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茨城の野球チームがタイでトライアウトを開催!?(茨城アストロプラネッツ・タイプロジェクト)



はじめに


2024年1月26日(金)〜28日(日)の3日間にかけて、茨城アストロプラネッツはタイ・バンコクを訪問し、タイ野球連盟と連携し、野球振興プロジェクト(通称:タイプロジェクト)を開催しました。

野球先進国とはいいがたいタイで、なぜ今茨城アストロプラネッツが活動するのか、今回の取り組みと今後の展望について、まとめました。

なぜ茨城アストロプラネッツ×タイ??

「なぜタイなのか?」よく色々な方からご質問をいただきます。これに関して言えば、どうしてもタイで活動をしたかったという直接的な動機や理由はありません(笑)

強いて言えば、ご縁があったから。
茨城アストロプラネッツの色川冬馬GMと、長年タイ野球の発展に尽力されている日本人の方との繋がりがきっかけでした。

第1回トライアウトの様子

野球に限らず、発展途上国に対する支援は、どうしても一過性のものになってしまいがちです。実施する側の都合だけ優先され、残された方はその時は盛り上がるものの、その後どう進めていけばいいのかわからない。

野球に関しても同様です。単発の野球教室だけでは、子供たちが目標を設定することは難しいです。そのため、茨城アストロプラネッツでは、野球教室と併せてトライアウトを開催しています。

より高いレベルで野球をする環境を手に入れられる可能性を示し、それを目標に頑張るという選手を少しでも増やすことで、野球人口の増加に繋げていければと考えています。

茨城アストロプラネッツ・タイ野球連盟 連携協定締結式(2023年2月15日)

2023年シーズンは、ナルエフォール(愛称:ノート)選手が、第1回トライアウトに合格し、1シーズン茨城アストロプラネッツでプレーしました。

当初はレベルの差に愕然としていたノート選手でしたが、誰よりも必死に練習をし、シーズン後半戦ではヒットを打つこともできました。
1シーズンという限られた期間ではありましたが、BCリーグを経験したノート選手は来日当初と比べて一回りも二回りも大きくなってタイへ帰国しました。その経験をもとに、今後はタイ代表チームの主力選手として後輩たちを引っ張っていくことが期待されています。

ノート選手も今回の野球教室に参加してくれました!

スペシャルゲスト

今回のタイプロジェクトには、本取組みの趣旨にご賛同いただいた元プロ野球選手の里崎智也さんに、スペシャルゲストとして参加いただきました。

野球教室とトライアウト、自らバットを握りマスクを被ってブルペンに入るなど、2日間みっちり現地の子供たちと触れ合っていた姿が印象的でした。

子供達との記念撮影にも快く応じてくださりました!

今回の様子は、里崎さんのYouTubeチャンネル『Satozaki Channel』で後日公開予定です。ぜひお楽しみに!!

野球教室

1月27日(土)は、小学生を中心とした野球教室を開催。
当初の予想を遥かに上回る80名以上の子供たちが参加してくれました!

茨城アストロプラネッツからは、2024シーズンから選手兼任コーチに就任した土田佳武選手が講師として参加。大所帯の野球教室を見事に仕切ってくれました。(土田選手の特集記事はこちら



