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ぐんま観光県民ライターが記事公開されました

2024年4月、無事に「ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)」の記事3本が公開されました。3本です。ご協力いただきました関係者に深く感謝と御礼を申し上げます。

1.「太平記のふるさと」は名将・新田義貞公を生んだパワースポット?!

「太平記のふるさと」は名将・新田義貞公を生んだパワースポット?!【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】 | 特集一覧 | 心にググっと観光ぐんま (gunma-kanko.jp)

2.古墳王国・はにわ天国群馬県で古墳時代へタイムワープ!

古墳王国・はにわ天国群馬県で古墳時代へタイムワープ! 【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】 | 特集一覧 | 心にググっと観光ぐんま (gunma-kanko.jp)

3.「写真映えする建物」群馬にある有名建築家が手掛けた素敵な建物をご紹介します。

「写真映えする建物」群馬にある有名建築家が手掛けた素敵な建物をご紹介します【ぐんま観光県民ライター(ぐん記者)】 | 特集一覧 | 心にググっと観光ぐんま (gunma-kanko.jp)

【参考】ぐんま観光県民ライターになるまで
2023年11月下旬 上毛新聞に「ぐんま観光県民ライター」募集記事公開➡応募(太田市民ライターや周辺の友人を応募しようと誘う)
2023年12月 選考(1次書類選考、2次テスト原稿、オンライン面談)
※締め切り間際に応募した友人たち、1次選考で落選の声が聞こえる。激戦の予感。応募が早かったためか、運よく合格の報を頂く。
2024年1月13日 群馬県庁でぐんま観光県民ライターの任命式&研修
165名応募、28名選抜(予定は15-20名だったが応募多数で増員)。
まさかの高倍率。群馬県に意欲の高いクリエイティブ人材がこんなにいたのですね。感動しました。
なのに、私は仕事で遅刻しました。誠に申し訳ございません。

ぐんま観光県民ライターになってみたら、めちゃくちゃ大変でした。
複数の企画書を提出したら、ありがたいことに3本書くことになりました。
取材先5カ所を3本=15カ所です。締め切りは3月20日頃。オンラインMTGで依頼があったのは1月20日です。

1.新田義貞の記事

新田荘歴史資料館 新田家伝来の甲冑(藪塚通信撮影)

1本目に公開された「新田義貞」のテーマは、太田市民ライターの取材時に公開できなかったネタを進化させたものです。
太田市教育委員会文化財課管轄の新田荘歴史資料館で以前に取材させていただいた方をお訪ねしたところ。「退職しました」との回答でした。
前任者なみに取材できる職員はいないそうなので、腹をくくって新田義貞に関する専門書を図書館でがさっと借りてきて読み込みました。

世良田東照宮へ取材しようとしたら「改装工事で写真が撮れません」とのことで見送りました。そういうこともあります。取材は障害物競走です。

キラユキエさん撮影中(藪塚通信撮影)

ぐんま観光県民ライターは、写真もライターが撮ってくるのが基本ですが、私は写真が上手ではないので、太田市在住の人気カメラマン「キラユキエ」氏を個人で依頼しました。太田市民ライターの仲間ですが、人物写真が素晴らしいだけではなく、物撮りも建物もいい感じに撮ってくれます。神です。
https://www.instagram.com/yuckeyworks?igsh=bWV5OGU0cDgxNW1y

取材は先方とカメラマン含む予定の調整と天気に左右されますが、短期間に15カ所も取材+撮影があるとさすがに全部プロカメラマンをお願いできず一部自分で撮影していますが、ここぞのトップ画面はプロに頼んでいます。
格があがりました。キラユキエさん、ありがとうございました。

2.古墳とはにわ
私の取材先は、公的な施設が多かったのですが、古墳とはにわの取材でつまづきました。
なんと、あてにしていた群馬県歴史博物館が1月29日から3月22日まで休館!! 悲鳴があがりました。群馬県庁の文化財課に電話して「ぐんま観光県民ライターですが、はにわと古墳、いったいどこへ取材にいったらいいのでしょうか」と泣きつきました。
群馬県埋蔵文化財調査センターへいくといいです」
ご紹介いただき、大雪の日に渋川市まで向かいました。日本史の勉強をしていなかったので、事前に図書館ではにわや古墳の本を4-5冊読んでからいきました。

群馬県埋蔵文化財調査センター 渋川市(藪塚通信撮影)

取材にご対応いただいた杉山課長、ガチの専門家でした。私の先入観や無知をゴリゴリと打ち砕いてくださり、新しい歴史の扉が開かれる思いでした。
古墳時代の群馬はかなり凄かった、都会文化が花開いていた、外国人が最新文化や技術を持ち込んでいたことに驚きました。

