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Namuring Upper FTGFOP1(ナムリン アッパー エフティージーエフオーピー1)※2024 ―今年は少し大人しめのお気に入り

 今まで何回かにわたって、紅茶ブランドTWGから発売されている今年のダージリンファーストフラッシュを紹介してきた。全部を取り上げた訳ではないが、恐らく今回が最後になる。有終の美を飾るのは、ナムリン農園で採られた茶葉のみを使用したNamuring Upper FTGFOP1だ。

 個人的には好きな紅茶で、ダージリンファーストフラッシュを毎年のように飲むようになってからは、欠かさず試している。今年もそのつもりで、何なら最初に購入したいとすら思っていたのだが、気候の影響なのか入荷は遅く最後になった。

 袋を開けてみると、他のダージリンファーストフラッシュと同様に、爽やかな香りが漂ってくる。茶葉は比較的緑色で、葉の大きさは今まで紹介したものと同じ位の大きさだ。湯を淹れて抽出して飲んでみると、緑茶を彷彿とさせる風味がする。ただ、他の農園の茶葉と同じく例年よりも控えめな印象のため、普段は感じるトロピカルな果物に似たフルーティーさはあまりなかた。
 飲み方は、他のダージリンファーストフラッシュと同様に、ストレート一択だ。繊細な味わいを、そのままで楽しんでほしい。


 今年の控えめな味わいの中では、やや重たい方に分布すると思われるので、マリアージュをする場合も、その点を念頭に置いた方が良いだろう。また、今まで紹介した中では、Singbulli SFTGFOP1(シンブリ エスエフティージーエフオーピー1)のペアリングが参考になりそうだ。

 食事系の場合、ハンバーガーのようにあまりに濃い味わいでなければ、多少重さのあるものでも問題なく組み合わせられるだろう。個人的には、キノコとベーコン入りのホワイトソースを塗って焼いたバケットとペアリングしてみた。濃厚過ぎるかもしれないと危惧したが、意外とバランスが取れていて良かった。今回試していないものの、クロワッサンやバタートーストのようなものとの相性も良いはずだ。

 スイーツとのペアリングなら、食事以上に自由だろう。前述の通り、程よい重さのある紅茶のため、甘酸っぱいフルーツの入ったタルトやケーキからどっしりと重いチョコレートまでペアリングできるはずだ。個人的には、チョコレート風味のクッキーと合わせたところ、いいお茶の一時を過ごすことができた。


 最後にNamuring Upper FTGFOP1は、他のダージリンファーストフラッシュと同様に、茶葉の量り売りのみの販売となっている。ティーバッグが無い分扱い辛いとは思うが、個人的には好きな農園ということもあり結構おすすめではある。ただ、S$63.5(約7,489円)と高価ではあることや、今年の風味や味わいを考慮すると、ダージリンファーストフラッシュを複数飲み比べたい人におすすめしたい。いくつか試すことで、一層個性が見えてくるだろう。

Namuring Upper FTGFOP1の量り売りが入った袋。

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