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ゲーム「スプラトゥーン3」について語る


~はじめに~

本日ご紹介するのはスプラトゥーン3(Splatoon3)。2022年9月に発売され。発売から2年近く経つゲームだが、YouTubeでは今なお多くの動画がアップされ視聴者も多い人気ゲームだ。シリーズ3作目であり筆者は本作から始めたが、初代からプレイしている20代のプレイヤーと、本作から始めた10代のプレイヤーが多い印象のゲームだ。本日はそんな若者に人気のゲームについて個人的な感想を述べていきたい。



~ゲーム内コンテンツ~

本作のコンテンツとしては様々あるが、本日は以下の4つに分けて語っていく。もちろんそれ以外にもやりこみ要素は数多くあるが今回は割愛させていただきたい。
 ①ヒーローモード(オフライン・ストーリーモード)
 ②対人対戦モード(ナワバリバトル・ガチマッチ・Xマッチ)
 ③サーモンラン(オンライン協力プレイコンテンツ)
 ④追加コンテンツ(サイドオーダー)



①ヒーローモード(オフライン・ストーリーモード)

 本作は基本的にオンライン接続でのプレイを必要とするが、ヒーローモードと呼ばれるストーリーモードはオフラインで楽しむことができる。
 ヒーローモードでは基本的なプレイ方法の練習やブキの扱い方、キャラコンの練習などを行いながら、スプラトゥーンの世界を楽しむことができる。ストーリーは過去作と同じ歴史上ではあるものの本作からでも理解できる内容となっており、また過去作と合わせて様々な考察もなされるなど、対人戦がメインのゲームではあるがRPG的な楽しみを用意してくれている。
 本作ではプレイヤーはブキ(銃や弓、ローラーなど)を持ち、インクを玉として発射する。インクは壁や床にあたるとそこが塗られてプレイヤーが動きやすくなり、敵にあたるとダメージが発生する。当然敵からもインク攻撃があるため、プレイヤーは動き回って敵の攻撃をかわしながら撃破し、各種ミッションの攻略を目指す。武器によって射程や発射間隔、ダメージ量などが全く異なるのが本作の特徴で、ボタンを押すだけでインクが飛んでいく基本的な銃から、チャージして一気にたくさんの球を発射するスピナーなど武器によって癖が異なる。
 ヒーローモードではそんな難しいブキの扱いを各種ミッションをクリアしながら習得していく。指定されたブキを用いて敵を倒したり、時間内にアイテムを集めたり、的を壊したりとミッション内容は非常に多岐にわたり、ストーリーをクリアするだけであれば初心者でも問題ないが、中には難しいステージも存在する。やりこみ要素として全ステージを指定された複数のブキすべてでクリアしたり、その後現れる隠しステージなどがあるが、初心者にとっては到底無理だろうと思わせる難易度だ。後述する対人戦でキャラコンを鍛えてから挑み直してもよいし、ヒーローモードでキャラコンを鍛えてから対人戦に挑むのもよい。


②対人対戦モード(ナワバリバトル・ガチマッチ・Xマッチ)

 続いてご紹介するのは対人戦モードだ。こちらはオンラインで他のプレイヤーとマッチングし、各種ルールに沿った試合を行うというものだ。オンライン対戦である以上通信環境が非常に大事で、通信環境が悪いとラグ(他のプレイヤーとの動きのずれ)や通信落ち(エラーが発生してバトルが終了する)が発生する。本作に限った話ではないがこういった通信環境に由来するラグやエラーが本作の問題点の一つとなっており、プレイヤー側の通信環境の整備と運営側の努力が必要となる。
 対人対戦は大きく分けてナワバリバトルとガチマッチ、そしてXマッチに分けられる。いずれも複数のマップから戦うステージが選ばれそこで戦うことになるが、段差が多いステージや脇道が多いステージ、狭いステージや広いステージなどステージごとに戦略が必要となる。また、もちろん初心者と熟練者が試合をしてもお互い面白くないので、そこはウデマエと呼ばれる階級制度や内部レートと呼ばれる強さのレートによってなるべく近い強さの人とマッチングするようになっている。それぞれの特徴について後述する。


●ナワバリバトル

 インクで床を塗りあってその塗った面積で競うバトル。もちろん塗るだけでなく相手の塗りを邪魔するために相手を攻撃し撃破することができ、撃破されたプレイヤーはスタート地点に戻され一定時間行動できなくなる。塗りが強いブキで塗りまくるもよし、攻撃力が高いブキで相手を倒して妨害するもよしと様々な戦略が想定される。
 ナワバリバトルは勝っても負けても経験値が入り、勝った方が多く入りはするが負けても大きなデメリットはないため新しいブキが出たときの試し撃ちやエンジョイ勢のバトルとして人気だ。しかしながら数か月に一度開催される「フェス」では様相が異なる。フェスとはプレイヤーが3つの選択肢(例えば、一日貸切るなら宮殿?遊園地?ビーチ?など)に投票して3チームに分かれ、チームごとにポイント(フェスポイント)を競うイベントであり、この時ばかりはナワバリバトルといえどチームを勝たせるために必死で戦うこととなる。

フェスで時々発生する100倍マッチ・333倍マッチではもらえるフェスポイントアップ!
勝つとお神輿に乗って記念撮影できる!