その後、取材を重ねて原稿を書いて、チェックのために杉山課長にお送りしたのですが、私の原稿の3倍くらいの赤ペン入りで戻ってきました。
素人目線で面白く書こうとした部分は、だいたい考え方が間違っていることがわかりました。
私は歴史に関する考え方、文章の書き方というのがあるのを知りませんでした。
ファンタジー歴史小説なら解釈も表現も自由ですが、専門家に取材した紹介記事は「状況証拠から推測できる事実(と思われる解釈)」を誤解のないように注意深く記載しなければなりません。
取材した専門家としてお名前が出てしまうので「なにこれ」という内容ではご迷惑をおかけしてしまいます。頑張りました。ひいひい(悲鳴)。

太田市の「塚廻り4号墳」(藪塚通信撮影)

編集サイドから「軽めに面白く書いてね」と依頼されていましたが、赤ペンを読み込んで、直された部分は原則全て修正しました。面白さは激減しますが、群馬県観光課の公式記事なのでやむをえません。
私は勉強不足、ライターとしての力量不足を痛感。新田義貞と古墳とはにわの資料読み込みで原稿の進みが遅く、このペースではあと2本が間に合わない状況になりました。さあどうする?

3.建築家のたてものの記事

FUIGO さんの店頭(C)キラユキエ

新田義貞の原稿をUPし、古墳とはにわにてこずってましたが、建築家関係の原稿が手付かずです。締め切りは迫ってきます。
カフェFUIGOさん、太田アートガーデンは、オーナーさんや建築家からエモーショナルなお話を伺えました。
歴史がテーマのような原稿の執筆密度では締め切りに間に合わないため、建築関係は情緒的な文章に寄せることでスピードを上げました。
なんとか締切1-2日遅れで3本の原稿を無事に納品しました。

意外なことに、編集サイドからもっとも高評価だったのは、スピーディーに書き上げた建築家をテーマにした記事だったのです。
勉強して頑張って書いた原稿は固さがあるのに、さらっと取材して感想メインでまとめた文章の方がこなれていて読みやすかったのですね。そういうものです。

5.取材を終えて

東日本一の大きさ天神山古墳(藪塚通信撮影)

4月に入って3本の記事が公開され、取材先や友人知人から感想を頂きました。
大魔神のモデルになった国宝はにわ「武人くん」が太田市出土だと知らなかった人は少なくありませんでした(私もです)。
太田市内の天神山古墳が東日本いちの大きさであったことも。

FACEBOOKで歴史に関す記事を書くと、歴史好きからコメントが入って来て勉強不足を恥じながらも、新しい発見がたくさんありました。
取材時、友人からお勧めされたユーチューブ動画を見て「新田義貞と足利尊氏も実際にはライバルじゃなかった(足利氏はレベチ)」と知って驚愕しました。
日本史、勉強します。ほんと知らなくて申し訳ございません。

旧花輪小学校記念館(藪塚通信撮影)

印象的だったのは、みどり市教育委員会文化財課でお世話いただいた「旧花輪小学校記念館」です。
ギリギリ時間で取材に行き、詳細の取材や建物の時代背景などの勉強をする余力がなかったので、現地にいた職員さんに声をかけました。
なんと、そこに花輪小学校の卒業生の方がいたのです。
卒業生としての思い、当時の思い出、地域の歴史的背景などを聞くことが出来ました。
文化財課の担当者から「卒業生から聞いたことを記事にしていただいてありがたい。我々(市役所の職員)では、書けない内容だった」と感謝されました。
旧花輪小学校記念館は、「童謡ふるさと館」を起点に町おこし活動をしている「みどりの音楽実行委員会」代表でフルート奏者の天野ゆかりさんに教えていただきました。
みどり市東町地区は過疎化が進んでおり、往時を知る人も減っています。友人から縁を得て、外部の目線で興味を持って取材したからこそ、新鮮な発見ができたのだと感じます。
以前、友人に「花輪小学校で石原和三郎のイベントがあります」と誘われなかったら、絶対に来ていませんでした。
みどり市は隣ですが、太田市藪塚町から現地までは1時間かかるんですよ。
建築家の建物を東毛エリアで選出するさいに「なるべくまだ知られていない建物にしよう」とここを選んだのですが、昭和なロケハン先を探している映像関係者に花輪小学校の情報がぜひ届いてほしいです。

太田市にある中島知久平邸地域交流センターは、自動車スバルの源流となった中島飛行機の創始者の邸宅です。数奇な歴史のある建物で残されたのが奇跡です。
戦後に中島飛行機が解体され、アメリカ軍に接収されたのち、紆余曲折を経て中島氏の妹が住んでいたそうです。その後太田市所有となりました。
戦後の混乱期があったために建物の資料が少なく研究が進んでいません。
残っただけで奇跡のような建物で、改修も進んでおらず公開範囲が少ないのですが、一部だけでも見る価値があります。

中島飛行機のエンジニアたちは太田市にものづくりの遺伝子を残しました。スバルや関連会社、ニット産業にとどまらずさまざまな分野で「中島飛行機」の関係者が意外な歴史を作っています。
代表的な「スバル」の車には、飛行機造りのマインドが残っていると言われ、熱狂的なスバリストと呼ばれるファンに支えられています。
家造りの様子から東洋一の飛行機王中島知久平の哲学が学べるのですが、知名度が低く来訪者が少ないため、ぜひ知って頂きたく取り上げています。
個人なら撮影okなので、観光名所になってほしいです。

