたいなことは気をつけなきゃいけないなぁと思ってますけど。起こってほしくない問題ですね。」

イデコミュニケーション不足や相手に対する関心の少なさから発生するってこともあるのかな
・・・今までの話でコミュニティって話もあったじゃないですか。コミュニティってなんだと思います?すごい質問の仕方が下手くそだな(笑)」

九里「すごい(笑)大きい球投げられました(笑)」

コミュニティってなんだろう?

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おからコミュニティって感覚を持った時点で、100すべてを取っ払うことはできないみたいな。自己と似ていて。コミュニティを日本語訳すると『共同体』。客観的に考えるとか俯瞰するとか、自分主体じゃないっていう言い方をすると思うんですけど、100%自分の主観からは抜け出せない。コミュニティも、コミュニティというものがあるから枠からは抜け出せないとか、枠は消えないみたいな。コミュニティが生き物だとしたら、コミュニティからは抜け出せないんじゃないかな。グラデーション、0~100はあるにしても、0にはならないみたいなところがあるような気がしていて。0になっているのはむしろコミュニティじゃないなって。」

イデ「0~100ってなんの数字ですか?」

おから「枠?コミュニティの枠みたいな、線引きみたいな話。自己と似てるな〜って。」

九里「0になったら、単純に誰も知らない集団みたいな感じになる気がしていて。何も生み出さないんじゃないかなって思ったりして、でも100まで来ると苦しいものだなって。その人その人にコミュニティの0~100のちょうどいいラインがあると思うんですけど、そのギャップで歪み合いが生まれるんじゃないかなって思いました。」

イデ「あ゛ぁ〜!!!!私自身はこのコミュニティに30くらいで関わろうと思っているけど、周りの人からしたら80くらいに捉えていて、そこのバランスの話なのかな。でもコミュニティっていろいろあるから面白いですよね。がっちりした関わりもゆるくいろんな人と話したいなってこともあるし。」

居心地クリエイターについて

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居心地クリエイターを志すおからさん。
居心地クリエイターってなんだろうということを現在も探しながら生きていると話します。

居心地という土台があったうえで、わくわくや背中が押されるような「動」の部分があることで「居場所」になるのではないかなと現時点の仮説として考えているそうです。居場所になっているかどうかはその人次第で、居場所という言葉は伝えやすいからというところもあるけれど・・・土台のもとで何か仕掛ることができたら、それは居場所ができていた、あとあと思ったらそうなってたということになるのでは、とおからさんは話します。

場を作る・場を揺らがせる・場を動かすといったタイミングで、それぞれがどう場に関わっていくか主体的に考えた上で、戦略的施策や空間設計、コミュニケーションの設計、SNSの活用とかの仕掛けの要素を見出したい。

いろいろな仕掛けの要素を絵や音楽を使って発信できたら、居心地クリエイターにまた一歩近づくのかなと話していました。

おからさんの見たい風景は?

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旅してたい。

見たことがない景色や人と、生きている間にどのくらい深く、どのくらい広く見れるんだろう、関われるんだろうということを探究・研究しながら、表現したいと言います。

詳しい配信内容は、アーカイブ残っていますのでこちらをご覧ください!↓

<アス学 アーカイブ>
心地いい居場所ってなんだろう。吉澤さんと一緒に、みんなで考えてみませんか?:<アス学〜明日からやりたくなる〇〇学部〜 6時限目>
https://www.youtube.com/watch?v=EvjNfVeA6b0

↓とても興味深いコメントもいただきました。
詳細はアーカイブからご視聴ください!

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今回の配信を通して

「居心地」「コミュニティ」「コミュニケーション」など、さまざまなキーワードがでてきた1時間半になりました。なによりもすごいと感じたことが、おからさんがこれまでの経験の中で、そのときそのときで何を感じてどう行動してということが、事細かに話せることが驚きでした。おからさんの中で、今自分が何を考えているのか、自分の周りがどのような状態なのか、(無意識でも)視点をあげてみることができているのかなぁと話を聞いていて思いました。私自身も「居場所」というワードには強く惹かれるものなので、一緒にもくもく考えられてとってもいい時間でした。

おからさん、ご出演ありがとうございました!

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