●ガチマッチ

 ガチアサリ・ガチエリア・ガチヤグラ・ガチホコの4つの特殊ルールで戦う対人バトル。ナワバリバトルと違い塗り面積ではなく特定の条件下で進むカウントをいかに進められるかを競う。具体的にはガチアサリではフィールド上に落ちているアサリを敵ゴールに投げ入れた数、ガチエリアでは中央のエリアを塗りつぶした状態を敵に塗り替えされずに維持した時間、ガチヤグラでは乗っていると敵陣地に向かって進むヤグラを進められた距離、ガチホコではホコと呼ばれるオブジェクトを持って相手陣地にいかに近づけるかを競う。いずれもナワバリバトルとは異なりルールを理解する必要があり、敵を倒すこととルールに関与することの2つが求められるので少し難易度が高い。
 ガチマッチでは勝利するとポイントが加算され、ポイントが一定以上になると前述のウデマエがアップするという制度があり、この腕前を上げるためにプレイヤーは日々奮闘している。ガチマッチにはオープンチャレンジの2つのモードがあり、オープンではポイントの増減が少ないため気軽に遊ぶことができ、チャレンジでは3敗するか5勝するまで連続で戦うことができ、もらえるポイントも多いが負けると失うポイントも多いというハイリスクハイリターンなモードになっている。

●Xマッチ

 Xマッチはガチマッチの上位のモードのようなもの。ルールは先述のガチマッチと同じ4種類だが、プレイヤーの質が異なる。Xマッチはガチマッチでウデマエを一定以上に上げた者のみがプレイすることができる上級者モードであり、Xパワーと呼ばれるポイントをいかに上げられるかを競う。このXパワーがこのゲームの強さの指標であり、キッズたちやYouTuber たちはこのXパワーを上げるために寝る間を惜しんで戦っている。筆者も少しだけXマッチをプレイしたがとてもじゃないが歯が立たず、現在では後述するサーモンランを中心にプレイしている。



③サーモンラン

●基本的な内容

 サーモンランは筆者がメインでプレイしている協力型オンラインプレイモードだ。バイトとも呼ばれ、プレイヤーたちはゲーム内にある「クマサン商会」から仕事を受注し、報酬にアイテムやゲーム内通貨をもらう。そのバイト内容とはズバリ「シャケ」を倒すこと。プレイヤーたちは特定のプログラムで動くシャケたちを4人で倒し(シバくと呼ぶ)、金イクラと呼ばれるアイテムを一定時間内に一定数以上納品することを目指す。シャケにもさまざまな種類がおり、金イクラを出さないがプレイヤーを攻撃して邪魔をする雑魚シャケ、特定の攻撃をしないと倒せなかったり体力が非常に多かったりするが倒すと金イクラを出すオオモノシャケ、そしてバイト終了後に時々現れるオオモノシャケの親玉オカシラシャケに大別される。バイトのステージは全部で7か所あり40時間ごとにステージが入れ替わる。ステージによって難易度は異なり、比較的簡単なステージから初心者はクリアが難しいようなステージまで様々だ。また、ステージだけでなく配給されるブキもシフトごとに異なり、強いブキばかりのシフトもあれば火力不足・塗り力不足で非常に戦いずらいシフトなどそのシフトによって難易度は大きく異なる。
 バイトはクリアしていくとどんどん難易度が上がっていき、納品する必要のある金イクラの数が増えたり、発生するシャケの数が増えたりし、最高難易度では息をつく暇もない。もちろん対人戦と同様初心者が熟練者と一緒になることはなく、かけだし~でんせつ999までのバイトランクが設定されており、これまでにそのステージでクリアしたことのある最高難易度に合わせて近い腕前の人とマッチングする。
 対人バトルでもいえることだが、サーモンランでは友達とチームをしてオンライン通話しながらプレイすることもできれば、一人でもオンライン上のプレイヤーとランダムでマッチングして楽しむこともできる。もちろん後者(野良と呼ぶ)の方がプレイヤースキルに偏りがあり、意思の疎通もなかなか取れないので難易度が高く、野良でバイトランクカンスト(でんせつ999)になるには相当の時間が必要になる。しかしながら初心者でも時間をかけてコツを掴みキャラコンを鍛えていけば確実にランクアップは可能で、スプラトゥーン3から始めた筆者も無事に全ステージ野良カンストを達成することができた。

ドン・ブラコというステージは多くのプレイヤーが苦手とするステージ。
船を象ったカンストバッジは熟練者の証。


 サーモンランはやりこみ要素の宝庫であり、前述のカンスト(でんせつ999)を達成するとステージごとに金のバッジがもらえたり、オオモノシャケを1万体倒すと金のオオモノシャケバッジをもらえたりと、膨大な時間がかかるが付けているだけで玄人をアピールできるバッジを目指してプレイヤーたちは日々研鑽を積んでいる。

