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だれかに伝えること


このところ、母はまいにち誰かに電話をしている。
兄弟姉妹はもちろん、むかしの同僚や友だち。
ほとんどいつも話しているひともいるし、久しぶりに電話したひともいるようだ。
特に母は年齢で通話料フリープランに入れているので、金額も気にせず話せるの。とまるで女子高生みたいに楽しそう。

ただ最近は高齢者だからということだけでなく、やはり脅威を感じているのだろうなと思う。
今日はなに食べた?とか、元気にしている?から始まって、なにか思い出を話して笑い転げていて、こちらもつられて笑ってしまうほど。
まあまあ小一時間は話をして、最後は、それじゃあまたね、生き延びてきっと会いましょうねで終わる明るい声。

その声にわたしは救われている。
そして、母もなぜだか電話の前より元気になっているのだ。

この状況はGW明けても収まっていそうにないってことは、みんなが薄々感じている。
収まってもスパッと終わるわけじゃなく、また振り返したり、そんなことがあって長引くんだろうというのは想像がつく。
閉塞感増し増しで部屋にこもっていると、いろいろなことが全部心配になってきて、不安の雨がどばどば降りそそぎ、溺れそうになる。
せっかくこれから頑張ろうと思っていた矢先に同じところで足踏み。それどころか、灯の消えた階段を上らなければならないような感覚。


そんなときは、電話でもいい、LINEやメールでもいい。テキストでもいい。
自分に言うように伝えよう。


今。いまこの瞬間を生きて。
生き延びて、きっとまた会おう。

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