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5行感情文(150) - 奏で -


人は、日常において次に鳴る音を無意識に予測して生きているのだろう。
だから他人が鳴らす音は、自分がその音を鳴らす時とは違う風に聞こえる。
妻が片付けの際にキッチンで鳴らす食器を重ねる音。カチャンと短く鳴る生活音を聞くたび、僕は『家庭』という言葉が持つ暖かさを幸せと感じる。
・・・明日の片付けは僕の番だから今日は幸せ、というケチな話ではなくて。


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