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創作活動の3ステップとSpoken Poetryの話

書き手:Haruna

Spoken Poetry(和訳すると「朗読詩」?)というものを知ったのは2年ほど前のこと。偶然SNSのおすすめ動画に上がってきたのがこの動画だ。"When Love Arrives" (「愛」が到着したら)

あまりの肌触り、いや耳触りのよさに鳥肌が立った。気持ち良い!!!

私は日本語と英語の他にスペイン語の簡単な会話とポルトガル語がほんの少しできる。歌を学んでいたので他にドイツ語やイタリア語も発音した経験がある。それでも日本語ほど美しい言葉は無いと思っていたのだけれど、この動画を見て始めて英語の美しさに触れた。ラップのようだけど少し上品で、歌ではないのにハーモニーとリズムがあって、中毒のように何度も聴き返した。内容はとっくに覚えているのに、その音と質感を耳で確かめたくて今も時々聴いている。Spoken Poetryは、詩の朗読というよりも、最初から音読することを前提として作られた詩だ。

日本語字幕が無いので少しだけ解説すると、テーマは「愛」、思春期の頃に思い描いていた「愛」の形、その後歳をとって認識が変わり「愛」だと思っていたものは「愛」でなかったかもしれないし、自分はまだ「愛」に出会っていないのかも、という内容だ。抽象的なテーマだが「愛は髪を三つ編みにしていた」とか「愛はビートルズの曲を全部知っていた」とか具体的なエピソードや小さなジョークに親近感が湧き、後半では「もしかしたら愛とはいつも時差があるのかも」、「愛は離婚の20年後にやってくるのかもしれない」と少し切なく考えさせられる。

歌でもないし、漫才でもない、なんだこれは?!面白い、もっと見たい!と思って見つけたのがこの女性Sarah Kay(サラ・ケイ)のTED talkだ。

20分ほどの短いスピーチの最初と最後に詩のパフォーマンスがあるが、二つ詩の間にもめちゃくちゃ良いことを言っている(TEDは大体皆さん良いこと言うんだけど)。

(勝手に意訳)世の中わからないことだらけ、少でも理解するために私は詩を書く。詩をとにかく書いて読み返して、「なるほど、こういうことか」とわかる場合もあるし、一生懸命書いても何にも解決しないこともある。でも少なくとも一本の詩は手元に残る。
(勝手に意訳) 私の朗読詩の旅には3 つのステップがある。1歩目は自分が「できる」と思った瞬間。2歩目は続けることを決意した瞬間。3歩目は誰にも真似できない自分だけの作品を作る過程だ。自分のありったけの知識と経験を背負って未知のものを解き明かそうとする。一度拍手をもらえた作品ばかり繰り返すわけにはいかない、リスクをとって挑戦を続ける。すでに出来ることではなく今自分に出来ないことを試すステップだ。この最終ステップに終わりはない。

2歩目まではいける。3歩目がなかなか難しくて、”confort zone”から抜け出すとか、産みの苦しみとか言われるのはこの最終ステップのことだ。

余談だけれど、彼女の英語は発音も文法も言葉選びも綺麗。SNSのインフルエンサーやらコメディドラマからは学べない、美しい英語を学ぶ教材にもなる。


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