六畳一間の部屋と私と

私は部屋を片付けるのが苦手だ。気付いたらいつも散らかってしまう。そんな私が住む家は都内の6畳一間のアパート。荷物を全て運び、初めてアパートで眠った日は圧迫感に押しつぶされそうになった。そりゃそうだ。物が多い上片付かないのだから。ちなみに私の実家の部屋は広く、10畳あった。10畳から6畳になるのだから圧迫感を感じるのも無理はない。


いつかこのアパートが居心地良くなるのだろうか。。。一年目はそう思っていた。実家との距離はあまり遠くなかったので私は仕事休みの日にたまに実家に戻っていた。学生時代毎日乗っていた青の常磐線。東京と違いホームドアのない最寄りの駅のホーム。駅から実家に帰る途中車で通り抜けていく住宅街。家の手前にある狭いクランク状の道。実家のドアを開けると『帰ってきたぞ〜!!』と開放感に満ち溢れる。そして自分の部屋の窓を開けて外を見つめ『田舎は空が広いなぁ』なんて言いながら、実家に帰ってくるたび広く青い空を見上げていた。


そんなこんなで月日が流れ、ある日、実家から都内へ帰る時、家のアパートを見て『あ、家に帰ってきた!』と思ったことがあった。きっとその時都内にある六畳一間のアパートが私の家だ って思えるようになったのだろう。一方通行の狭い道やお墓とお寺から香る線香の匂い、赤信号に変わり小走りで横断歩道を渡る歩行者、どれも見慣れた風景だった。東京での私の居場所はここだと思った。

今はこの六畳一間の部屋が心地よい。けど次引っ越す時は2LDK以上の間取りの家に住みたいと思う私でした。笑



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