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元高校英語教員による早期英語教育のすすめ

こんにちは。元高校英語教員で現在おうち英語に取り組んでいるアスパラガスです。今回は元高校英語教員の視点から早期英語教育をした方がいい理由を紹介したいと思います。

早期英語教育は悪?

早期英語教育はした方がいい派としない方がいい派でよく論争が起こっています。よく言われるのは、「早期英語をすることで日本語がおろそかになる」「英語より日本語を先に定着させるべきだ」という意見です。確かにそう考える理由も理解できます。特に大学受験英語は日本語がしっかりできていないと対応できるものではありません。それでもやっぱり早期英語をした方がいいと私は考えます。※日本で大学受験をする場合

教育現場で見た低偏差値高校生

私の勤務校は一応進学校でしたが、コースごとにクラスが分かれていて、一番下のクラスは英語だけで見るととても悲惨な状況でした。

・中学校で学んでいるはずの文法事項が身についていない
・テスト前には一応勉強するが普段の授業や単語テストはおろそかにする
・そもそも勉強意欲が低い

学習意欲が低い上に中学で学んでいるはずの基礎ができていないので、高校英語など太刀打ちできない生徒ばかりでした。

変化する英語教育

現在の英語教育は従来の文法訳読から脱却しようという動きにあります。つまり、教科書を訳して板書を写すような授業を止めようということです。そして、会話するなどのより実践的な力を身につけさせようとしています。そういった流れの中で、今まで文法を教えていた時間が会話の時間に変わるなどして中高生の英語の文法力がどんどん下がっていっているように思います。(学校の方針や先生の方針にもちろん左右されます。)具体的には「三単現のs」「現在進行形」「受け身」などの一般的な文法用語がわからない、また用語は知っていてもその文法事項が理解できていない生徒が増えているように感じます。

変化する大学受験

共通テスト

大学入試改革の一環で2021年1月に従来のセンター試験から大学入学共通テストに変わりました。
センター試験から共通テストになって変わったこと
・アクセント問題がなくなった
・文法を単体で問う問題がなくなった
・長文が増え、文量が増えた
・リスニングの比重が増えた

私個人として感じることは、今までは平均偏差値にいる高3から本気で始めればなんとか挽回できるテストだったのが、高1から、あるいはもっと前からコツコツ勉強しておかないと最後まで解くことすらできないテストになったということです。とにかく文量が多く、私の元同僚のベテランの先生ですら「共通テストを解くのは根気がいる。」と言っていました。このような大量の英文を読むテストに対応するには高3の1年間では絶対に足りません。

大学受験の受験科目は英語だけではありません。難化するテストに対応するために英語に時間を割くのは非常にもったいないです。

理想の状態

大学受験前に英語は勉強しなくていくらいまで仕上げておき、受験勉強では英語以外の科目に集中することが理想的です。具体的には、英検2級〜準1級を大学受験が本格化する前に取得しておけるといいですね。

ただの凡人か、英語ができる凡人か

私の息子はスーパーキッズではないです。ただの凡人だと思っています。そしてただの凡人こそ英語という戦える武器を持っているべきだと考えています。ただの凡人より英語ができる凡人の方が選択肢が広がるのはなんとなく理解できますよね。

英語ができる凡人の選択肢

実際に高校で働いていた時も基本的に生徒はみんな凡人でした。目立った才能がある生徒はほんの一握り。ただ、英語ができる凡人は選択肢が増えます。他の教科がダメダメでも英検2級に合格しているだけで大学合格への道が開ける場合もあります。それだけ英語ができるというのは受験において強いのです。

まとめ

昨今の共通テストの傾向や英検重視の実態から、日本の大学を受験する場合早期英語すべきだと考えます。英語への拒絶反応が起こる前に英語教育を始められれば後の人生で早期英語教育に感謝することになると思います。まずは一度共通テストの文量を見てみると、早期英語の必要性がより理解できると思います。それでもやっぱり早期英語はダメだ!という人もいると思います。そういう人はやらなくてもいいのです。

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