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君のいない人生でも


君がいなくなったと想像してみた。
そもそも今だって始終一緒にいるわけじゃない。
もともといなかったと思えばいいわけだし。

風邪ひいて発熱して、心細い夜なんかに気づけば側にいてくれたこととか、抱きしめたいと思ったら、しずしずと近くにやってきて、膝に乗って顔を胸にうずめ、濡れた瞳で見つめてくれることとか。

そんな様子を見ていると、君が僕のことを本当に愛してくれているんだとよくわかる。

でも、たとえば、君が寝ているときに意外と鼻息が強いこと。
食事の時間が少しでも遅れると教えてくれて、ときには泣いて訴えること。
とにかく一緒にいたくて、僕のそばを片時も離れようとしないこと。
僕は君が腕の中にいるときも、別のことを考えるけど、君は僕の腕の中にいるというただそのことだけしか感じてないこと。
散歩のあとはときどき君の頭から草の香りがすること。
そしてなにより君が本当に幸せそうなこと。

僕はそんなひとつひとつが愛しい。

君がいなくても、僕はきっと生きていけるだろう。君がいない人生でも笑って楽しく過ごすだろう。

だけど、君じゃなければだめなんだ。
君にいて欲しいんだ。腕の中に小さな温かな、そして僕を愛する生きものの確かさを感じていたいんだ。いつまでも。

10歳おめでとう。

いつもありがとう。
ずっとずっと一緒にいようね。


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