β-383 えむりーぐ 2020 その2

極私的Mリーグを振り返る、その2では各チームの視点で覗いてみたいと思います。

全体的な感想はその1で述べております、そちらもぜひご覧ください、というよりも、そっちのほうが、短いので読みやすいと思います。

では、各チームの状況を基に、感想を述べたいと思います。

紹介順はファイナルで確定した順位通りとなっております。

私は、麻雀業を生業としておらず、まだまだにわかな部分もありますので、とりわけざっくりした感想となってしまいますが、それでもよろしければ。

そして、データなどは活用しますが、けっこうデータ量が多くなり、なおかつごちゃごちゃしてしまう予感がしてならないので、ここではデータは、あんまり載せないかと。

では、それぞれ。

1位・EX風林火山

レギュラーシーズンの序盤は好調、中盤以降は停滞、セミファイナルもなんとか通過という流れではありましたが、ファイナルの勝又健志選手の4連勝を含めた5トップという大爆発もあって、最終戦も優位に展開し、見事にMリーグ2020のチャンピオンになっていたというシーズン全体で見ればそういう流れだったかと思います。

2018年はレギュラートップ、ファイナル3位ながら、2019年には最下位に沈んだ風林火山は、今シーズンは3位以内でなければチームを解体するというプレッシャーの中で、闘っておりました。

もちろん、チャンピオンになったことで、解体は撤回されましたが、3シーズン3人体制で編成してきた風林火山は、ただいま2021シーズンから共に闘う4人目のオーディションを実施しているそうです。

解体しない場合は4人目招集ということになっていたそうで、その公約通りというわけですが、オーディションには多数の候補者が名を連ねていますなと。

3位以内でしたら、リーグ内でも強いイメージがありますし、優勝したのなら、なおさら。

そして、Mリーグという注目度の高い場で闘することで、自身の知名度は高まります、その分強さはもちろん、サービス精神というのも求められるのではないかとはね。

選ばれるまでも、選ばれてからも、大変な感じになりますが、新戦力の加入は、それだけチームにも闘いの場でも大きな風が吹くと思うので、個人としては、非常に楽しみにしてます。

ドラフトで被らなければいいですが、まさかね。

ちなみに、現在の3人は全員日本プロ麻雀連盟に属しています、4人目は連盟か、それとも異なる団体からか、果たしてどうなるか。

今シーズンの私的な感想を述べると、終盤になるまでは、やや空気に近いような感じがしました、他のチームと団子状態になっていたり、中盤以降はなかなかトップを取れないなど、苦しんでいた部分もあったので。

それでも、序盤の貯金があって、セミファイナルやファイナルに駒を進めたのかなと、あとは多井プロかな。

セミファイナルの勝又プロは出場全選手の中で最もポイントが低かっただけに、ファイナルで今までの分とばかりに跳満や倍満、裏ドラしっかり乗るなど、神がかりな出来事てんこ盛りだったのは、とんでもないなとはね。

ともあれ、おめでとうございます、来シーズンも堂々と。

2位・KADOKAWAサクラナイツ

レギュラーシーズンの終盤で大量加点して2位に滑り込み、首位を走っていた渋谷ABEMASに喰らいつくなど、優勝候補であったことは間違いないですが、風林火山・勝又プロの無双などもあって思うようにうまくいかなかったけれど、なんとか2位はキープしてシーズンを終えたという流れに感じました。

セミファイナルでの快進撃は見事、それ故にファイナルで勢いが弱まってしまったのが惜しい、というのが本心です。

内川幸太郎選手もレギュラー2位の個人成績と好調で、岡田紗佳選手もプラスポイントで、着実に成長しており、なんといっても今シーズンにMリーグ全体で唯一新規で加入した堀慎吾選手の大活躍もあって、チーム自体の雰囲気もとてもよく感じました、内川プロや岡田プロのペンライトはよく映えます、堀プロと沢崎プロもなんだか意外性も感じましたが、だんだん慣れてきました。

3選手が好調な中で、不調だったのが沢崎誠選手、実績十分のベテランですが、沢崎プロはそんな中でもポジティブに振舞っていたというのも、上位をキープできた要因なのかもしれませんし、実際沢崎プロが成績だけでなく、精神面でも落ち込むなどしていたら、若い3選手にも自然と伝播して、全体が崩れてしまいそうな気もします。

