クローズアップ 6 マツナミヒロキ 2016年6月7日 00:12 '58の発表以降、いくつかの仕様変更を経てほぼ完成系となった'62のジャズマスターです。 ボディー全体にびっしりとクラックが入っています。 クラックはボディーを横切る方向のものが目立ちますが、これはアルダー材が木目方向に収縮したためと考えられます。 フローティングトレモロは全体的にエッジの立ったスチール製でクロームメッキ。くすみはあるものの錆びてはいません。プレートは約1mmと現行リイシューよりも薄いのが特長です。 トラスロッド付近のピックガードは面取りされていますが、ピックガードの浮きもあり、これを利用してネックを取り外さずにトラスロッドを調整するのは難しいです。 クレイドットのポジションマーク、指板も大分削れています。 ピックガードは経年でかなりの収縮がみられます。この時代はセルロイド製のピックガードを利用していますが、経年で変形しているものがほとんどです。 塗装はイエローの着色層、ウッドシーラー(吸い込み止め)層、その上にニトロセルロースのサンバーストとなっています。最後はクリアーコートで仕上げており、サンディングシーラーは使われていません。 ボディー裏からは材の継ぎ目が分かります。センター2ピースではなく、低音弦側に少しオフセットされた2ピースです。クラックの方向は必ずしもボディーを真横に横切っているわけではなく、ボデイーの収縮によって斜めになったりもします。 ビンテージフェンダーに多いネック裏の変色が発生しています。 指板のエッジが大きく削られており、とてもスムーズな握り心地となっています。フレットの削り方に特長があり、エッジがありません。稀に1弦などが指板から落ちる「指板落ち」の問題が発生します。 溝の切られたサドル。サドルは3種類あり、1-2弦は溝のピッチが狭く、3-4弦、5-6弦と広くなっています。 プレートに刻印されたパテントナンバーは「#2,972,923」。ストラップピンの位置はボディーの中心よりも少し低音弦寄りにセットされています。 #音楽 6 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート