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新刊が発売日に発売されない件

日本の二大週刊誌とも呼ばれる
『週刊◯春』と『週刊◯潮』。
その発売曜日をご存じでしょうか?

それらをよく買われる方はもちろん、そうでない方も
「ああ、木曜日よね」
とご存じの方は多いかもしれません。
木曜日には朝刊に広告が載り、電車の中にもその二誌の中吊り広告がぶら下がっているでしょうから。

いいえ、しかし。

そうとばかりは言えません。
私が住んでいる地域は、それらの週刊誌は
土曜日に発売されるのです。
太古の昔から。

私の亡き父はその二誌を愛読していました。
都市部から二日遅れでしか読めないことを残念に思っていたようで、出張などで木曜日に都会に行く機会があれば、嬉々として買って帰っていました。

私にも、似たような思い出があります。

小学校の中〜高学年の頃、大好きだった月刊の漫画雑誌がありました。
連載漫画の続きが気になって気になって、発売日を待ち焦がれたものです。
しかし、その頃には私も知っていました。
私の住む地域では、発売日に最新号が発売されないことを。

発売日の翌日になると、放課後に近くのお店(本屋ではなく、食料品や日用品を扱う小さなお店です)の店頭にお目当ての漫画雑誌が出ていないか、いそいそと見に行きました。
その頃もたいていは二日遅れでしたが、まれに一日遅れで発売されることもありましたから気が抜けません。時には一日に二回見に行ったりもしていました。

そうしてようやく手にした最新号を抱えて家へと急ぐ時の嬉しさときたら。今でも忘れられません。

そんなふうに、雑誌や書籍の発売日には地域によってタイムラグがあります。
我が地方は二日遅れですが、もっと遅くなる地域もあるようです。
それに加えて、物流業界のいわゆる2024年問題もあり、さらに一日程度遅くなる、とも言われているようです。 

※物流を担うトラックドライバーさんの働き方改革については大いに賛成です。ネット販売ではなるべく営業所止めやコンビニ受け取りにしていますし、購入時点で配達を「急がない」設定が選択できたらいいのに、と思います。


なぜこんな記事を書いているかというと……

久しぶりに、新刊が発売日に発売されない残念さを味わったからなのです。泣。


noteで昨年行われた「創作大賞2023」で、大賞を受賞されたクリエイターさんがついにデビューされることになりました。

私はその方をフォローしていなかったため存じ上げなかったのですが、受賞作品を拝読し「面白いなあ。大賞を獲る方の文章はやっぱり違うなあ」と感動したものです。

刊行に向けて、編集者さんと何度も何度も打ち合わせをされ、加筆改稿や校正を繰り返されたやり取りをnoteやXで発信されていたので、それもはらはらしながら読んでいました。一冊の本を出版するのって、こんなに大変なのか、と。


その本が、ついに4月5日に発売されることになりました。


泣く子も黙る大手出版社です。
本当にすごいことです。装丁も素敵です。
そして、帯には同じくnoterのあの方!の感想も載っているそうです。

最初は「発売されたら図書館で借りて読もう」なんて考えていました。
でも、発売日が近づくにつれて、これはやはり手元に置きたいと思うようになりました。
応募時点の作品と改稿を重ねて出版された作品を読み比べる機会は、なかなかありません。
そして何より、同じnote民のはしくれとして、心からのお祝いを込めて。

発売日の4月5日を迎え、ネット上のあちこちで「手に入れました!」「読みました!」の報告が上がるようになりました。
私はそれを横目で見ながらグッとこらえ、昨日6日に近隣の書店を3軒まわりました。
ありませんでした。
わかっていました。6日は発売日の翌日。まだ我が地方では発売されません。それでもわずかな望みをかけた、小学生以来の私がいました。


今日は日曜日ですので、動きはないはずです。
おそらくは、明日。4月8日(月)に発売されると、私はふんでいます。外れたら泣きます。

実は「ネットで注文すればよかった」とXで愚痴ったのですが、noteで仲良くさせていただいている尊い方から、「店頭で買って書店さんにも印象づけを」とご指南いただきました。
確かにその通りです。発売日に店頭で買うことが書店員さんにも印象を残すことになるでしょうから。

決戦は明日。

そして、5月には同じく大賞を受賞されたAさんの作品も大手出版社から刊行されます。
その時も本屋巡りをすることになると思いますが、がんばります。


せやま南天さま。
『クリームイエローの海と春キャベツのある家』
ご出版、本当におめでとうございます。


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