ASTROID

テクノレーベル「Fantas-Tech Records」を主宰するテクノ超人。ASTR…

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テクノレーベル「Fantas-Tech Records」を主宰するテクノ超人。ASTROID、Space Designer として活動中。 http://fantas-tech-records.bandcamp.com

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  • Memories of SUBJECT RECORDS

    『SUBJECT RECORDS(サブジェクト レコード)』 1996年4月に始動し、活動停滞~復活~再び活動停滞を経て、2018年9月に活動を完全に終了した神戸発のテクノレーベル。 第1期(創成期)である1996年4月~1998年3月の2年間の諸活動、および、レーベル設立以前の1年間の活動をあわせた3年間の軌跡を、全38話のエピソード集としてまとめてみました。 同時リリースとなった44曲入りオムニバスアルバムはコチラで入手可能です。 https://fantas-tech-records.bandcamp.com/album/memories-of-subject-records-ftr-015

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「Memories of SUBJECT RECORDS」の全エピソード(38話)をPDFファイルにしてダウンロードできるようにしておりますので、一気に読みたい方や印刷して読みたい方は、以下のファイルをダウンロードしてお読みください。 こちらのnoteのサイト(WEB版)では、2019年8月18日から約1ヶ月間かけて1日1~2エピソードを順次公開していく予定です。 誤字や誤植などが見つかった場合や加筆修正があった場合は、noteのサイト(WEB版)は適宜修正していきますが

    • [Episode.38] おわりに

      ちょっとしたきっかけで「SUBJECT RECORDSの創成期の歴史を書き綴ってみよう」と決意したのが2019年の6月末。 長かったようであっという間だった1ヶ月半。過去の記録を基に記憶を呼び起こし、8月中旬に全38エピソード(約10万文字)を書き上げることができました。 冒頭でも書きましたが、今回書き綴った出来事は20年以上も前のことですので、間違った記憶があったり、思い出補正があったりすると思いますし、当時の発言内容についても100%正確ではないです・・・。 自分の

      • [Episode.37] SUBJECT RECORDS 第1期の終焉

        1996年の4月に始動したSUBJECT RECORDSは、1998年3月末をもって急激に活動が停滞して失速していくことになる・・・。 大きな理由は3つ。「僕が就職したこと」と「GYROTRAXへの傾倒」と「Nu NuLAX NuLANの独立」である。 まずは、1つ目の理由の「就職」。 就職浪人をして1年間の「モラトリアム期間」を手にした僕は、1996年~1997年はアルバイトとテクノの諸活動に明け暮れて、自由の身を謳歌した。 社会人にはなりたくなかったけど、一応僕も

        • [Episode.36] ASTROID 誕生秘話

          新レーベル「GYROTRAX」からのデビューに向けて、僕は新たなハードミニマル/ハードテクノなトラック制作に取り掛かった。 デビューに向けて、マリオさんからひとつ宿題を課せられた。「GYROTRAXでは、過去にリリースした名義を使わないこと」である。 覆面性や秘匿性を重視したレーベルコンセプトのため、過去にリリースをした名義の流用によって身バレを防止するためである。 僕自身の名義は、これまで「Aternal Mind 」→「Alteredg Electric Syste

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        • Memories of SUBJECT RECORDS
          39本

        記事

          [Episode.35] 新レーベル 「GYROTRAX」 始動

          SUBJECT RECORDSの2nd CD「ORIENTAL FUNK」を制作中の段階で、今後の自分のテクノの活動形態をおぼろげながら考えていた。 いくつもの海外のレーベルからハードミニマル/ハードテクノ作品をリリースをされているマリオさんに刺激を受け、いずれまたアナログ盤を制作して、DJユースのトラックをどんどんリリースしていきたいなぁ、という思いが募ってきた。 そんな中、マリオさんと僕で海外志向のレーベルを立ち上げようという話になった。 「ORIENTAL FUNK

          [Episode.35] 新レーベル 「GYROTRAX」 始動

          [Episode.34] 僕がDJを辞めた理由

          1997年12月6日(土) 神戸三ノ宮のライブハウス「STAR CLUB」で開催された異種ジャンル混合イベント「COCK TAIL」。 このイベントが僕自身にとっては一つの大きな転機となった。 エピソードタイトルの通り、僕はこのイベントを機にDJを辞めたのである。 1995年10月に開催されたLove❤Kitchen初の主宰イベント 『ELECTRIC BEAM』 で、僕は初めて人前でDJとしてパフォーマンスを行い、それ以降も楽曲制作を行ってライブを精力的に行いながらも

          [Episode.34] 僕がDJを辞めた理由

          [Episode.33] 異種ジャンル混合イベント「COCK TAIL」

          Love❤Kitchenのvinylmanはサウンド制作は行わないが、DJおよびアートワーク面で欠かせない存在であった。 そして、もうひとつ重要な役割としてイベントオーガナイザーも担っていた。 vinylmanの抜群のコミュ力によって、神戸界隈のテクノ人脈はどんどんと拡がっていき、Love❤Kitchen主宰のイベントだけではなく、他で主宰されたイベントにも多く呼んでいただくことになった。 1996年にはvinylmanをオーガナイザーとした「CYBERLOVE」という

          [Episode.33] 異種ジャンル混合イベント「COCK TAIL」

          [Episode.32] 2nd CD 「ORIENTAL FUNK」

          「SUBJECT RECORDSの次のリリースは、ハードテクノ/ハードミニマルにフォーカスした作品や!!」と決意した僕は、新しいCDリリースの企画構想に入った。 マリオさんとdj yukiと僕の3人で曲を出し合って、3人でひとつ名義にすることとし、そのユニット名は「COSMIC CUBE」とした。しかし、マリオさんから「COSMIC」というワードがハードミニマルな作風に合っていないとの意見があり、別の名義を考案することとなった。 ミニマル(反復)に合ったワードを色々と考え

