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3分で読めるティール組織その3

ティール組織 第Ⅰ部
第三章

進化型

21世紀の最も輝かしい躍進は、テクノロジーではなく、人間とは何か、と言うコンセプトを拡大することによって成し遂げられるだろう。ージョン・ネイスピッツ

・研究者たちは、多元型から進化型への移行が人の進化において極めて重要だと言う点で見解が一致している。

・多元型までの前段階を「第一段の」意識、進化方から始まる段階を「第二段の」意識と言う用語を使って区別。

・進化型パラダイムに移行して初めて、意識は進化すること、そして世界に対処するための複雑で洗練された方法に向かおうとする機運が高まっていることを認識するようになる。

※解説:今まで人類はこの複雑で多様に見える世界に向き合う術を持たなかった。(ティール以降)意識を進化させた時、全てをシンプルに整理して、複雑で多様なこの世界に向き合う事ができる。

《エゴを失う恐れを抑える》

・新しい視点を得るためには、それまで自分が埋没していた環境から自己を切り離さなければならない。

・私たちが自分自身のエゴから自らを切り離せるようになると、進化型への移行が起こる。

・このプロセスの中で、私たちは他の、自分自身の深い部分にある知恵に耳を傾けられるようになる。

・恐れに置き換わるものはなんだろう?人生の豊かさを信頼する能力だ。

・恐れと欠乏感にまみれた人生か?信頼と潤沢に満ちた人生か?

※解説:不安と恐怖を生み出す、自分の〝知っている世界“(エゴの認識)から自由になること。この世界をどう認識するかが勝負。

《コンパスとしての隠れた正しさ》

(衝動型・レッド)
自分の欲しいものを獲得できる判断が正しい。
(順応型・アンバー)
社会規範への順応度に照らして考える。
(達成型・オレンジ)
効果と成功が判断の基準。
(多元型・グリーン)
組織への帰属意識と調和を基準に判断される。
(進化型・ティール)
意思決定の基準が外的なものから内的なものへと移行する。

・この判断は直しそうか?
・私は自分に正直になっているか?
・自分がなりたいと思っている理想の人物は同じように考えるだろうか?
・私はこの世界の役に立っているのだろうか?
これらを重視する。

・エゴを失う恐れが少ないので、一見危険に思える意思決定ができる。

※解説:自分軸(レッド)でも他人軸(アンバー)でも幸せになれない。高さの結果(オレンジ)だけでも深さの追求(グリーン)だけでも幸せになれない。ティールでは意思決定の方法が全く今まで人類の歴史になかったものとなる。

《人生は自分の本当の姿を明らかにする旅》

・内面の正しさを求める旅を続けると、自分が何者で、人生の目的は何か、と言う内省に駆り立てられる。

・人生の究極の目的は成功したり愛されたりすることではなく、自分自身の本当の姿を表現し、本当に自分らしい自分になるまで生き、生まれながら持っている才能や使命感を尊重し、人類やこの世界の役に立つことなのだ。


・職業とは何かを突き詰めていくと……(中略)実はもっと深い、もっと真実の、本来なりたい自分が送るべき人生がある。


・進化型パラダイムに従って活動している人を説明するときによく使うフレーズが、「大志を抱いているが、野心的ではない人。」

・ティールパラダイムで行動する人は他の人からすると、自分の個人的な成長を邪魔する人々を許せず、人生の目的と合わない状況を受け入れたくない人のように映るかもしれない。

※解説:職業=ワークではなく、人類やこの世界の役に立つこと。真の自分で生きようとした時、馴染みのない人々には、はじめは稀有に映る。

《強さの上に人生を築く》

・自分の深い内面と結びついていない人生の目標を設定すると……必然的に、自分には何か欠けており、自分の弱みを克服しようとするか、あるべき自分になっていないのは自分または他人のせいだと非難することに躍起になってしまう。

・長所を生かすと言うパラダイム変化が起こっている。

・(それは)自分は人として、他人や周囲から解決してもらうことを待っている「問題」なのではなく、本質が明らかになることを待っている「可能性」なのだと言う前提である。

※解説:人生の目標が本当の「可能性そのもの」の自分と繋がること。自分の人生を自ら設計する自主経営者になること。その可能性そのものになった時、自己否定も他者否定も、誰も責める事ができない。

