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London High Tea(ロンドン ハイティー) ―ポイントは「ハイティー」であって「アフタヌーンティー」ではないこと

 紅茶ブランドTWGには、面白い名前が付いたフレーバーティーがある。今回は名前に惹かれて購入してみた、London High Teaを紹介する。

 名前から想像するに、ハイティーに登場しそうな紅茶ということだろう。ちなみにアフタヌーンティーとハイティーは今でこそほぼ同義で使われている印象だが、元々は全く違う。貴族がおやつのように嗜んでいたのがアフタヌーンティーであるのに対して、労働者の重めの御飯がハイティーの由来だ。当地は植民地時代もあるため、どちらも根付いた結果として混在しているのかもしれない。
 話が逸れたが、袋を開けてみると、小ぶりながらもしっかりと茶葉の形が残っている。香りはかなり控えめな印象だ。湯で抽出してみると、プーアル茶のような香りが漂ってきた。口に運んでも、紅茶というよりも飲茶や中華料理屋で注文する中国茶といった趣で、非常に戸惑った。しかし、前述の由来を考えると、ロンドンの要素はともかくハイティーには相応しいとも言えそうだ。
 飲み方としては、ストレート一択だろう。正直、ミルクティーに合うのかもしれないと思って牛乳を横に用意していたが、味わいと香りを考慮すると入れる気になれなかった。レモンもあまり合うとは思えないので、ぜひストレートで楽しんでみてほしい。

 前述の通り、少しプーアル茶に似ているためマリアージュを考える際も、中華風やアジア風を意識するとまとまりやすいと思われる。
 食事系の場合、肉まんやチャーシューまん、あるいは大根もちといった中華のテイストが入ったものがおすすめだ。個人的には何も入っていないパオにうずら卵の味玉を挟んだ物と組み合わせたところ、良いペアリングだった。
 スイーツの場合も食事系と同様で、黒糖の蒸しケーキであるマーラーカオやカスタードまん等が良いだろう。私は驚安の殿堂ドン・キホーテで販売されているトーストに塗る焼き芋のスプレッドのようなものとペアリングしてみたところ、意外と合っていた。このことから中華風ではなく少し和風のテイストが入ったのものでも、マッチすると推測される。

 最後にLondon High Teaは、量り売りのみの販売となっている。扱い辛さがある上に、癖のある紅茶のため、好き嫌いは結構明確に分かれるだろう。また、値段TWGの中でも少し高めに設定されているので、購入したい人はその前にティーサロンで注文して試すのがベストだ。それが厳しい場合でも、香りのチェック位は店頭でした上で買うのをおすすめする。難しい面もあるものの、面白いとは思うので、気になる人はぜひ手にしてみてほしい。

London High Teaの量り売りが入った袋。

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