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ゴンザーロ・ヴィジャール、ローマのベビー・レジスタ

未来は誰にも判らない。
今年の1月までスペイン2部のクラブでしかプレーしたことのなかった若者が、10か月後にはセリエAのパルマ戦にフル出場して、チーム最多の105ボールタッチ、93%のパス成功率、14回のディエルに12度勝利、6度のドリブルで一度もボールを奪われずにボールを運んでみせた。さらには、パルマの絶対的なエース、ジェルヴィーニョからボールを刈る姿には風格すら漂っていた。コロナで多くの選手が離脱した現在、ロマニスタたちはヴィジャールに大きな期待を寄せている。いや、ロマニスタだけではない。メディアは親しみと期待を込めて彼をこう呼ぶ。

『イル・レジスタ・バンビーノ』『イル・ベビー・レジスタ』

プレシーズンにディアワラがコロナで離脱して、クリスタンテとペッレグリーニが代表に合流したことで、ヴィジャールはその才能をフォンセカ監督に大きくアピールすることができた。ビッグクラブ、初の国外挑戦、突然のチャンス、彼はそのどれにも物怖じしなかった。

ヴィジャール「プレーしたい!もっとプレーしたいんだ!ぼくはすべてのポジションでプレーできるよ。中盤なら上手くやれるし、10番としてもプレーできる。どこだって構わない。大事なのはプレーすることなんだから」

22歳のスペイン人ミッドフィルダー、ゴンザーロ・ヴィジャール・デルフライレの運命の歯車は回り始めた。今回のnote版ローマ速報では、ローマのベビーレジスタの生い立ちから、ローマ移籍までを語ったインタビューをご紹介したい。

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幼い頃のゴンザーロはどんな子供でしたか?

ヴィジャール「小さなころからボールで遊ぶのが好きだったね。ママと買い物に行ったときもぼくだけドリブルしていたんだって。球蹴りに飽きたことはなかったね」

サッカーとはどのように恋に落ちたのでしょうか?

ヴィジャール「学校だね。最初にサッカーに情熱を感じた場所が学校だったよ。授業の合間にサッカーをしていたんだよ。それは自分の中に持っていた感覚だと思った。ヴィジャール家でサッカーを流行らせたのはぼくだったと思うよ。最初にサッカーをしたのは4歳で、兄ちゃんとその友達とプレーしたんだ。そこで良いプレーをした。それがぼくの一番最初に加入したチームになったのさ」

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