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Dark Matter 暗黒物質

画面からふと顔を上げて周りを見てみると、いつもの見慣れた景色があります。

自分の手、携帯の画面、部屋の壁など。では、画面と離れて少し外の景色を見てみましょう。この記事を読んでいるのがお昼だったら、太陽が燦々と輝いているでしょう。真夜中だったら、黄金の月と一緒に、数えきれないほどの星たちと目が合います。

私たちの周りにはこのように、目に見えるもので溢れかえっています。

しかし、この記事を読んだらきっと、私たちは広大な砂漠の中のとってもレアなオアシスにいると感じると思います。

momo 15/Jul/2022

というのも、私たちの周りにある普通の物質(バリオン)は宇宙全体の4~5%しかないのです。一方でまだよく分かっていない物質、暗黒物質は23~27%暗黒エネルギーは68~72%

この数字を見ると、この広い宇宙の中には「Unknown」『未知」がまだたっくさん詰まっていると感じますね。

そこで今日注目するのはダークマター、「暗黒物質」です。

暗黒という名前の由来は黒いからというより、「見えないから」。

私たち人間が見えるものは、電磁波()を出したり反射します。この電磁波が目の奥の網膜に当たることでその情報が脳に伝わり、見えるメカニズムです。

しかし、暗黒物質は電磁波を出さないし、反射もしません。この物質には目に見える情報が出入りしないので、観察がベースとなる天文学では超難問!🫢なんです。。

そこで今日は、今の物理学で暗黒物質について分かっていることについて解説していこうと思います!

どうして宇宙に暗黒物質があるって分かるの?

天文台の大きなレンズで宇宙を覗いてみても、暗黒物質はどこにも見当たりません。ではどうやって見つけたのでしょうか?

それは物理学者さんたちが銀河の星々を観察しているときでした。銀河の中心に対する星の相対速度の計算をしてみたら、中心に近い星も、銀河の外側にある星も、だいたい同じような速度で動いているということを発見しました。

これ、おかしいと思いません?

スケールを小さくして考えてみましょう。
私たちの太陽系の中には8個の惑星がありますが、中心(太陽)に近い方が速く、遠い方が遅く動いています。水星が一番速くて、海王星が一番ゆっくり。

この理由は「角運動量」が太陽に近いところでも遠いところでも同じだからです。角運動量とは太陽などを中心に回っている物体の勢いを表すものであり、

質量x速度x半径

で決まります。遠いところと近いところの角運動量は等しいため、半径が小さくなると速度が上がります

回る椅子に座って、手を体に寄せ小さくなって回ると速く回るのに対し、手を広げるとゆっくり回るのと同じです。

このように、中心から遠ければ遠いほど物体はゆっくり進むはず…

だったのに、銀河のスケールになると大体全ての星が同じような速さで動いているんです。(?)こんなに速く動いたら外側の星飛んでっちゃわないの?と物理学者さんは疑問に思いました。

「何回計算してみても、銀河の質量だけじゃこんなに速く動く星を銀河にとどめておくことは不可能だ。それなら、何か見えないけれども質量のある物質、暗黒物質があるに違いない!」

ということになったのです。

他にも、なにも観測されないところで重力レンズという光が曲がる現象を確認していたり、証拠は何個もあるんです!

暗黒「物質」なら粒子でできてるの?
If it's dark "matter", then is it made of particles?


暗黒物質は何からできているのか?という質問に対してのはっきりとした答えはまだありません

実験で直接暗黒物質を観察することはとても難しく、これだ!というものがまだ発見されていないからです。

しかし、こんな粒子じゃないかな?という理論的な粒子の候補はいくつか挙げられてきました。

暗黒物質の持っている個性は主に3つあります。

一つ目)光や他の粒子と反応しない

暗黒物質の名前の由来について話したときに言ったように、なかなか反応しない物質であるために、観測が難しいんです。だから、「反応しない」性質は暗黒物質を他と分ける個性ですよね!

そこで、素粒子のニュートリノが候補に挙げられました。ニュートリノは太陽などの星の核融合反応で作られる、ほとんど反応しない粒子です。

およそ100兆個ものニュートリノが毎秒人間の体を通過していると言われています

が、全く感じませんよね。また、地球のような大きくて密度の高いところもすり抜けてしまうほど他の粒子と反応しにくいニュートリノは、別名「幽霊粒子」と言われています。

しかし、ニュートリノ=暗黒物質ではない理由に、質量が小さすぎる(軽すぎる)というところがあります。

二つ目)重い

暗黒物質は雲のように銀河を包み、質量を与えていると考えられています。そこでニュートリノのように軽いと、光に近いスピードでビュンビュン動いてしまい、一つの銀河を包むようなことはできません。つまり、質量を持ち銀河にとどまることができなければなりません。

三つ目)安定している

宇宙がビッグバンで生まれたのが138億年前。そんなに昔から存在しているのに、安定していなくてすぐに崩壊するような物質だったら今は存在していないはず。今私たちがこうしてこの物質がなんなのか頭を抱えている理由は、暗黒物質が安定しているから、なんです。

この三つの性質を満たす候補粒子が、ニュートラリーノアクシオンと呼ばれる理論的な粒子達ですが、まだ証拠は不十分で、これと決まったわけではありません。


まだまだ宇宙には分からないことがたくさんありますね!

分からないことに対してモヤモヤするより、私はまだ解決されていないミステリーが多く残されている!と感じてワクワクします。宇宙について学ぶということは未知の世界へ突き進む冒険家になるために準備しているようです。早く本物の冒険家になりたいなぁ

では今日はここまで!この記事で宇宙の不思議に魅力を感じてくれたらとっても嬉しいです❤️

おまけ
昨日のブログでふれたJames Webb Space Telescope が撮影した写真の一つを水彩で描いてみました。(NASAが同時にリリースした画像の絵はこれから描きます!)これから沢山の画像が撮られることを期待して、空白の紙もJWSTの形にはってみました。新しい画像早く見たいな~~🤭

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