《逆境に優雅に対処する》

・この世の中に失敗などは存在しない。

・人生における障害物とは、自分自身とは何か、世界とは何かを学べる良い機会なのだ。

・変化は個人レベルでは恐ろしいと感じられる。進化型になると、個人的な成長の過程で経験する楽しい緊張になることが多い。

※解説:どこまでを自分と認識するか。「この身体が自分」という認識では恐怖と不安が生み出され続け安心して変化する事ができない。

《理性の先の知恵》

・達成型(オレンジ)パラダイムタイムでは、合理性が最も重視される。結果へのこだわりが現実を明確に見る能力を曇らせることも多い。

・進化型(ティール)パラダイムは結果にそれほどこだわらないので、時に不愉快な現実の心理を比較的容易に受け入れられる。

・達成型パラダイムは「感情」を警戒する。
・多元型パラダイムでは「右脳」的な感情を重視する。
・進化型パラダイムでは「知ること」についてのあらゆる領域を積極的に利用する。

・進化型パラダイムから先では、人間の経験の全領域に触れようとする。

・(進化型パラダイムに達すると)矛盾している者同士を合理的につなげる能力を得る。「自由と責任」、「孤独とコミュニティー」、「自己と他者」などについては、進化型パラダイムに達して初めて本当の意味で理解しはじめる。

※解説:○か✖️かで現存する問題を解決することが不可能なのは多元型までの歴史で明らかだ。元は一つであるはずのものに、なぜ矛盾が生まれるのかその仕組みを知ることで融合可能になる。


《全体性に向けた努力》

・ティールの段階にいる人々の多くは、分離が私たちの人生をいかに粉々にし、それがどれだけ負担になるかについての感覚が鋭くなる。

・全体性を心のそこから渇望するようになる。エゴと自分自身の深い部分を突き合わせ、心、体、魂を統合し、内部の女性らしい部分と男性らしい部分を発掘し、他の人と充実した関係を築き、人生と自然との壊れた関係を修繕する状態を望むようになる。

・多くの連続的な脱同一視化を経て完全に独立し、自分とまっすぐ向き合えるようになると、逆説的ではあるが、私たちは本当の意味であらゆるもの一部になる。

※解説:エゴ(普段自分と認識しているもの)とは何か?本当の自分とは何か?を知ること。

《ほかの人々との関係における全体性》

・ティールパラダイムでは、判断と寛容と言う対立を超越できる。

・決めつけないことでより高次の真実にたどりつける。

・判断から解放された共有スペースを作り、相手の話にとことん耳を傾けることによって、他の人々が自分の声や真実を見つけられる手助けをする。

・お互いに耳を傾けて自分らしさと全体性を得られるような、新しい下地の上にコミュニティーを作り直す機会を得たのだ。

※解説:その「決めつけてしまう」「相手と境界線を引いてしまう」のは何か?を明確に知らなければならない。

《人生と自然との全体性》

・自己に誠実に向き合うほど、自分がもっと大きな何か、人生と意識がお互いに結びついた一つの織物のようなものの一部、その一表現に過ぎないことがわかってくる。

・それは倫理的な義務感からではなく、内面的な気づきによるものだ。

・自分は自然から分離しているのではなく、自然と一体なのだ、と言う覚醒である。

・自分が豊かなのは、何かを所有しているからではなく、自分の魂を育んでくれる様々なつながりがあるからなのだ、と言うことを理解できるようになる。

※解説:無意識の概念、人間至上主義では自然とホールネスとなる事は難しい。


《進化型パラダイムにとっての意味》

・企業に蔓延する病気の多くは、恐れに基づく自分勝手な行動に原因があると言っても過言ではない。

・エゴを抑制すれば組織の構成や運用の仕方が大きく影響受ける可能性がある。

・力(権限)との関係が根本的に変容するかもしれない。

・信頼が恐れに置き換わった場合ピラミッド型の階層構造は最適な組織構造なのだろうか?

・おそらく、エゴを失う恐れがなくなると、組織の運営方法は現在よりもはるかに容易になるだろう。

・進化型パラダイムとは、全体性とコミュニティーを目指して努力し、職場では自分らしさを失うことなく、しかし人と人との関係を大事に育てることに深く関わっていくような人々を支える組織なのだ。

※解説:エゴを守ろうとする恐れはどこから来ているのか、森羅万象の成り立ちを明確に理解すること。説明できること。活用できること。

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