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#8 これからの芦屋町のために、サワランとともに歩んでいく

芦屋港レジャー港化に向けた町の賑わい創出として、町内事業者一人ひとりに話を聞き、その魅力を発信する「あ!48(あしや)stories」です。まずは、レジャー港化に伴う機運醸成事業に関わった事業者から取材をしていきます。

芦屋町で有名な魚「(さわら)」と胡蝶蘭(こちょうらん)を掛け合わせたサワランは、“はなとバルーンの店 てぃーだ”の店主である山村朋代さん考案のキャラクターです。2024年の11月に1周年を迎えるサワランは、地域イベントに参加して皆と触れ合うのが大好きなキャラクターです。優しくて乙女なサワランがどうして生まれたのか、どんな活動をしているのか、その秘密を探るとともに、芦屋港活用のアイデアをお聞きしました!

あしや砂像展会場にて、砂像とサワラン

Q サワランはどうして誕生したのですか?

町のイベントである鰆(さわら)サミット(※)の実行委員をしていたので、鰆のキャラクターで町の対外的なPRができたらなと思い、サワランを考案しました。実家と職場が芦屋町で、積極的に地域活動に関わってきたことと、町内で食事することが多く、水産業や飲食業を応援したいという気持ちがサワランの誕生に繋がりました。ゆるキャラデザイナーさんと知り合い、食事をしている時にその話をしたら、なんと10日後にはデザイン案を見せてくれたんです!そのスピードに感動し、すぐに協賛を募る準備をしました。今では芦屋町の事業者さんや個人、町の職員さん、近隣地域の事業者さんから、100組以上の協賛をいただいています。感謝の気持ちを込めて、SNSで紹介しています。

(※)芦屋町で漁獲量の多い鰆のおいしさを知ってもらうため、鰆を使ったオリジナル料理を集結させたグルメイベント。コロナ前の2020年に第4回まで行われた。

サワランマスコット(¥1,000)

Q サワランはこれまでどんなイベントに参加しましたか?

2023年11月に誕生したサワランは、宗像市のグローバルアリーナで行われたゆるっとキャラパーティでデビューしました。芦屋町は玄海七浦の地域のひとつで、海岸沿いの地域が連携して発展していけたらいいなという思いで参加しました。他にも芦屋町のファミリーフィッシングや、隣町のこども祭に参加しました。これからもいろんなイベントに登場して、みんなと写真を撮りたいです!

ゆるっとキャラパーティ参加中のサワラン

Q サワランの制作秘話を教えてください!

いまだにサワランは男の子だと勘違いしている方もいますが、女の子っぽさを出すことが一つのポイントでした。デザイナーさんと話し合い「二重にしたらいいのでは?」ということでデザイン画を作ってもらったのですが、違和感があったので二重を諦めたこともありました(笑)
もともとゆるキャラの中でも魚をモチーフにしたものは少ないみたいで、その理由の一つが足なんです。着ぐるみで尾びれを表現するのは難しいですが、サワランでそれがうまく表現できていているのは、デザイナーさんのおかげです。
チャームポイントであるマントには、協賛者さんの会社名や個人名をワッペンに刺しゅうしたものをつけています。地域活動を頑張ろうという思いで共に活動してくれたり、応援してくださる方へ感謝の気持ちを表すためです。

芦屋海岸を眺めるサワラン

Q 山村さんはサワランの生みの親であり、花屋の店主だそうですね!

そうなんです。生花とプリザーブドフラワーの販売・宅配をしています。もともと別の花屋でアルバイトをしていて、そこの店主から独立しないの?ときかれたり、実家が自営業だったりしてお店を持つイメージがしやすく、開業を決めました。なじみのある芦屋町で18年続けています。今は日常的にお花を飾る人が少なく、プレゼント用がほとんどです。これまでに印象に残った注文は、バラ300本の花束です!お店をやめるスタッフへのプレゼントということで承ったのですが、とにかく重くて「よいしょっ」と声を出さないと持てないくらいでした(笑)

Q 山村さんのモットーは何ですか?

とにかくやってみる!ですね。特にサワランの活動は、人生の中でもやってみてよかったことです。協力して下さる方がたくさんいて、非公式なので個人の判断で自由に活動できるのもいいところです。行ける範囲で時間さえあれば、参加したいイベントに身一つで行きます。これからも幅広いイベントに参加して、サワランをきっかけに芦屋町を知ってもらえると嬉しいです。

Q 芦屋港の活用についてどう思いますか?

世界一!といえるほどのものをつくってほしいですね。広い土地が中途半端に活用されるのはもったいないので、規模感の大きいものや、他地域から訪れたいと思えるインパクトのあるものができたらいいなと思います。また、エリア内で「食べる・買う・泊まる」が完結するような土地活用が理想だと思います。
また、施設の使い方を町が指定するのではなく、ある程度の余白を持たせるのもいいと思います。例えば、自由に使えるスペースを月1~2万円という低価格で貸し出し、個人や企業に好きに使ってもらうと、地域活動が活発になると思います。例えば「お店を持ってみたい」という方にとって挑戦のハードルが下がります。1回来て終わりではなく、継続して使ってもらえる魅力的な空間になるといいですね!

Q サワランの今後について教えてください!

サワラン協力隊を募って、もっと活動の幅を広げていきたいです。少人数でイベントに向かったときに、着ぐるみの移動がスムーズにできず困ったことがありました。その時に、一緒に活動してくれる方が必要だと実感しました。
また、グッズ展開として、トートバック・Tシャツ・ボールペン・クリアファイルなどを考えています。出来上がったグッズを、芦屋港にできる施設で販売できたら嬉しいです。更に、サワランが喋らない代わりに、会話ができるサブキャラを考案中です。 

小倉駅を訪問するサワラン

山村さんの、町づくりに対する熱い想いをお聞きできました。開業したい・地域活動に関わりたいという若手の応援や、町・周辺地域のためになることを実行していくという姿勢には、多くの学びがあります。サワランの可愛さに魅了された筆者も、かばんにマスコットをつけています!サワランの頭についている胡蝶蘭の花言葉は「幸せが飛んでくる」。サワラン・山村さん・協賛者の方々に幸せが訪れますように!

                          (文―上田裕菜)

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