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アソボロジーとは

あそび × ロゴス = アソボロジー
この団体の名前は「アソボロジー」と言います。
団体の名称でもありその理念もあらわしています。

 「ロゴス」はもともと古代ギリシャ語で「言葉」をあらわす単語です。
何かを「言葉」にする(言語化する)ということは、複数の人の間で「意味」を共有すること。
 そこからロゴスには「意味」とか「論理」とか「定義」のような意味にもなりました。
 言葉を操る人間の能力から「知性」とか「分別」といった意味にもなりました。
 世の中の現象やルールを「言葉」にして普遍化することから、ロゴスには「原理」とか「秩序」というような意味もあります。
 これは哲学や宗教的な「自然(本性)」、「摂理」というような意味にもつながっていきます。

 ややこしい言葉の定義はおいておいて、「○○ロジー」という言葉はよく耳にすると思います。
 これは「ロゴス」から派生した言葉で、日本語だと「○○学」なんて訳すことが多いです。
 Sociology(ソシオロジー:社会学)、Zoology(ズーロジー:動物学)、Archaeology(アーケオロジー:考古学)、Geology(ジオロジー:地球科学、地学)…
 Nobelprizology(ノーベル賞研究学)なんてものまであります。
 学問や研究は何かのテーマについて、その意味や原理、法則を明らかにすべく究めること。

 アソボロジーは「あそび」を追求し究めたいと思っています。
 ただし、それは文字通りの学問として「あそび」を研究することではなく、「あそび」の効果や、価値を、面白いゲームやワークショップ、ラーニングプログラム、という形で「見える化」、「言語化」して、社会に提供する形で、追求したいと考えています。
 そして「あそび」が「個人の学び」や「気づき」のきっかけになること。「コミュニティの形成」や「組織の強化」にも役立つこと。それを証明したいと思っています。

 生活や社会の色々な場面に「あそび」を入れて、価値を高めるお手伝いをする団体。
 そんな思いを込めた「アソボロジー」です。

 この団体の始まりは、もとはと言えば共同代表の一人けいしが2020年にはじめた京都の大学の授業にさかのぼります。
 公募制プロジェクト型科目として「SDGs世代に贈る!こどもと社会をつなげるゲームデザイン」プロジェクトが採択され、2020年4月に第1期がはじまりました。
 こどもが社会に興味を持って、社会とかかわろうという気持ちや、社会とかかわるときに必要な力を育む、しかも楽しいゲームを作る!というコンセプトでスタートし、様々な学部の学生が協力し合い、3つのゲームが完成しました。

☆コミュニケーションを取りながら自己効力感を高められるカードゲーム
☆議論の仕方や、合意形成しながらルールメイキングを学ぶロールプレイングゲーム
☆情報リテラシーを学べるカードゲーム

 初年度にもかかわらず魅力的なゲームが完成し、お披露目会では多くの教育関係者からご好評いただき、プロジェクト自体も最優秀賞を受賞し、大学生の力が社会にインパクトを与えられることが大いに証明されました。
またゲームの力が学びや成長につながることを確信しました。

 大学の授業なので、当初から1年間で終了が決まっているプロジェクトではありましたが、プロジェクト終了後も引き続きゲームの開発やゲームを広めたいというメンバーの気持ちもあり、また2021年も第2期プロジェクト授業が始まったこともあり、「アソボロジー」の設立に至りました。

 団体立ち上げにあたっては、この授業の起案者であるけいし、第1期授業からアシスタントとして参加している なおき、第2期授業にメンバーとして参加している のどか の3名でスタートしました。

 活動の立ち上げ時には、授業に関わったメンバーのほか、たくさんの「あそび」が好きな方々、「あそび」と「まなび」のマリアージュに期待してくれる方々、すでに「あそび」を取り入れた「まなび」の分野のトップランナーの方々とディスカッションさせていただき、応援いただきました。

 活動の拠点は、京都のど真ん中、烏丸御池の築150年の町家スタジオ「遊子庵(ゆうしあん)」です。
 「入口は遊び、出口は文化」をコンセプトに遊びを通して、 ひとづくり、まちづくりをするNPO法人「遊プロジェクト京都」さんが提供するクリエイティブなシェアスペースです。
 アソボロジーの理念にぴったりな趣あふれる京町家には、ギャラリー、音楽室、広間も完備されています。ここでクリエイティブ活動、イベント、定期的なあそび(まなび)場を開催する予定です。

 今後ともどうぞごひいきに!

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