アントニオ・ミランテ「ローマが勝てないなんて誰が言ったんだ」
8月19日、アントニオ・ミランテは自身のSNSで、コロナに感染していることを発表した。幸運にも無症状で、シーズン前にチームセッションに復帰することができた。そこで彼を待っていたのは回復を祝うシャンパンではなく、ローマの正ゴールキーパーという新しい椅子だった。2019-20シーズン、鳴り物入りでやってきたパウ・ロペスがデルビーのミスですっかり自信を失い、なによりもこの都市ではお馴染みのロマニスタの過剰な批判にプレッシャーを感じて萎縮してしまった状況で、彼に代わってゴールを守り、シーズンの後半残り8試合を7勝1分でヨーロッパリーグ出場を手にした功績は大きい。
ミランテもまた、勝負は最後に決まるということを理解する選手であり、そのためのたゆまぬ努力がフォンセカ監督の信頼を勝ち取ったのである。彼の競技人生は苦難の連続だった。同じ境遇ならばその運命につぶれる選手も多いのかもしれないが、ミランテは壁に行く手を阻まれるたびにあるシンプルな事を実践した。
誰よりもトレーニングに打ち込んだのである。
本日は彼の最新インタビューをお届けしたい。願わくば、ロマニスタだけでなく、サッカー選手を目指すひとたちや、目標に向かって気の遠くなる時間頑張り続けるひとたちにも読んで貰いたい。運命のトンネルはどこで終わるかは誰にもわからない。重要なのは、トンネルを抜けたときに完璧な準備が出来ているかどうかだ。その為の努力をし続けるためには、ただひたすら自分を信じるしかない。
ミランテはまだ自分が終わった選手だとは考えていない。37歳になった今でも、誰よりも努力することが、たったひとつの冴えたやりかただと信じている。
インタビューの冒頭でミランテはローマ移籍を振り返る。
ミランテ「ローマに移籍したらセカンドキーパーになることは判っていた。でも、それで満足だとは思わなかったから一生懸命働くべきだということも理解していたんだ」
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