木星双子座期の注意点と活用ポイント(24.5.26-25.6.10)
木星とは
先日の5月26日 朝8時15分頃に木星が牡牛座から双子座へ入りました。
木星がもたらすものは拡大と成長。古典的占星術において、木星は”熱”と”湿”の性質を持つとされ、つまりジャングルで植物が育つように、物事を繁栄させる=拡大と成長させるとされてきました。
そのため、人脈の広がりや、背伸びした案件に直面する、新たな方法(可能性)の獲得などは木星の管轄です。木星=寛容と言われるのは、来るもの拒まず的に、どんなものでも引き受ける性質があるからですね。
木星牡牛座期(23年5月〜24年5月)を振り返る
しかし、なんでも拡大するということは、必ずしも良いことばかりではありません。
例えば、木星牡牛座期では、物価の上昇に伴い、私達は何に価値を認め、お金を使うべきかを否が応でも問われることになりました。
また、この世相やA.I.時代の突入を反映して、既存の環境に頼らずに自分自身の才能でどう生き抜くべきか?理知的で完璧な機械ではなく、感情的で不完全な人間が仕事や創作をする意義とは何か?考えた人も多かったのではないでしょうか?(完全と不完全、それぞれにどんな価値を見出すか問われたとも言えるかも)
このように、木星が滞在する星座に関連した物事の課題点を提示するのも、木星○○座期の特徴です。
牡牛座から双子座へ渡されるバトン
また、12星座はひとつの成長物語でもありますから、牡牛座での課題と学びを次の双子座へつなげるのも重要です。
木星双子座期は、新しい情報が活発に出入りしたり、コミュニケーションや移動もスピーディーになりやすく、一見すると、相性の良い組み合わせですが、ときに私たちを混乱の渦に巻き込み、外の世界からやって来る刺激に疲れ果ててしまうデメリットも存在します。
そこで重要になるのが、牡牛座=自分の価値観です。
繰り返しになりますが、昨年から1年かけて確認してきた「私にとって価値あるモノ」「お金を出して良いと思えるモノ」「私だけが生み出せる価値」これらを中心に据えながら、さらにその可能性を広げてくれる人々・情報・ツールを活用すると良いでしょう。
木星双子座入りのチャート解析
ではここからは、先日26日に木星が双子座入りしたチャートを見てみます。
チャートの全体感
天体は月以外はチャートの左上に多く集まり、自分自身の意志と能力で、社会(広くは世界)に積極的に参加する意識の高さを感じます。月も下側(個人的立場への興味)とは言え、山羊座6ハウスですから、地に足のついた堅実な生活を過ごすことに関心が向かい、全体的にバランスの良いチャートではないでしょうか。
ちなみに月関連だと、この翌日にディセミネイティングムーンを月山羊座の位置で迎え、やはり自分の心と生活を守るために、情報や人間関係をどう活かすか?に意識が向いています。ディセミネイティングムーンは、満月の気づきを現実に落とし込む段階ですから、先日の射手座満月のテーマ:自分の価値観と組織やコミュニティの価値観を融合させる─も、今回の木星双子座入りのチャートとなんとなく通じるものがありますよね。
木星・太陽/金星コンジャンクション
次に木星とのアスペクトについてです。太陽金星とコンジャンクションして、自分の価値観や考えをもっと多くの人に知ってもらいたい、いろいろな人と仲良くすることを楽しみたい(それにより協力ネットワークを作りたい)気持ちが働きます。11ハウスなので、今までの生活圏では出会えない人々や、既存のやり方に満足していない人々との出会いが加速するでしょう。
木星・冥王星・海王星の小さい三角形
ここに対して、7ハウスの冥王星とトラインを形成しています。従来の常識からしたらだいぶトリッキーな、1歩先を行っているような人・情報からの後押しがあるかもしれません。「これから先の未来のために私たちはこう変わるべき!」と思想強めな人からのプレッシャーもあるかもしれませんね。
このトラインは海王星9ハウスを頂点に、複合アスペクト・幸せの小三角形を形成していますから、自己啓発的なスキルアップを目的としたコミュニティや、人によっては海外などグローバルなものの影響が流れ込んでくることもあるでしょう。(なんとなく詐欺めいたものも感じるので、投資や情報商材との関わりは慎重に)
ノード軸・MC/IC軸の重なりとアセンダントの関連
また、私たちの精神的成長を司るノード軸は、MC・IC軸にピッタリ重なっています。ドラゴンテイルがIC側なので、アセンダント蟹座27度で示されているように、従来の生活パターンに安住せず、積極的に社会(もしくは政治?)に参加したり、新しい環境に飛び込むことが重要になりそうです。
MCとドラゴンテイル4ハウス/冥王星7ハウスの関連
MC牡羊座14度で示されている“しがらみ”とは、ドラゴンテイル4ハウスや冥王星7ハウスとも考えれますね。「今までの環境のままで良いじゃん」と引き戻そうとする流れや、心理的に圧力を与えてコントロールしようとする対人関係(人によってはパートナーとか?)を断ち切って、自分たちの健全な生活を守ること(MCと火星・小惑星ヒギエア合)。
そのためにはしっかりと知識とスキルを身につける必要があって、それが木星11ハウスにあらわれているのかもしれません。
木星双子座期に注意したいこと
しかし、何度も何度もしつこいと思いますが、この1年は牡牛座期からの続きであることをお忘れなく。自分にまったくないものを求めるのではなく、自分の中に元々ある能力や価値を軸に、その可能性をいかに広げていくかが重要です。つまりそれは、どんなに優れた人が言う方法だったとしても、自分を極端に捻じ曲げないとできないのであれば、やる必要はないということ。
「成長のためには変化を恐れず、痛みを伴わないといけないよ」もしかしたらそう言われることもあるでしょう(双子座は良くも悪くも口がうまいので流されないことも大切ですよ)。
それは確かにその通りです。しかし例えば─家族との時間に価値を見出すあなたが、その時間を捨ててまで長時間のセミナーに何度も参加することが本当に重要なのか?自分の言葉で人の心を軽くする才能を持つあなたが、不安を煽るような発言・発信をする必要があるのか?─そこをよく考えなければなりません。
誰かにとって正しく必要な情報が、同じように自分にも当てはまるとは限らない。
そこの是非を見極めることがこれからの数十年(冥王星水瓶座時代)を生きるカギにもなるでしょう。
また、来年には変革の星・天王星も双子座へ入ります(本格突入は再来年)。この1年の木星双子座期はその序章にもなるでしょう。
スピーディーな世の中において、情報や成果物をどのように取り扱い、取捨選択するのか?どのようにコミュニケーションを取れば、人から信頼されるのか?
特に、A.I.やSNS、コミュニケーションツールの変化や改訂に注目しておくと良さそうです。
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