おっぱい探しの旅に終わりはない

一日の半分以上女性のことを考えている。

年齢と共に趣味趣向は少しずつ変化してきた。今は子供の頃と違い、テレビゲームで寝不足になることも、少年ジャンプの発売を心待ちにすることもない。

また、友達と理由もなく長時間過ごすということもなくなった。それぞれ仕事や彼女や家庭がある。

映画もアクション映画を見る機会はぐっと減り、ドラマは恋愛モノは興味がなくなった。

色々なブームを自身でも取り入れては手放しという行為を繰り返し、昔から好きなことなんてサッカーぐらいか。そのサッカーも、気付いた頃にはプレイではなく観戦にシフトした。

唯一、今も昔も変わらないのはおっぱいである。

おっぱい

子供の頃、テレビや雑誌で知った大人のパイパイ。視覚でしかないが、どう考えても柔らかそうなパイを見た時の高揚感は今も忘れていない。

そして思春期を迎えた頃、私はパイに触れたくて仕方なくなった。目は十分楽しんだ。あとは行動あるのみ。とはいえ、まだ中学1年。クラスを見渡しても明らかにデカいのはデブ(以下D)しかいない。

それでも、あわよくば「おっぱい触る?」の一言を得るため、私はDに近づいた。

・Dさんって優しいよね。
・Dさんのお蔭で綱引き勝てそう
・今度Dさんに牛乳あげるよ

など、可能な限りでDさんを持ち上げてみたが、Dさんから返ってきたのは『アソくんは私のこと好きなの?でも、私堂本剛が好きなんだ』と・・。

まさかの事態である。告白してもないのにフラレてしまった。当然ながら、その話は直ぐにクラス→学年→学校と伝わり、私はDさんにフラれた男というレッテルを貼られてしまう。

当時好きだった子からも『アソくんどんまいwww』とバカにされ、恋も諦める結果に・・・・。デブ専扱いされた私にミーモーさせてくれる優しいパイはなかった。

高校に進学しても不遇の時代は続き、パイに近づけない。待てど暮らせどパイが目の前に来ることはなく、もしかしたらこのまま素人童貞としてデビューしてしまう可能性も高くなってきた。

しかし、専門学生になってすぐに待望の瞬間が訪れる。止まない雨はないのだ。相手は当時付き合っていた彼女で、ある日のデート帰り、小馴れたフリをしてモーテルにインした。

当時ゴリゴリの童貞で見本がドラマとAVしかなかったので、入ってすぐに「先にシャワーいいよ」と言ってみたものの何かが違う。

風呂場から彼女を見ても、待望の瞬間という程の高揚感はない。ややジタバタしている私を見て彼女は『アソくん童貞でしょ?』と、ズバリ言い当てられる。すると立場は逆転し、自身がマグロ解体ショーのマグロとなった。

まあ・・・ゴールはゴール。

それまで「早くミーモーしたい!」の一点張りだったが、その先はもっと素晴らしい世界が広がっていたのだ。ミーモーにこだわっていた過去はなんだったのか?そんなことを彼女から教えられた気がする。

余談だが、現在までに数名の女性を夜を越えたものの、当時付き合っていた彼女以上の床上手は現れていない。

最近は加齢と共にすっかり性欲が落ち、今では落ち武者クラスである。なので、高齢にも関わらず現役で腰を振る男が羨ましく感じてしまう。

パイに夢を見た少年は大人になる課程で解体ショーされ、その後腰を振るUSBに負けないスピードまで極めた(自意識過剰)。

強引、下手、早い、遅いなどのクレームはあったものの、振り返ればその全てが美して儚い。

そして、落ち武者となった今、私に残されたのは【触れることが許されないパイ】だ。恥ずかしながら未だにプレイボーイやFRIDAYを見ては新生の登場を心待ちにしている。

ミーモーできないと分かっているから、より恋い焦がれるのだろう。例え乳頭の先が汚くても、観測できる範囲が美しいならそれでいい。

そんな素敵なパイを探す旅の終わりはまだまだ先のようだ。

やれやれだぜ。


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