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アニメ『天官賜福』その後を小説で知ろう その参

こんにちは。ふわちゃまるです。
今日は『天官賜福』二巻 第三十四章から第三十六章のお話をしたいと思います。

ついに仙楽国で内戦が勃発しました。
干ばつに見舞われた永安地域の人々が皇宮の周りに押しかけ、街は一気に混乱に見舞われます。この状況を見過ごせない謝憐は人界に戻ることを決意。どんな罰でも受け入れる、命が続く限り最後までもがき続けると凄まじい覚悟でした。

ここを読んだとき、彼の気高さに身震いしました。
自分の正しさを選択した謝憐を私には責めることはできないな。

でもね、やっぱり若い…。
人界に戻った謝憐はあろうことか父親の失態を責めてしまった。「無知な若造が国政を語るな!」と父親は激怒し関係はより険悪化。傾いた王政の責任をとるのは国主の仕事だからね、謝憐は初めて国を治めることがどれほど難しいかを目の当たりにします。

その後、謝憐は武神として仙楽国を勝利に導くと宣言し戦いを先導、千人を上回る人を殺めました。彼にとって、これが初めての殺人となりました。
衆生を救いたいと神になったのに人を殺めて平和を得る。なんとも矛盾している。呆然とたたずむ謝憐の姿に胸が痛みます。

とはいえ、謝憐のそばには常に風信と慕情の姿がありました。ずっとです。
この二人、十四歳の時から謝憐の侍従として仕え、謝憐の飛昇後も同神官となりました。そりが合わなくて喧嘩ばかりしているし、どうしようもない時は謝憐の命令でしりとりをさせられていますが立場を超えた深い友情を感じます。
初めて人を殺めた謝憐は、その夜、二人を抱きよせて共に戦えたことを称えました。どれほど二人が大切な友であるか、今後、彼らを失うことになる謝憐のことを思うとまた目頭が熱くなってしまった…

そして、その場にもう一人いました。
十五歳くらいの少年兵です。彼は戦の最中、謝憐のそばで共に戦っていました。
この少年はたぶん、いや、誰が読んでも気づくでしょう。花城です。
アニメ『天官賜福 貮』のエンディングで「殿下、僕は永遠にあなたを忘れない」と叫んだ少年兵ですよ。あぁ、もうまた涙が…

もう涙腺がおかしいことになってるよ、花城はね、おチビ花城だろうが、少年花城だろうが、どんな姿で登場しても涙なくして語れないのです。
花城が出てくると涙が止まらないので、本が先に進まないのよね。

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