それだけ、ベテラン選手はサクラナイツに限らず、各チームに1人は置いておくのがいいのかもしれません。

と明るい沢崎プロですが、早く起きてチームメイトに負担をかけたくない気持ちは恐らくあるでしょうから、来季はしっかりと起きれるようにお祈りいたします。

私的には、明るく楽しくというチームだなと感じました、2年連続でファイナル行きながらなかなか栄冠に辿り着けていませんが、なんとなく掴んでほしいなという私情は少なからず。

3位・渋谷ABEMAS

レギュラーシーズン中盤以降から圧倒、ファイナルの序盤辺りまで、優位に進めていたABEMAS、でも優位にゲームを進めているチームはなんでか最終盤で優勝できない、そんなものがMリーグにはありますようで。

でも、3位にはなってしまいましたが、間違いなくシーズンを牽引していたABEMAS、全員プラスで終えて、圧倒感は強かったと感じていました。

でも、全員抜け目ない布陣でありながら、中心選手はやはり多井隆晴選手になるのでしょうか、3年連続レギュラーシーズン+200ポイントは揺るぎないエースというような気がします。

ただ、私の今シーズンにおける多井プロの印象としてはセミファイナルの最終戦、多井プロがトップで終えた半荘でしたが、風林火山と麻雀格闘俱楽部、どちらのほうがファイナルで闘いやすいかというのは考えていたのかとはね、プロですから当然戦略の一環として恐らくは。

南4局で勝又プロがアガり、風林火山がファイナルにという結果となってましたが、もし勝又プロがアガれなかった場合は麻雀格闘俱楽部が進出、多井プロにとっては、MVPである佐々木寿人選手や、調子の上がっている高宮まり選手、そして前原雄大選手や藤崎智選手も相乗効果でファイナルで大暴れさせて優勝が危うくなるのではないかという懸念が、風林火山の脅威を上回ったからこそ、勝又プロをアシストしたのかもしれません。

そしてファイナル終盤の10戦目までは、風林火山がトップでも構わない旨の発言もしていましたが、最終戦でかわしきって王者になる憶測でいたのでしょうけれど、一度ついた勢いは失速するどころか更に猛烈な勢いでABEMASを呑みこんでしまいました。

こういう流れからしても、最後に微笑んだのは風林火山でしたが、ゲームメイキングをしたのはABEMASということになるのかもしれません。

見くびっていたのか、想像以上だったのかはわかりませんし、興行からしても、最後の最後まで面白い展開のほうが見応えもあるかなという心情いろいろと交錯していたのでしょうけれど、いずれにしても上位の常連ながら、まだシャーレを持ち帰れない様相は、悔しさと焦燥感がきっとあるに違いありません。

来シーズンは果たしてどうゲームプランを組んで臨んでいくのか、しっかりと見ていけたらと思います。

4位・赤坂ドリブンズ

初代チャンピオン、しかし2019シーズンは7位でセミファイナルすら進めず、というシーズンになってしまった分、風林火山みたいに解体とまではいかずとも、強い気持ちを持って臨んだのは間違いありません。

今シーズンの序盤はほんとに絶好調に進めていましたが、12月のあの3連ラスで転落、中位で踏みとどまりながらレギュラーを終え、セミファイナルでは6日目の園田賢選手、鈴木たろう選手の6万点越えトップで3着目をもぎ取ってファイナルへ、ファイナルでも大崩れはせず、しかしトップは最終戦だけ、これによって4位で終えてしまいました。

たろうプロの四暗刻でちょっと安心してしまったのか、その後はそこまで目立たなかった印象があります。

最終戦はある意味で注目されてしまいました。

ルール上では目無しでもトップを狙い、差し込むのは問題なしでも、興行的には興醒めしてしまうのは目に見えてましたし、実際にそんな雰囲気にもなっていた部分はありました、ドリブンズの楽屋ですら、そんな感じになっていたらしく・・・、確かに最終戦までトップは取れなかったから、取りたい気持ちもわかりますが、まあ、このくらいにしておきましょう。

