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[Episode.27] 感謝の思い

SUBJECT RECORDSの諸活動をサポートしてくださった方はたくさんいらっしゃって、どの方にもとても感謝しているが、地元の関西ではなく関東方面に在住で、遠方からSUBJECT RECORDSをサポートいただいた2人の方に、改めて感謝の思いを伝えておきたい。

1人目に感謝の思いを伝えたい方は、テクノ系フリーマガジン「Digital Biscuit(通称 デジビ)」を編集・発行されていらっしゃった野口春美さん。

90年代中盤の国内インディーテクノシーンに関わった方であれば、ほとんどの方は知っているのではないだろうか。

知り合ったきっかけは、もちろん「Digital Biscuit」を読んだことであった。「Digital Biscuit」の誌面は、非常に独自のコトバのセンスがあってとても面白く、海外の著名アーチストの情報だけではなく、国内インディーテクノシーンに関する情報も充実していた。

Love❤Kitchenを結成してから、自作のデモテープをお送りしたり、SUBJECT RECORDSの設立後も作品をリリースするごとにプロモ音源をお送りしては、「Digital Biscuit」に掲載していただいた。

当時の掲載記事のいくつかのリンクを紹介しておく。
(いまだにアーカイブ記事がネットで見られるのが素晴らしい!!)

【酵素ぱわ~で「トップ」を狙え!】(第20号 掲載)
http://digibi.com/digibi/D20/d2009.html

【還ってきたカセット戦士たち!】(第25号 掲載)
http://digibi.com/digibi/D25/d2501.html

【激震・地下テクノロヂ~の鳴動より】(第26号 掲載)
http://digibi.com/digibi/D26/d2604.html

【写真:RUFF EDITONのカセットジャケットとライナーノーツ(ジャケットはGOTAさん作成)】

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そして、何よりも嬉しかったのは、東京に住んでいらっしゃるにも関わらず、大阪なんばCafe Blueで開催した「PHOZON」のイベントに遠方から遊びに来てくださったことである。(Episode.24 参照)

もちろん、SUBJECT RECORDS以外のレーベルのライブ/DJも目当てで遊びに来てくださったのだが、僕の中では「国内インディーテクノ界の有名人にお会いできる、しかも自分たちのライブをナマで観てくださる」ということで、これ以上嬉しいことは無かった。

「Digital Biscuit」自体は、SUBJECT RECORDSが軌道に乗り始めた1997年で発行は終了し、野口さんとはそれからしばらく疎遠となっていたが、SUBJECT RECORDSの復活前の2010年頃にTwitter上で再会した。

一時は疎遠となったが、今でも僕が東京でライブをするイベントに遊びに来てくださったり、2013年12月に地元神戸で主宰したFantas-Tech Recordsの立ち上げイベントにも東京から遊びに来てくださるなど、今でもこうして僕の曲を聴いてくださっていることは、本当に本当に嬉しくって、こうした方がいらっしゃることによって僕自身のテクノ活動のパワーの源泉(モチベーション)となっているのは確実である。

時は経て2018年2月20日には、「『日本のZINEについて知ってることすべて』刊行記念トーク 90年代テクノ編」というトークイベントが、東京五反田のゲンロンカフェで開催された。

https://genron-cafe.jp/event/20180220/

野中モモさんとばるぼらさんと野口春美さんによる、90年代のテクノシーンを語る上では欠かせない「ZINE」について話された内容に、当時を懐かしむテクノキッズはささやかに狂喜乱舞した。

その時のまとめサイトがこちらにあるので、ぜひ読んでいただきたい。
https://togetter.com/li/1202023

2人目に感謝の思いを伝えたい方は、SUBJECT RECORDSからリリース2枚のCDのディストリビュート(全国流通)を手がけていただいた、Oui Distributionの山崎泰浩さん。

知り合ったきっかけはハッキリと覚えていないが、SUBJECT RECORDSの1st CD「Music For Strange Lovers」をどうやったら全国のCDショップに置いてもらえるのか分からなかった時に、確か大阪梅田のソレイユの店員のお姉さんだったと思うが、テクノ系に強いディストリビューターとして「Oui Distribution」を紹介いただき、僕の方からサンプル音源をお送りしてコンタクトを取った、という経緯だったと思う。

当時の「Oui Distribution」は、恐らくジャパニーズテクノのCDの多くを国内の有数のCDショップやレコード店に流通しており、その代表者が山崎泰浩さんであった。(いつ電話しても山崎さんしか出なかったので、山崎さんおひとりの会社だったのかも・・・。)

SUBJECT RECORDSはこれといった実績の無い地方のインディーレーベルであるにも関わらず、山崎さんはいつも親身になって話をしてくださった。

僕から相談するというよりも、山崎さんの方から「こんなようにしてみたら売れるんじゃないかな。」「最近だとHeadz系とかああいった感じの曲を入れてみてはどうかな?」「あの曲、とても良かったよ。あのような曲とかをもっと作ってみたらどう?」といったアドバイスや提案をよくしてくださって、単なるビジネスパートナーに留まらず、「インディーレーベルを親身になって支えてくださるアニキ」的な存在であった。

毎日多忙であったろうにもかかわらず、電話をくださって1時間くらいお話ししたり、自分のような立場の人間に対しても、いつもこんなに懇切丁寧な神対応をしてくださった御恩は一生忘れられない。

そして「PHOZON#0」(Episode.24参照)にはるばる神奈川県から遊びにくださって、一度だけお会いしたこともある。いつもの電話でお話していた通りのとても気さくで信頼できるアニキという感じであった。

【写真:このような文章で山崎さんにイベント告知のFAXを送ったと思う】

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SUBJECT RECORDSからリリースしたCDが全国のCDショップやレコード屋に流通され、そこそこ売れて知名度が上がったのも、Oui Distributionの山崎さんがいらっしゃったからである。

改めて、野口春美さんと山崎泰浩さんにはこの場を借りて感謝の意を表したい。

本当にありがとうございました!

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