Mayu

事実と離れすぎない言葉を選びます。

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最近の記事

雨の日

雨の日 落ち着かない人は、元気な人。 私にとって、晴れの日は、戦闘態勢に入る日。会社でも皆が自然と笑顔になってお喋りになるから。ついていけるように、軽口を叩けるように準備しておかねばならない。 一方、雨の日は、安心する。外が薄暗くて、会社でも、もったりと空気が流れる。保育園の午睡の時間を思い出すような穏やかな重たさ。 何も考えていない顔で、晴れが好き!と言う人を眩しく思う。私は少しスローダウンして静かな世界に入っておきたいよ。雨のざわめきだけが聞こえるように。

    • 生き方

      どうしようどうしようともがく自分 なるようになるよ、という自分 全てを諦めて思考放棄する自分 そういう自分を哀しくも愛おしく見つめている

      • 性被害にあって

        #多様性を考える 女性として、性被害にあうことは決して珍しいことではありませんが、それを告白できる人は多くありません。自分の尊厳をぼろぼろにされた後に、第三者に向かって「私は、いついつ、このような方法で、ぼろぼろにされました」と再現するのは、とてもみじめだからです。警察や弁護士はもちろん、家族や恋人に伝える際は、なおさらです。誰にも話せない人もいます。 けれど、私は今回、勇気を出して自分の体験を少しシェアします。この記事を読んでくださる皆さんが、性犯罪は最悪だ、自分は加害

        • 喉の奥に骨が刺さっている

          言いたいけど、正しいことなのかわからずに、言う権利があるものかわからずに、言えずにいること。 泣きたいのに、ここで泣くと面倒くさい奴だと思われるとか、精神の稚拙さがバレてしまうかもとか考えてしまったり。 自分の感情を表すことと、相手を傷つけないようにすることと、でもやはり傷つけてしまいたいような気持ちをごちゃ混ぜにして。 注意力を分散させようとして、TVをつけたまま携帯の画面見つめる。そうして私は私の意識を湖の奥底に沈める。何にもなかったような顔をして。 私に沈められ

        雨の日

          お風呂上がりに窓を開けると

          お風呂上がりに窓を開ける。 化粧水を何回も重ね付けすると良い、と聞くので、お風呂から出てすぐに1パシャして、窓を開けて夜風を浴びる。乾いたらもう一度洗面台に戻って、1パシャして夜風。1パシャ夜風、1パシャ夜風を5回くらい繰り返して、最後に乳液を1とろりして、夜風する。 私の部屋は角部屋なので、ベランダの他に小さな窓があるのだ。1パシャ夜風のための窓。6階だけど、別に眺めは良くない。隣の古ぼけたビルの屋上が見える(そこにはすごく雑に畑が作ってある)。あとはマンションとか道路

          お風呂上がりに窓を開けると

          まず喫茶店に行きたい

          最近は、自分が「外出自粛に従って外出していない」のか「ただの出不精」なのか分からなくなってきていた。 家の中にいるのは苦痛ではないけれど、ソファとベッドとバランスボールの往復に飽きて、家の中で踊るのにも歌うのにも眠るのにも飽きてきた頃、外出自粛が明けた。良かった、眠れなくなるところだった。 昨日までは、自宅から浅草寺までの短い散歩にすら罪悪感を覚えていた。ストレスや責任感や自己嫌悪はほこりのように薄く私の身体と心を包んでいたようで、一段階進んだ今、灰色だった自分がよく見え

          まず喫茶店に行きたい

          晴れた日曜に食べるもの

          小さいころ、日曜の朝には母がホットケーキを焼いてくれた。 きっと毎週ではなかったのだと思うけれど、私の記憶の中では、日曜の朝はいつもホットケーキだ。ホットプレートで焼いた、縁がカリカリのホットケーキに、メープルシロップをひたひたにつけて(子供心に、ボトルに描かれた楓のマークがとてもお洒落だと思っていた)、たっぷり時間をかけて食べていた。 今日も、朝起きたときから(朝と言っても11時を過ぎていたけれど)ホットケーキの気分だった。カーテンを開けると青:白=7:3の綺麗な空。ホ

          晴れた日曜に食べるもの