ドリブンズは基本的に園田賢選手、村上淳選手、鈴木たろう選手の3選手で起用しているチームかなと、それでやっていこうという思惑はあったのかもしれませんが、Mリーグのチームは最低限1人は男女を入れるというルールの下、丸山奏子選手を指名、ただ元々から当初の3選手で輪番しながら、進めていく形式だったので、最低限10試合は出さないといけないみたいなルールの下で、ほんとに最低限の10試合しか出場させなかったのは、実力的に発展途上だからなのか、なんなのかはわかりませんが、もっと出して頂きたかったなという私情をとりあえず。

セミファイナルではトップを取っても、次で箱ラスだったこともあり、その後は・・・、という感じでしたし、ファイナルも序盤の1試合と、それほど支障のないところでの起用が続きました、もっともこれは丸山プロに限らず、女流プロはなかなか要所の試合で起用されにくい特性があるようなので、仕方あるまいというところはありますが(雷電の黒沢咲選手とフェニックスの魚谷侑未選手は起用されそうですけどね)

もちろんプレッシャーのかかる場面の起用は心理的にも負担がかかる面が強いですし、そこで起用されるからには相当な実力と強いメンタルが必要ですから、そんな傾向になっても仕方がないのかもしれませんが、少しは経験させてほしいかなとはね、という本音がこぼれ出てしまいますかね。

そうは言っても、来シーズンも今までと同じくという感じが続くのでしょうけれど、もうちょっと丸山プロの活躍は見てみたい、そんな感想もありました。

5位・KONAMI麻雀格闘倶楽部

麻雀格闘俱楽部はなんといっても佐々木寿人選手の三倍満が印象に残っています。

その他にも跳満や倍満などの大トップを取っていたかなと錯覚するくらい印象の強い寿人プロを中心に動いていたチームかなという印象です。

好調の要因としては、チームメイトに師匠がいるのが大きいのかな、前原プロもそうですし、藤崎プロも高校の先輩・後輩の間柄というのも、モチベーションやメンタルが安定している証左なのかもしれません。

レギュラーシーズンMVPを取った寿人プロのおかげで、セミファイナルに進出したといっても過言ではございません。

高宮プロも含め、3選手の3桁を超えるマイナスポイントは、MVPがいながら5位という裏付けにもなります。

とは言え、やっぱり高宮プロの尻上がりに調子が上がっていくさまを見ると、相乗効果でチームの雰囲気を高め、これから大きなことを成し遂げるんではないかとは感じました、故に多井プロも、風林火山のほうにアシストしたのでしょう。

多井プロは寿人プロの三倍満の被害者でもありますし、シーズン中唯一の三倍満だったことから鮮烈に残っているのかもしれません、レギュラーならともかくファイナルでは、、という誇大妄想ですが、そんなことを思いながら。

来シーズンは寿人プロもそうですが、高宮プロ、前原プロ、藤崎プロにも注目して観戦できればなと、入れ替えはどうでしょう、無いとは思いますが。

6位・TEAM RAIDEN/雷電

いろいろ言いたいことはありますが、マイナス幅をせめて半分くらいは最低限減らしてほしいかなとは思いました、本人も苦しんだと思いますが、勝負の世界がその一点張りの供述を大目には見てくれませんし。

いろんな縛りやしがらみが恐らくあって、そのなかで魅せる麻雀を打っていくのは、けっこう大変なことなんでしょうけれどね。

冒頭でけっこうきつめに言いましたが、エンターテインメント性は高いですし、なんだかんだで門外漢の方々に普及させていくためには必要なチーム、RMOがファイナルで見れるとなおいいのですが、3年目も叶わずに終えてしまいました。。

私としては、黒沢咲選手の闘牌は見てて楽しいですし、強く魅せる展開もけっこう多くて、好みのほうではあります。

以前にもこうした記事を書いたくらいには。

でも、黒沢プロに負担を想像以上に乗っけてしまった感じがするんですよね。

黒沢プロは女流ではありますが、男性陣との闘いでもしっかりと闘えている分、頼もしい存在ではあります、けど自チームの男性陣ももう少し奮起して頂ければ、安全圏に向かうのでしょうけれどね、でも、男性陣は男性陣で苦労はしているのは十分理解しているのですけれどね。