          [Episode.32] 2nd CD 「ORIENTAL FUNK」

          [Episode.31] ヒップホップバンド「ヌッソン」

          記憶が曖昧で時系列が間違っているかもしれないが、おそらく1997年の8月か9月あたりの出来事。 QKレコードにフラっと遊びに行った時に、フリースペースに置かれていたターンテーブルでスクラッチごっこみたいなことをやっていたら、QKレコードの社員の桂木さんから「まこりん、スクラッチうまいやん。」とのコメントがあった。 桂木さんは、がっちりめの体格で見た目はちょっと怖そうな感じの方だけど、めっちゃくちゃ優しくて面白くて気さくな方で、一緒にいるといつも笑いに満ちていた。 【写真

          [Episode.31] ヒップホップバンド「ヌッソン」

          [Episode.30] スキンヘッドの思い出

          1997年7月。2度目の就職活動で既に内定をいただいて、留年した大学も卒業間際になった時期に、僕はひとつの決断をする。 「髪の毛をツルッツルに剃って、スキンヘッドにしよう!」 この頃、Love❤Kitchenの周りではスキンヘッドが流行っていて、vinylman、そしてvinylmanの運営するデザインチーム「vinylworks」の相方である冨ちゃんの2人が既にスキンヘッドにしていた。 「来年の4月になったら社会人になるので、社会人になったらできないことを今のうちにや

          [Episode.30] スキンヘッドの思い出

          [Episode.29] ハードミニマルへの傾倒とMario Tanaka

          1995年~1996年あたりから、140BPMを超えるハイスピードで半小節や1小節の強烈なフレーズを繰り返し奏でる「ハードミニマル」なるジャンルが、急速な勢いを持って国内に浸透していった。 当時のハードミニマルの第一人者と言えば、100人中101人が「Jeff Mills」の名を挙げるであろう。 Jeff Millsの楽曲としては、1992年にTresorからリリースされた「Waveform Transmission Vol.1(名曲『Changes Of Life』収録

          [Episode.29] ハードミニマルへの傾倒とMario Tanaka

          [Episode.28] ele-kingの某ライターに電話で2時間説教を受けた事件

          SUBJECT RECORDSの1st CD「Music For Strange Lovers」の販路を拡大するために、Oui Distributionの山崎さんからは色々なアドバイスをいただいた。 【写真:CD発売時に配りまくったチラシ】 【写真:上記のチラシの元ネタ(右のページはCDの帯に書くフレーズの候補)】 【写真:販促用のCDの説明文】 そのアドバイスのひとつに「以前、ele-kingでSUBJECT RECORDSのことを紹介してもらっていたでしょ。その紹

          [Episode.28] ele-kingの某ライターに電話で2時間説教を受けた事件

          [Episode.27] 感謝の思い

          SUBJECT RECORDSの諸活動をサポートしてくださった方はたくさんいらっしゃって、どの方にもとても感謝しているが、地元の関西ではなく関東方面に在住で、遠方からSUBJECT RECORDSをサポートいただいた2人の方に、改めて感謝の思いを伝えておきたい。 1人目に感謝の思いを伝えたい方は、テクノ系フリーマガジン「Digital Biscuit(通称 デジビ)」を編集・発行されていらっしゃった野口春美さん。 90年代中盤の国内インディーテクノシーンに関わった方であれ

          [Episode.27] 感謝の思い

          [Episode.26] 1st CD 「Music For Strange Lovers」(後編)

          そんなこんなで素晴らしい楽曲が集まってきて、CDのプレスのマスターとなるディスクの作成をサブジェクトオールスターズ(Love❤Kitchen+ughさん+Franzさん)が集まってQKレコードで行うこととなった。 夏の暑い時期だったと思うが、QKレコード縄文人スタジオにみんな集まって、汗をかきながらワイワイとマスタリング作業を進めていった。 この時に印象的だったのは、Locoの「Monsoon」のマスタリングであった。 「Monsoon」は、Franzさんが一度僕の家に

          [Episode.26] 1st CD 「Music For Strange Lovers」(後編)

          [Episode.25] 1st CD 「Music For Strange Lovers」(前編)

          SUBJECT RECORDSの1st LP「Love Sonic Strategy4」で大赤字を出して以来、リリースについては少し臆病になっていたのであるが、若さゆえの無鉄砲な衝動で「次はオムニバスCDをリリースしたい」という思いが徐々に湧き上がってきた。 リリースのためのお金はバイトをしたり親から借りたりすれば何とかなるけど、時間は何をしなくても無情にも過ぎ去っていく・・・。 大学をわざと留年して得た「1年間のモラトリアム期間」を悔いの無いようにするには、怖がっている

          [Episode.25] 1st CD 「Music For Strange Lovers」(前編)

          [Episode.24] 関西インディーテクノレーベル連合「PHOZON united」

          1996年の8月か9月だったか・・・。 神戸高専の学園祭で知り合ったTMKさんから、「関西のインディーテクノレーベルで協力して合同イベントを開催しよう!」という話が舞い込んできた。 ※ TMKさんも「MUSE electronic Music Products」というレーベルを運営していた。 この企画は、インターネット通信のコミュニティから発足したが、当時のLove❤Kitchenにはネット通信環境が無かったため、TMKさんから間接的に話を聞く形となっていた。 正直、

          [Episode.24] 関西インディーテクノレーベル連合「PHOZON united」