縁切寺満徳寺資料館(藪塚通信撮影)

他にも、「縁切寺満徳寺資料館」で初代館長の著書を読んで取材に行ったことで「なぜ現代に縁切寺を紹介する意味があるのか」という切り口が生まれて現地の職員さんから興味深い話が聞けました。

FUIGOさんのマーク(C)キラユキエ

FUIGOさんの取材は、藪塚町内で交流のある建築家小島光晴先生の作品を紹介したいと思って企画したのですが、オーナーと建築家の関係性の深さ、建築家という仕事の豊かさに圧倒されました。小島先生は2年先まで仕事で埋まっているという売れっ子の建築家です。建築家は実力があっても若いうちは仕事がない、と耳にしますが、どんな業界でも売れっ子には確かな理由があります。
作品のすばらしさには、人当たりの良さ、見識の高さ、好奇心、真面目さ、視野の広さが包括されているのです。尊敬。

ぐんま昆虫の森(藪塚通信撮影)

安藤忠雄氏の「ぐんま昆虫の森」も建物を見に行ったのですが、昆虫をテーマにした博物館の特異性に感銘を受けました。どちらかといえば昆虫は苦手なのですが、子供の頃は昆虫に親しんでいたことを思い出しました。
寒風の吹き荒れる真冬に、安藤忠雄氏の美しい温室で優雅な蝶々を眺めて時を忘れた瞬間、ちいさな生き物にも私と同じ命がある、と感じ、いま私は天国にいるのだ、と思いました。

金山城にてスタンプを押す友人(藪塚通信撮影)

金山城跡には、東京から来た友人が「金山城跡を見たい(スタンプ収集中)」というので、一緒に行きました。前回、金山城跡に行ったのは、香川県の友人が同じ目的で来た時です。
地元民は「名城スタンプ?」という感じですが、全国から金山城跡を訪ねてくる城マニアは少なくないのです。

取材したけど使わなかった「高山彦九郎記念館」のはにわたち(藪塚通信撮影)
明王院 ピラミッドカフェ(C)キラユキエ

「明王院のピラミッドカフェはいいよ」
噂に聞きながら、行けていなかった「ピラミッドカフェ」にも取材をきっかけに伺いました。
太田市民ライターの仲間のIさん(子連れ)をお誘いしました。取材ですが子連れもいますと予約時にお伝えしたら、副住職が嫌な顔もせず子供や取材のしやすい席をご用意くださいました。
絶品でしたよすべてが!! 美味しかったです。お客様もたくさん見えていて、ひとりずつ丁寧に接客されておられました。バリスタの青木さんもコーヒーの説明を丁寧にして下さって、コーヒーの味に確かな誇りがありました。感動です。
明王院は、新田義貞ゆかりの寺院なので、副住職さんは物腰やたたずまいに品位が溢れていました。記事に掲載されたキラユキエさんの副住職の写真には、きりりとしたまなざしにかつて討幕の奇跡を果たした清和源氏に連なる名門新田氏ゆかりの子孫である片鱗を感じました。

6.ぐんま観光県民ライターの意味と役割

ぐんま観光県民ライターは素人のライターです。もちろん現役のプロもいますが、私を含めほとんどは市井に暮らす素人です。
地域に暮らす素人の県民ライターだからこそ、プロの記者やライターとは違う個性的な取材ができるのかもしれません。
時間の制約がある中で、たくさんの方に協力いただいて、地域の魅力を再発見するという役目を背負って記事を作成しました。納得できるレベルに達していない不甲斐なさはありつつも、知らない分野にチャレンジできたことに感謝しています。

何かの折に取り上げたい、高山彦九郎記念館(藪塚通信撮影)

ぐんま観光県民ライターの仲間の記事を見たら、もれなく力作でした。群馬県にはクリエイティブな人材がまだまだたくさんいます。県民ライターの取材や記事をきっかけに、各地で町おこしや文化の種がまかれて、花を咲かせることでしょう。
群馬県観光課の公式サイトには、私を含め約50本のぐん記者の記事が公開されています。
https://gunma-kanko.jp/

私も群馬県の東エリア(東毛といいます)で「藪塚通信」を名乗って地道に情報発信をしてきましたが、今後もゆるく続けていきたいと思っています。

群馬県、サイコーですよ。みんな遊びに来てね。

【追伸】ぐんま観光県民ライターの任期は2024年3月31日で完了しました。忘れないうちに備忘録を残します。

1.「太平記のふるさと」は名将・新田義貞公を生んだパワースポット?!

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2.古墳王国・はにわ天国群馬県で古墳時代へタイムワープ!

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3.「写真映えする建物」群馬にある有名建築家が手掛けた素敵な建物をご紹介します。

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#ぐんま観光県民ライター #藪塚通信 #群馬県