魅せるチームの活躍が来季見れるか、3人体制のままか、新規に招集するか、そういうのを含めて注視していければと。

7位・U-NEXT Pirates

レギュラーシーズンであと一歩届かずに敗退してしまったパイレーツ、船長・小林剛選手は個人成績シーズン3位だったのですが、他3選手がマイナス3桁のポイントに沈んでしまい・・・。

これは、KONAMI麻雀格闘俱楽部にも言えますね、マイナス3桁が3選手いたという点においては。

しかし、セミに行けるか行けないかというところでは、小林プロと寿人プロのポイントを見れば一目瞭然、156.6ptsの差は大きい。

キング・石橋伸洋選手、朝倉康心選手の振るわなかった部分は少なからず起因してたとは思います、特に朝倉プロがいろんな方面に気を遣いながら打っていた部分は、いろんな部分見ないといけないのは、そりゃそうなんでしょうけれど、でも、持ち味活かして勝負していかなきゃいけないんじゃないかな、、とは思いました。

石橋プロも思うようにいってないな・・・という面があるように感じられました。

お二方とも、実力はこんなものではないと思いますので、しっかり挽回していければ、また輝けるのかなと、でもそんな甘い世界ではないんでしょうけれどね・・・。

瑞原明奈選手も2年連続でマイナス3桁の域にいるそうですが、来シーズンは爆発していければいいのかなとは・・・ね、くれぐれもマイナスの方向に行かないことを願いつつ。

小林プロはラス回避率トップ、1回しかとっていないほどの安定感を保ちながら、それでも本人談では2着や3着よりもトップ・ラスのほうがいいと仰ってましたので、来季はけっこう攻めそう、今まで通りでももちろんいいですけれども、もう少し闘争心が牌にこもりそうな気が。。

以上、私情。

でも、2019シーズンで優勝したといっても、まだ4位より上には行けてないんですよね、レギュラーシーズンにおいては。

いろいろまとめていくのは大変なのかもしれませんが、上位に食い込んでいけると、楽しくはなりそう、と感じながら。

8位・セガサミーフェニックス

ちなみに2019シーズンは1位でした、レギュラーシーズン。

2年連続で最終成績で1位と2位のチームが翌シーズンはセミファイナル進出すら許されない位置にいるというのが不思議で仕方がないんですよね。

さすがに風林火山とサクラナイツが来シーズン、敗退するということになると、ジンクスみたいなのが顕著になってしまうな・・・という余談を挟みつつ。

茅森早香選手がチーム唯一のプラス域で終えましたが、柱となっているのは近藤誠一選手と魚谷侑未選手のようですね。

魚谷プロは今シーズンラスはそれほどなんですが、3着に終わった局が多く、決め手に欠けていた部分が多かったですし、近藤プロも終盤に倍満大逆転トップはありましたが、その後は・・・というところもありました。

和久津晶選手や茅森プロも要所では踏ん張れない部分が多く、悪い要素が重なってしまったかなというのはありますね、親会社のほうでも少なからず影響があったのかなと察してしまうところもございました。

来シーズンどうなるのでしょう・・・、でも心機一転はしているはずですので、どんな形で来るか注視して見守っていければいいのかなとは思います、他人事みたいですが、でも他人事にせざるを得ないですし。


以上、全8チームを振り返りました。

明暗分かれた部分はありますが、真剣に打っている選手やスタッフ、サポーターも勝って兜の緒を締めよという気持ちでいるでしょうし、一方で来シーズンは巻き返してやるという気持ちでいることは間違いありません。

ほんとは、今後のMリーグの動向なども書こうと思いましたが、そこはその3でざっくりとでも書いていければと。

その2はこれにて。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

至らない文章ですが、表現をどうするかというのは、けっこう難しいものですね。

でも、まだまだこれからなので、しっかり応援して見守っていけたらなと考えております。

それでは。

あした・の・β<ベータ>


ここまで読んでいただいてありがとうございます(人''▽`) 間髪入れずに言ってみますか・・・ よろしければ!でもまさかね・・・