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Five O’ Clock Tea(ファイブ オ クロック ティー) ―その名も5時のお茶。

 最近、セイロンの紅茶が気に入っている。今回のFive O’ Clock Teaもその1つで、公式の説明文によると、セイロンの高地で採れた茶葉のブレンドティーらしい。Five O’ Clock Teaは一般名称のようで、カタカナで検索をすると他のブランドが販売している同名の茶葉がいくつか表示された。

 余談だが、名称を直訳すると「5時のお茶」になる。調べたところ、これはイギリスのアフタヌーンティーに対して、フランスの紅茶メーカーフォションが発明したお茶の時間が午後5時という話が由来のようだ。


 袋を開けてみると、同じセイロンの高地で摘まれたMaha Gastotte OP1(マハ ガストッテ オーピー1)やPettiagalla OP(ぺティアガラ オーピー)よりも茶葉が細かい。また、ブレンドティーということもあってか、香りはあっさりした印象でありつつも、深みもありそうな雰囲気だ。

 補足しておくとセイロンの高地の中でも、ヌワラエリヤと呼ばれる地域のものは、ストレートに向いており、あっさりとしている。その一方でディンブラやウバはミルクティーにも合う深みのある味わいが特徴だ。乾燥した状態の茶葉の香りから想像するに、Five O’ Clock Teaはどちらの性質も持っているように感じる。

 実際に抽出して試してみるとさっぱりとした香りにすっきりした風味で、深みはあるものの、ストレートが一番向いていそうな味わいだった。個人的には色々な物に合いそうな雰囲気を含めて、食事のときに合わせる緑茶のような印象を感じた。この辺りが名前にもなっている、菓子と楽しむ午後のお茶の時間と関連しているのだろう。

 飲み方としては、やはりストレートがおすすめだ。濃くなればミルクティーにも合うかもしれない、と思って長めに抽出してみたが、牛乳に歩み寄ろうとする姿勢はあまり感じられなかった。レモンは試していないものの、恐らくあまり合わないと推測する。


 前述の通り、御飯時分の緑茶に似ているため、マリアージュには困らないはずだ。食事系スイーツ系共に、好きな物と組み合わせられるだろう。

 食事系の場合、シンプルなバタートーストからサンドイッチまで何でもペアリングできる。個人的には、ゆで卵を燻製マヨネーズで和えたものを乗せた厚切りトーストを合わせてみたところ良かった。今回試していないが、ツナマヨネーズやだし巻き卵サンドなど、和風の要素がある食事でも楽しめるだろう。

 スイーツ系も、焼き菓子から生菓子まで様々な組み合わせが楽しめる。また、さっぱりとした味わいから、和菓子との相性も良いのではないかと思う。唯一合わないとすれば、フルーツゼリーだろうか。菓子も紅茶もさっぱりとした味わいなので、少し物足りなさを感じる可能性がある。

 Five O’ Clock Teaにティーバッグはなく、茶葉の量り売りのみの販売となっている。ただ、以前紹介したセイロンティーに比べて安価な値段設定で、50gでS$9.50(約950円)だ。何か1つスリランカ産の紅茶が欲しい場合は、購入を検討するのも良いだろう。

Five O’clock Teaの量り売りが入った袋。

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