β-23 かむふらーじゅ

楽曲を軸にさまざま書いていくシリーズ、第2回は竹内まりやさんの「カムフラージュ」をお届けします。

「眠れる森」の主題歌として書き下ろされた楽曲で、自身もいまよりもずっと思慮分別があまりついていない頃にこの作品を見た憶えがあります。

いま、もう一度見てみるとなると「ふ~ん」で終わってしまうかもしれませんが、当時は、伏線回収や登場人物どうしの接点および関係性といったところを中心に、純粋に驚き、魅了されましたね~、、記憶が遠い。。

投げやりになってしまいますが、この作品の要約はオープニングに凝縮されています。これ以上は言えない部分が多々ありますがね。

でも、当時を知っている方でしたら、言わずもがな、というところでしょうか。

さて、本題はまりやさんの「カムフラージュ」なので、ちょっと浅めに掘ってみることとします。

「カムフラージュ」とは、その当時の動向や心情などを、ほかに悟られぬように、偽装工作を施して取り繕うという意味があるようで。

「眠れる森」では、主人公が幼い頃、ある事件に巻き込まれ、その後、催眠によって事件とそれ以前の記憶を封じられ、そして別の記憶を吹き込まれて、過去の記憶がカムフラージュされてしまったひとが、催眠の効果が切れる15年を前にして、徐々にカムフラージュされた部分が甦ってくるという展開が確かよくあったような。というより、それがないとうまく物語が回らない気もするけれども。

サスペンス系ということもあり、全体的に作品は霧に囲まれて、陽も届かぬ暗い感じでしたね、と振り返りながら。

でも、まりやさんの「カムフラージュ」は、節々では「眠れる森」とリンクしている部分はあるけれど、全体的には「眠れる森」とは別のシチュエーションではないかなどと考えてはおりまして。

当初は原作に沿って、暗い内容にする予定だったようですが、"もっと暗さを救うような感じで"みたいなことを言われて、修正して、この曲調にしたようです。本人談ですので、ほぼ齟齬はないと思いますが。

節々にリンクしている部分は、歌詞でいうなら、"本当のことを打ち明けたくなる"や"遥か昔何処かで出会ってた"、そして"新しい私になる"といったところがそうなのかな、わかりやすいところからすると。

でもあとは、このシチュエーションであれば、全国各地であってもおかしくはなさそうだなあとは、個人的に感じております。とはいえ、実例は少ないと思いますが、なんでか零じゃないという淡い自信もちらほらと。。

ただ、原作の実例は、類似したもの含めても、どうか零であってほしいとは思うけれどね。

さて、歌詞に基づく感想としては、

"あなた"に対して"私"は本当の気持ちをカムフラージュしてたんだけど、"あなた"のふとした仕草やコーヒーと煙草の香りに、少しずつ本当の気持ちを打ち明けたくなってしまう。密かに抱えた"私"の傷をどうしてあなただけ癒せるの?もしかして昔、何処かで会ってた?という記憶が甦る。やがて互いの瞳が合い、指が触れたときに謎が解け、"私"は本当のことを"あなた"に打ち明け、新しい"私"になってゆくというおはなしを曲調に乗せて、しみじみと、でも打ち明けたくなる情景とそれに基づく"私"の心情変化をしっかりと、そしてやさしく、でも穏やかにはなれなさそうに歌っていらっしゃるなあ・・・。

と、感じました。

ほんとは、長い間に、たくさんの出来事があって、恋人と呼べる相手<ひと>をお互いに持っていることからしても、それにまつわる事件が大小関わらず起こってて、そこでいろいろといいこともあれば、孤独に怯えたり、思わぬ傷を負ってしまったりと考察や憶測、あるいは妄想といったものはいくらでもできそうですがね。

というよりも、いろいろと含みを持つことのできる歌詞は、私としては、聴き応えのある名曲だと思ってて、「カムフラージュ」もそのひとつだと思っております。

そして、達郎さんのコーラスと打ち込み、そして編曲技術はこの楽曲に限らず、やっぱり素晴らしいなと感じてしまいます。原曲や歌詞は基本だけど、やっぱり編曲がどうなるかによって、せっかくのいい詞や曲が書けてもアレンジ次第でさまざまに変化ができてしまうし、繰り返して聴くならまだしも、最初に聴いて残るのは、やはり編曲によって彩られた部分なので、もっと編曲家を大切にしなくてはならないんじゃないかなというのは常々考えております。

夫婦、そしてお仕事としても長い付き合いだからこそ、ここまでの大作を編み出されてるんじゃないかなって。。。

そういう視点でも聴いているので、いろんな感情が沸き上がります。

今後も、楽曲紹介する際は、そういう目線をしっかり入れてお送りできればと考えておりますが、どうなりますやら。

妄想や憶測だったら、もっと話せるけどすっかり長くなってしまったのでこのへんで。

それでは、これにて。

ありがとう、最後まで見ていただいて。

と、すなおに思うあした・の・β<ベータ>でした。

P.S.個人的にカムフラージュするのは下手な性分なので、移ろいは今後あるかもしれませんが、偽りはきっとないはず・・・。


ここまで読んでいただいてありがとうございます(人''▽`) 間髪入れずに言ってみますか・・・ よろしければ!でもまさかね・・・