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開幕から1か月インタビュー:巽監督の胸の内とは

2024年シーズンの開幕から早くも1か月が過ぎた。昨季まで投手兼任コーチとしてチームを支え、今季から選手を兼任しながらも監督としてチームを率いる巽真悟監督に開幕から激動の1か月を振り返ってもらった。

より強くなった責任感

―開幕して1か月が過ぎましたが、監督として公式戦を指揮していかがですか

昨季までは、コーチとして投手をまとめていたのですが、今季からは監督として全体をまとめる立場になりました。今までは、いかに点を取られないかという観点でコーチングしていましたが、今はいかにチームを勝たせるか、全選手をいかに成長させるかと全体を見ています。監督としてやりがいを感じつつ、より責任感が増したと実感しています。


―試合中に「監督」としてのやりがいを感じるときはありますか

サイン1つ、作戦が失敗すれば監督である私の責任です。どのような作戦が効果的なのかあらゆる場面を想定して、作戦もいくつか考えてサインを出しています。その中で、相手投手や打者の表情を見るという投手としての自分が役に立っています。サインがビタッと決まったときに指揮する楽しさを感じますね。その反面、作戦に走りすぎて選手の育成が二の次になってはいけない。勝負にこだわりながらも選手の成長を第一に考えることを大切にしています。


―選手兼任ということでご自身の判断でマウンドに立つこともあるかと思いますが、選手兼任として戦うのはいかがですか

基本的には、私がマウンドに立つというより、ほかの選手だけで完結させる試合でありたいと考えています。ただ、ピンチの場面だったり、投手が足りなかったりするなど、私がマウンドに立つ機会があった場合は、これまでの経験を生かしたマウンドさばきや相手打者との駆け引きなどを若手の投手陣に実戦を通して何か感じてもらいたいと考えています。


時にはマウンドに立ち自ら火消しすることも

ポテンシャルの高い選手たち


―今季の投手陣をどのように分析していますか

持っているポテンシャルは素晴らしいものがあります。しかしながら、試合経験が少ない選手が多いので、まだまだ自分のポテンシャルを出し切れていない選手が多いように思えます。若い選手はベクトルがどうしても自分に向いてしまい、速いボールを投げることを意識しすぎてしまうのですが、打者の表情や相手の心を読んで、どんなボールを投げるか考えるのも必要です。相手が嫌なボールを投げることも抑えるためには必要なので、実戦を積み重ねながら経験してほしいと考えています。


―野手陣はいかがですか

打撃に関しては、相手投手のボールに合わせたスイングをしてしまうケースが見られるので、自分のスイングにボールを入れてくる事を意識して取り組んでいます。打点を上げられる打者の前に、いかにランナーを溜められるかがこれからの鍵になると思います。


―現時点で光っている選手はいますか

大友宗でしょう。大友のチームと言っても過言ではないくらい結果を残してくれています。元々持っている能力は素晴らしいものがありますが、試合に出るごとにバージョンアップしているように見えます。本塁打・打点・盗塁などさまざまなBCリーグの記録を塗り替えられるポテンシャルを持っています。

1試合3HRなどの活躍を見せる大友宗選手



―最後にメッセージをお願いします

チームとして勝てる力はあります。しかしながら選手も日々成長している段階であり、ファンの皆様の期待に応えられず、我慢させてしまっているかもしれません。ファンの皆様に楽しんでもらえるよう全力で戦ってまいりますので、応援をよろしくお願いします。試合に足を運んでいただき勝利の喜びを分かち合いましょう。