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はじめての尿管結石(その8) - 入院2日目・手術

前回の続き。

手術室へ

片手に点滴のスタンドを持ちながら関係者用のエレベーターで手術室のある3階へ女性看護師に案内されて向かう。エレベーターには既にベッドに横たわった高齢者の女性が看護師の方と乗っていたので隙間に乗り込む。

エレベーターを降りて手術室へ向かうと入口に2人の男性看護師がいて、名前とどういう手術をするか確認される。名前と右尿管結石の手術であることを告げて手術室へ入る。

手術室に入るのはもちろん初めて。何だか物々しい機材が目に付くが、入口でメガネを預けたのでハッキリとは見えない。

手術台に仰向けになるように促される。看護師や医師が手術の準備を始めた。

腰椎麻酔

腰椎麻酔をするため、脚を手で抱えるようにして左を向くように言われる。

背中から麻酔を打たれると、脚が温かく感じませんか?と聞かれる。「わからない」と答えたが、しばらくすると温かく感じて「わかりました」と返事する。

段々と足先からしびれてくる感覚があり、麻酔が効いていることを感じる。手術用に履いていた紙のパンツを脱がされ、仰向けで両足を開いた状態にされる。

腰椎麻酔なので腰から上は麻酔が効かない。男性看護師は麻酔の効いていない私の左腕と脚の付け根や下腹部に保冷剤のようなものやチクチクする何か先の尖ったものをあてながら、「これ冷たいですか?」、「これチクチクしますか?」と麻酔の効きを確認していく。

脚の付け根までは確実に麻酔が効いてきたようだったが、下腹部は冷たさを感じる。何度か確認されるが多少麻酔が効いてきたかなという程度にしか麻酔が効いた感覚はなかった。

手術開始

あれ?麻酔本当に効いているの?と不安になっていたが、特に説明もなくそのまま手術が始まった。

胸のあたりにカーテンが掛けられているので手術している様子は確認できない。麻酔が効いているので何をやっているのか分からないが、次第に下腹部に何を入れられていく感覚を感じる。

「痛みはないですか?」と男性看護師に尋ねられるが、痛いほどではないけど、何か入れられている感覚があると答えると、お腹の中まで完全に麻酔で感覚がなくなるわけではないので、多少感覚はあると思いますと教えてくれる。

レーザー照射

手術を始めてどのくらい時間が経ってからか分からないが、パチパチという音とともに下腹部に結構な痛みを感じる。どうもレーザーを結石に当てて壊しているのだろう。

断続的にパチパチという音が体を伝って耳に伝わり、下腹部が痛む感じに恐怖心を感じ始める。結石の痛みを経験したので多少の痛みには耐えられるようになったが、そこそこの痛みがするが耐えられないほどでもない。

私の頭の近くに男性看護師がいて私の様子を確認していたのだが、軽く目をつぶって痛みに耐えていると「看護師変わりました」と言って女性の看護師が話しかけてきた。軽く目を開けてうんうんと軽く頷く。

どのくらいレーザーのパチパチ音が続いたか分からないが、ようやく音がしなくなりホッとする。

尿管ステント挿入

その後、恐らく砕けた石を取り出したりしていたのだろうと思う。更にしばらくすると何かを尿管に挿入しているような感覚がする。

尿管ステントを入れているようだった。外来で手術の説明でステントを入れるとは聞いていた。ただ結石の周辺だけかと思っていたが、このとき腎臓から膀胱までの長いステントを入れることを理解する。

ずっと奥までステントが入ってくるのを感じていると突然これまでにない痛みを感じ、

「あっー、痛い!!痛い!!」

と声を出してしまった。そばにいた女性看護師が医師に伝えてくれ、少しステントを引いて痛みが引いた。

しばらくすると手術が終わったようで担当した医師が除去した石を見せて、「終わりましたよ。全部石は残らず取りましたから」と言って、黒い1mm石が7,8個ほど入った容器を見せてくれる。

元々この石は黒いんだろうか?それともレーザーで焼いたから黒く焦げているのだろうか?疑問に思いながら頷くのがやっとだった。

手術が終わった後、女性看護師から、

「痛かったですか?」と声をかけられ、
「うん、ちょっと痛かった・・・」
「痛いと声を出していた時が一番痛かった感じですか?」
「うん」と軽く頷く。

その後、別の医師からも声をかけられて同じ容器を見せながら、取りましたからねと声をかけられる。


今回はここまで。続きは次回に。

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