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#2グルテンフリーにこだわった、「ふわっしゅわ」「とろ~り」チーズケーキの秘密とは?

芦屋港レジャー港化に向けた町の賑わい創出として、町内事業者さん一人ひとりに話を聞き、その魅力を発信する「あ!48(あしや)stories」です。まずは、レジャー港化に伴う機運醸成事業に関わった事業者さんから取材をしていきます。

芦屋町の商店街から1本細い道に入ると、ひらひら揺れる暖簾の奥から、ふんわりと甘い匂いが漂ってきます。「こんにちは」と声をかけるとあたたかく迎えてくれたご夫婦、野田茂生(しげお)さん・里実(さとみ)さん。“チーズケーキのyamagaya”はお二人の思いが詰まった、とっておきのお店です。人気のスフレチーズケーキが生まれた理由や、芦屋町・芦屋港への思いを聞いてきました。


チーズケーキのyamagaya
〒807-0121 芦屋町船頭町3-17
営業日:火~木 10:00~17:00 金土10:00~18:00
(インスタグラムに投稿されているカレンダー参照)
https://www.instagram.com/yamagaya2022/ 

Q お店のコンセプトや商品のこだわりを教えて下さい!

里実さん:小麦粉を使わないチーズケーキを作っています。一番人気はスフレチーズケーキで、レアチーズケーキはホールとカップで販売しています。

スフレチーズケーキ(¥1,250)
左は「季節限定」マンゴーのレアチーズムースケーキ(¥400)
右はとろけるレアチーズケーキ(¥350)

グルテンフリーであっても、味に満足感が出るように工夫しました。レアチーズケーキの土台に敷いているクッキーも小麦粉不使用なので、小麦アレルギーがあっても安心してお召し上がりいただけます。

実は土台の生地は「テキトーなかたちのクッキー」(¥200)として販売しています。これだけを買いに来てくださる人もいる、隠れた人気商品です。優しい味で食べやすい、何度も食べたくなると多くのお客さんがリピートしてくださっています。

Q 開業までどのような道のりをたどりましたか?

茂生さん:グルテンフリーにした理由は、娘と妻の小麦粉アレルギーです。ある日突然アレルギーを発症し、それからは普段の食事に小麦粉を使わないようにしてきました。その延長線上でグルテンフリーのチーズケーキを作り始め、甘さや生地の硬さを何度も試行錯誤して、今の味に至りました。

里実さん:商品のロゴやシールは、愛着が湧くようなまるっこい形の猫にしました。猫が毛糸玉の代わりに、チーズケーキを抱えて遊んでいるようなイメージです。

店先に並べてあるグッズには、ペンやマグネットなどの商品があります。
オリジナルの千本くじは、小学生くらいのお子さんがやってくると必ず引いてくれるほど人気ですね。

ロゴの入ったボールペン(¥450)

Q どうして芦屋町で開業したのですか?

里実さん:芦屋町に空き家になっていた祖母の家があったので、北九州市から越してきました。家のある町内でお店を持とうということで、商店街から一本入ったところで開業しました。私は岡垣町出身なので、隣町である芦屋町にはなじみがあり安心して住むことができました。

茂生さん:僕は昔福岡市に住んでいたこともあり、ギャップはありました。外食の時に、うどんやラーメンの味が違うことにカルチャーショックを受けました(笑)一方で海が近いので、やはり海産物がおいしくて大満足です。呼子まで食べに行っていたイカが、身近で堪能できることは大きな喜びでした。町内で海鮮丼やからあげのおいしい、お気に入りのお店もあります。

Q これからの芦屋町、芦屋港にどのような未来を描いていますか?

里実さん:芦屋町にはたくさん人が来てほしい、そして飲食店をもっと利用してほしいと思います。芦屋港が観光の目的地となり、そのきっかけを作ってくれると嬉しいですね。室内で子供が遊べる木工広場や、屋根のあるイベント会場があると雨でも遊びに行ける場になるので、助かります。

茂生さん:芦屋町といえば競艇場というイメージがあるので、芦屋港付近の海上でボートの試乗体験ができると目玉になりそうだな、と思います。また、近隣地域で体験できないマリンアクティビティとして、足から強い水圧を出して宙に浮かび上がる「ジェットブレード」や、海上にアスレチックを設置する「ビーチホッピング」もいいんじゃないでしょうか。

Q 日々大事にしていることは何ですか?

茂生さん:新商品は悩む前に作り上げることです。作る前にくどくど悩むのではなく、「これは流行るぞ」という味を目指して何度も作ってみます。そのうち3割くらいは失敗でも、そこに何かしらの発見があるので、直感を大事にして商品を作っています。

里実さん:そうそう、クッキーを試作していたとき、硬くなりすぎて失敗だと思ったことがありました。しかし、普段クッキーを好まない父が「クセになるよ」と頬張っていたんです。ネックとなっていた硬さが、想定外の食感の良さに変わるという発見でした。
私は店主である夫のこだわりを尊重することを大事にしています。お店やお客さんに影響があるなと思った時だけ、しっかり意見を伝えるようにしています。

Q 今後挑戦したいことはありますか?

茂生さん:ダイエットですかね!冗談です(笑)もう一つ店舗を持つことができたら、製造と販売を別の場所でしたいですね。分けることで、製造のクオリティを上げて、販売はもう少し人目につくところで行いたいです。
実は新商品として、近所の福田豆腐店さんとのコラボを考えています。味や食感、パッケージも今までとは大きく違うので、私たち自身もこの挑戦にわくわくしています。

Q どうやってお店を知ってもらっていますか?

里実さん:週末のイベントに積極的に出店して、周知しています。最近だと芦屋海浜公園のわくわくシーサイドマルシェや黒崎のシュガーパンまつり、糟屋郡のトリアス久山でのマルシェに出店しました。イベントならではの商品も販売したりしているので、ぜひインスタグラムを覗いてみてください!

家族へのやさしさから始まったチーズケーキが、芦屋町から広がっています。ケーキはふわっしゅわに仕上がっており、お二人の柔らかさが反映されているようでした。今後の芦屋港に対する、わくわくが膨らむイメージもお聞きできました。

おまけ
【筆者が購入したマンゴーチーズケーキ】
初夏を感じるフレッシュなマンゴーソースが、レアチーズのなめらかさに見事にマッチするお味でした。抹茶やいちごなどの季節限定商品は、つい食べたくなる魅力がぎゅっと詰まっています!

                                                          (文ー上田裕菜)

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