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今更聞けない!?でも気にはなる!! 紅茶の2煎目って本当にダメなのか検証してみた

1. はじめに


 そもそもは、毎回帰国の度に祖母から紅茶の2煎目を頼まれることが発端だった。個人的には絶対に1煎目が良いと思っているので、祖母には何度も止めた方がいいと伝えたものの、頑として聞いてくれない。ただこの時点で、1煎目と2煎目を同時に比較したことはなかったため、2煎目がおいしくないと思うのは、自分の先入観という可能性は否めなかった。
 ある日親戚で集まった際、1人が急須に1回目のお茶が半分程残っている状態で、ポットに湯を追加しているのを見た。それは緑茶だったが、途中で継ぎ足すという考えはなかったので驚いて尋ねると、その人いわく「半分の時点で足すのがおいしく続きを飲むコツ」とのことだった。
 これらの経験から、本当に1煎目だけがおいしいのかを検証してみることにした。


2. 検証方法


 今回、3つの淹れ方を同時に試して、一体どれが美味しいのかを確認した。3つは、下記の通りだ。ちなみに、試す際にはいつものように、どれが何煎目かは伏せた状態で飲んでいる。

1煎目
使用していない茶葉に湯を加えたもの。普通の紅茶。
1.5煎目
1煎目の紅茶が半分になった頃に減ったのと同量の熱湯を追加して抽出したもの
2煎目
1煎目を飲み切った状態の濡れた茶葉に新たに1煎目と同じ量の湯を加えたもの


3. 使用する茶葉


 少し前に紹介した、紅茶ブランドTWGのChittagong Hill Tea(チッタゴン ヒル ティー)を採用した。理由は2つある。1つ目は茶葉の形状だ。ある程度のサイズがあるため、濡れた後の茶葉の様子が分かりやすいと考えた。ちなみに、ティーバッグも茶葉の様子が分かりづらいため、今回は使わなかった。2つ目は、香りが穏やかである点だ。風味を後付けしたフレーバーティーのように強い香りだと、1煎目が圧勝する可能性が高い。そこで、あえてあまり香りの強くない茶葉を選択した。


4. 結果及び結果から考えるおすすめの飲み方


 飲んでみたところ当然といえばそうなのだが、明らかな差がそれぞれにあった。その結果により、上記の結果から、使い分けができると感じた。


1煎目
水色は3つの中で位置する中間。味のバランスが良く、紅茶本来の味が楽しめる印象だった。ただ、香りは少し意外なことに、1.5煎目よりも弱かった。

1煎目がおすすめなシーン
・その紅茶が本来持つ風味や味わいだけをしっかりと楽しみたいとき




1.5煎目
色と香りが最も強い。渋みも強くなっており、キリリとした味わいでまろやかさには欠けるが、ミルクティーにすると良さそう。恐らく秘伝のタレのように湯を継ぎ足すことで、1煎目の面影があるのだと推測される。

1.5煎目がおすすめなシーン
・来客時や家族の団欒のように飲む全体量が把握しづらい時
・紅茶の時間経過による変化も楽しみたいとき




2煎目
最も色が薄く、香りも弱い。あっさりとしており、ごくごく飲める。しかし、1度完全に湯から出た状態になることで、風味が落ちるのか、雑味もある。

2煎目
・水の代わりに飲みたいとき


5. おわりに


 個人的に1.5煎目が健闘するとは思わなかったので、当初は驚いた。ただ、最近までは湯の追加こそしなかったものの、割と茶葉を湯につけっぱなしにして飲んでいたことを考えると、1.5煎目がおいしく感じられるのも当然に思える。
 もちろん、本来のバランスを楽しむには1煎目が相応しいが、1.5煎目も捨てたものではないというのは発見だった。今回の結果が、皆様の紅茶ライフに少しでもプラスになると幸いだ。


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