54戦目1999年8月19日

とても打たれ強く疲れた試合です。

1Rから力んで、5R終了まで力み倒した試合です。
だから、彼もうんざりする程疲れたでしょう。
いい試合を目指します。
勝っても敗けてもそこを目指します。

技術的云云もそうですが、でも、お客さんは気持ちを
見に来ているのです。
生でそれを感じ、明日への活力にしてもらうのがプロ
側の最優先事項です。

トレーナーはまたもや、それ以上に練習に着ませんでした。


「10R、休みなしでスパーやれ」
1週間程度前に1度だけ着たその日、いきなりそう云いました。
挨拶もしないで、そのままリングを降りて、着込んで
ロードワークに出ました。
戻る頃にはいないだろうと思ったけれど、いました。
いたというよりは、待っていたのです。

いくつか言葉を吐き捨てて出ていきました。
悲しいですがそんなものです。
勝手に近づいてきて、勝手に恩着せがましく去っていく、
彼だけではありません。
何度も経験しています。

レーサーからの転向と耳にはしていましたが、
だからといって、僕は気を引き締める傾向側の
人間です。
野望の持ち方というか、術というものを既に
持ち合わせている気がしました。

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これがなんのことやらか、ようやく 理解しました。 どうもです。 頑張ってホームラン打とうと 思います。