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「一緒に遊んで平和な時を過ごしてもらえたら、とても嬉しい」

森井ユカ 「Neko Cup」デザイナー・インタビュー

公園の砂場や、海辺の砂浜のあちこちに子ネコが出現!大人も子どももみんなで楽しい、土や砂でつくる可愛い子ネコ「Neko Cup」

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尻尾を前にして、ゆっくりとくつろいでいるネコの姿を作ったのは、無類のネコ好きで知られる造形作家の森井ユカさん。どのようなきっかけでこの「Neko Cup」が生まれたのか、お話をうかがいました。


森井ユカ

立体造形家で雑貨コレクター。 小さいものを作ることと愛でることを仕事にしている。 雑貨コレクターとしての代表著作に『スーパーマーケットマニア』シリーズ。 近著に『旅のアイデアノート』など。 桑沢デザイン研究所卒・東京造形大学大学院修了。 桑沢デザイン研究所講師。 有限会社ユカデザイン代表。


この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください

もう10年近く前に、会社の新規事業として何をやるか、とスタッフと話した時にお互い猫が好きでたまらないので猫を仕事にできないか? と真剣にやりとりしました。世界を平和に導くのは猫の力を借りるしかないのでは……と本気で思った結果です。

その後、クラウドファンディングが話題になり、「猫に関する情報だけのネット放送局を作りたい」として開始してみたのですが残念ながら満額達成はできませんでした。

しかし猫を仕事にしたいという情熱は生きていて、できることからやってみようと最初に思いついたのが、この猫を砂浜に無限に作るカップ、というものでした。ただ思いついてから試作〜プレゼンまでかなり時間がかかってしまいました。


最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください

プレゼン時にはブラッシュアップしていない原型初号機をそのままお見せしたのですが、ある種の情念?がこもっていたようで、とても好感触でした。

小さなモデルで別案も持参したのですが、気持ちが迸るがまま作ったものの方が制作意図が一番伝わると仰っていただけて、そのままGOすることになりました。本職が立体造形によるキャラクターデザインなので、粘土を使って手で原型を制作するのは得意分野です。

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「NekoCup」の基本造形ができるまで


この製品で使われている素材について、エピソードはありますか?

バイオマスプラスチックの採用はアッシュコンセプトさんからの提案でした。それまで私は、アジアのスーパーマーケットで見てきたような(ゼリーとかオムライスに使う)スチール製のものくらいしか思いつかなかったのです。しかし実際にバイオマスプラスチックを見たところ、色彩がマットで、手触りに温かみがあってすぐ気に入りました。

またオブジェとして室内に飾っても違和感のない素材だと思います。発売前に「これでプリンなどを作りたいというお客さんもいらっしゃるかもですね」、なんて話していたのですが、Twitterの反応を見るとその声は実際ものすごく多くて、急遽チャーハンを詰めて試作したりしてみました。

プリンなどはちょっとへたってしまうようですが、料理家の友人によると、固さのある巨大グミに最適とのことです。思わぬ使い道も出てきそうですが、食品衛生法には適合している素材なのでよかったです。


AssistOnのお客様にメッセージをお願いします

ご自分のためのものだけではなく、きっとプレゼントを探す方も多いと思います。

ネコカップをコミュニケーションのツールとして、大切な人にあげたり、一緒に遊んだりして平和な時を過ごしてもらえたらとても嬉しいです。もちろんひとりで大人が遊んでもすごく楽しいですよ!


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施策のバージョンを友人たちとのベトナム旅行で2時間ほど別行動して試作してみました。あまり一目につかない場所を探したのですが、見つけるとそばに来て声をかけてくる人も多く、また気がつくと後ろに子供が並んでいたりしました。小さく見えますが意外に砂が入るので、スコップがあると便利です。(写真ではポテチの空き箱を使っています)


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「NekoCup」のモデルとにもなった友人ネコのモモタ。


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「NekoCup」の詳しい情報と購入はこちら