オオモノシャケを1万体倒した!
1バイトで平均2体ずつ倒せたとしても5000バイト。1バイト5分なので膨大な時間が必要。

 サーモンランの良いところは協力型というところ。前述の対人バトルは相手を倒す必要があるシステム上、どうしても強い相手とマッチングしたりするとやるせない思いになるが、サーモンランでは互いの得意不得意を補い合いながらプレイできる。例えばオオモノシャケを倒すのが得意ならオオモノシャケを倒しまくり、苦手なら金イクラの納品を積極的に行うなど、どんなプレイヤーでも一生懸命プレイできるのが魅力だ。ピンチを助けてもらったり、制限時間ギリギリでクリアできた時などは、お互い「ナイス!」の声が飛びあい、対人戦にはない和やかなムードとなる(十字スティックの上下で「ナイス!」と「カモン!」を発することができる)。

最高難易度でんせつ999のオカシラ連合(オカシラシャケが同時に3体発生)をクリア!
これにはクマサンも褒めざるを得ない。

 サーモンランではナワバリバトルのフェスのように定期的に以下のようなイベントが開催されている。

●ビッグラン

 ビッグランは普段ナワバリバトルやガチマッチをしているマップにシャケたちが押し寄せ、普段と違ったフィールドでバイトをするというものだ。ビッグランでは全てのブキが毎回ランダムに支給されるため、めちゃくちゃ強い編成の時もあれば弱い編成で苦労することもある。またビッグラン中は一定確率でクマサン印の魔改造武器を使うことができる。クマサン印の武器はインク消費が多く動きが遅い代わりに威力がものすごく高かったり、普通の何倍ものスピードで弾を打てたりするという正にチート級の改造武器で、クマサン印のブキの前にシャケたちはもはや雑魚同然になる。ビッグラン中はバイト報酬もアップするため、普段対人バトルをしているプレイヤーたちも参加してサーモンラン界が盛り上がる正にビッグなイベントとなっている。

●バイトチームコンテスト

 バイトチームコンテストは知り合いなど4人でチームを組んで金イクラの納品数を競うという大会で、一応一人(野良)でも他の一人のプレイヤーとランダムにマッチングしてプレイすることができる。バイトチームコンテストでは毎回同じシナリオ(同じ武器、同じ敵の湧き)でプレイするため、何度も繰り返しプレイして最適な動きを見つけ作戦を立て、チームで協力していくことが必要となる。そのため上位勢は寝る間も惜しんでオンライン通話で作戦会議を繰り返しており、意思の疎通が取れない野良では上位に食い込むことは非常に難しくボッチには少し縁遠いイベントにはなっている。
 

●クマフェス

 クマフェスは支給されるブキが毎回必ずクマサン印の武器になるというもので、正式にはイベントではないが数か月に1回しか発生しないレアな回となっている。前述の通りクマサン印のブキの性能は破格であるため、クマフェスはバイトランクを上げるのに最適なイベントになっており、筆者も最初のカンストはクマフェスの時に達成した。クマサン印の武器は非常に強いが癖も強いため、編成によっては非常にきついバイトになることもあるが、基本的には非常に簡単でエンジョイできるバイトイベントとなっている。


④追加コンテンツ(サイドオーダー)

 サイドオーダーは2024年2月に追加されたコンテンツで、ヒーローモード同様オフラインでひとりで試練に挑戦するものだ。内容としては30階建ての秩序の塔と呼ばれるダンジョンをクリアするというものだが、面白いのが自分でブキを好みに強化できるというものだ。各フロアのミッションを達成するとカラーチップというチップがもらえ、そのチップを装備することで例えば攻撃力が上がったり射程が伸びたりする。そうして自分の好みのチップを重ねていくことで、30階のラスボスに到達するころには唯一無二の自分だけの武器が出来上がっているのである。例えば普通はチャージが必要なチャージャーという武器を、チャージ不要で無限に弾を打てるブキにしたり、サブウェポンのボムを強化してボムだけで敵を一掃したりと楽しみ方は正に無限大だ。正直30階のボスを倒すだけであれば簡単だし時間もかからないが、自分なりのブキを作ったり、縛りプレイをしたりとやりこみ要素は多く、特定の条件をクリアすることでバッジなどのアイテムを入手できるため何度も何度も秩序の塔を登ったものだ。


~最後に~

 以上筆者がメインでプレイしているサーモンランを中心に内容や感想を綴ってきたがいかがだっただろうか。筆者はRPGなどはよくプレイするがスプラトゥーンのようなシューティングゲームはほとんどプレイすることがなく得意ではない。そんな筆者であっても気軽にプレイでき、そしてのめりこんでしまうこのゲームはやはり任天堂屈指の名作であることは疑いようがない。小学生など若い世代を中心に流行っているゲームであり、大人にはなかなかとっつきにくい部分もあるかもしれないが、ぜひ一度プレイしてみていただきたい。ただしのめりこむとやめられなくなる中毒性もあるのでその点はご注意願いたい。


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