子供たちに声をかける土田選手



地元の子供たちだけでなく、日本人学校の野球チームなども参加し、グラウンドではタイ語、英語、日本語など様々な言語が飛び交っていました。

里崎さんからは、投げる、打つといった基本的な動作について、重要なポイントをシンプルにわかりやすく説明していただきました。

投げ方をレクチャーする里崎智也さん

里崎さんと土田選手がロングティーを披露すると、子供たちからは大きな歓声が!みんな目を輝かせながら両名のバッティングを見ていた姿が印象的でした。

バッティングを披露する里崎智也さん
バッティングを披露する土田佳武選手

午後からは、学年ごとに試合形式を行いました。

最後にみんなで記念撮影をして終了。保護者の方も混じっての記念撮影では、子供たちより保護者の方々が熱心に里崎さんにサインや写真をお願いしに行く場面も(笑)。

参加者全員での集合写真

土田選手も子供たちから大人気で、サインを求める列が終始絶えませんでした。

子供達と記念撮影をする土田選手

トライアウト

翌1月28日(日)は、タイ人選手たちを対象としたトライアウトを開催。
昨年のノート選手に続けと54名もの選手が参加してくれました。

真剣な面持ちの参加選手たち

20メートル走、メディシンボール投げを行った後、投手と野手に分かれてのテストとなります。

20メートル走の様子

ここで、野手はフリーバッティング、投手はブルペンピッチングを行います。

バッティングピッチャーを務める土田選手

投手陣がブルペンに入ると、なんと里崎さんが直々にキャッチャーを務め、各選手のボールを受けていました。

最後は、実戦形式でのテストを実施。投手と野手によるガチンコ対決です。ここでは里崎さんが実際に打席に入り、投手陣との1打席対決を行いました。

現役時代を彷彿とさせるバッティングフォーム

約半日をかけてのトライアウトが終了。
最後は緊張の合格者発表です。

今年のトライアウトでも見事合格者が出ました。
里崎さんも太鼓判を押したその選手の実力はいかに。。。

トライアウト合格選手は後日発表予定ですので、ぜひお楽しみに!

トライアウト終了後は、参加者全員で紅白戦を実施。
タイでは試合をするための人数を確保するのも難しい場合が多く、紅白戦も貴重な練習の場になります。トライアウトの結果に関係なく、全員が試合を楽しんでプレーしていました。

最後に全員で集合写真を撮って終了。

参加者全員での集合写真

このトライアウトをもって、今回のタイプロジェクトの全工程が終了となりました。

今後の展望

茨城アストロプラネッツとしては、この取り組みを一過性のもので終了させるのではなく、タイ野球の継続的な発展、野球を通じた日本とタイの交流の一助にしたいと考えています。

身の丈にあう内容を身の丈にあった範囲で。

独立リーグの1球団ができることは、たかがしれています。しかし、茨城アストロプラネッツにしかできないことがあるのもまた事実です。

今回の2日間を通して、多くの笑顔が生まれました。

茨城アストロプラネッツは、引き続き海外での野球振興、海外選手の育成に力を入れて取り組んでいきたいと思っています。

前夜祭

今回のタイプロジェクトに先立ち、1月26日(金)には、本プロジェクトにご賛同・ご協賛いただいた方々をお招きして、総勢50名ほどによる前夜祭を開催いたしました。

前夜祭での記念撮影


里崎さんもご参加いただき、各所で野球談義に花が咲いていました。

日本からもタイ人を積極的に会社で雇用されている「磯﨑自動車工業株式会社」様などのスポンサー企業様にご参加いただきました。

磯崎自動車工業株式会社代表取締役 磯崎拓紀様(左)


来年もタイプロジェクトは開催予定ですので、「タイでビジネスを広めたい!」「面白そうだから一緒にタイに行ってみたい!」という方がいらっしゃれば、ぜひ茨城アストロプラネッツ宛にご連絡ください!

バンコクには多くの日本人の方が在住されており、その方達に茨城アストロプラネッツを知ってもらう良い機会にもなりました。バンコクのお店何ヶ所かに茨城アストロプラネッツのステッカーが貼ってありますので、バンコクに行かれる機会があれば探してみてください!(笑)

バンコク市内の飲食店にプラネッツステッカーが!

おわりに

2年目を終えて、少しずつイベントが現地で定着してきた感触がありました。3回目の来年はさらにレベルアップしたイベントとし、より多くの子供たち、選手に参加してもらいたいと思います。

新たに茨城アストロプラネッツに加わった選手にもぜひご注目ください。
そして、迫力ある野球の試合を観に、ぜひ球場へお越しください!

また、2024のBCリーグ公式戦でも、タイとのコラボ試合を開催しようと企画しています!お楽しみに!

最後になりましたが、本プロジェクトは、数多くの皆様のご支援により、無事今年も成功を収めることができました。ご支援いただいた皆様に改めて御礼を申し上げます。