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子宮筋腫で全摘手術した話1

誰かの役に立てばいいなという気持ちで、子宮筋腫で子宮全摘をする話をします。日常的に自称するときは、つい卑下した表現を使ってしまうこともあるけれど、病気の話だし、同じような状況の女性が傷つくかもしれないと思うので、ニュートラルな表現をしたいと思います。


私のプロフィールと病気の経緯

・現在:
40代後半の女性、未婚、子供なし。

・30代:
父が他界し、無茶苦茶な働き方をしていたので、自律神経がおかしくなっていた。めまい、頭痛などでフラフラになってしまう。
1年くらい漢方薬を出してくれる病院に通っていたが目に見える効果はなく、むしろお灸が効果があったような気がする。
低用量ピルを飲んだ時期もあるが、あまり効果を感じなかった。
月経が困難かどうかというと、そんなに困難ではないと思う。他人と比較しにくいものだから、困難かどうかというのは分かりにくい。
月経一週間前くらいはイライラ怒りっぽくなり、月経中は1~2日はエルペインを飲むくらいだ。このころ月経の出血量は若い頃より減っている感じがして、夜用は後ろもれ防止のために使うけど、量として夜用がないと無理という感じではなかった。逆に少ないけど1週間以上かかるみたいな。
友人から生理痛で下痢したりするタイプにはエルペインがいいと勧められ、エルペインを常備するようになる。

・40代:
2019年に生理でもないのに左下腹部に腹痛があり、婦人科に行く。
地元の婦人科からMRIを撮る病院に回され、地元の婦人科で診断・紹介状を書いてもらい順天堂へ。

順天堂の初診では、診察券を作る予約を取っていって、実際の診察まで8時間近く待たされた。

診断は、多発性子宮筋腫、子宮腺筋症。
この時点では病変の最大値が6cmで「7cmくらいなら切るけど様子を見ましょう」ということになった。ちなみに子宮腺筋症というのは、子宮筋腫が表面にできるものに対して、子宮の厚みの中にできるもの。

手術はしたくないし、薬があるわけでもない。ピルは飲まない方がいいと言われる。結局、何もせず普通に暮らすことになる。腹痛もそこまでの痛みではないし、ずっと痛むわけでもなかった。それに閉経したら問題ないという話も聞くし、生理が少ないから何とかなるんじゃなかろうか? などと甘い発想でいた。

2023年、左下腹部が痛み出す。下腹部というか、鼠径部のあたり。
月経量が増えた気がしていて、ヤバいかなと思い婦人科へ。地元の医師には「これは開腹で子宮全摘になると思う」と言われる。
地元の病院→MRI→紹介状→順天堂コースふたたび。

順天堂は6か月以上診察してないと、初診扱いとなり紹介状が必要となる。3年放置していたのだから仕方ない。診察券は前に作ったものが使える。
外来に電話して診察の予約を取ろうとするが「腹腔鏡科の予約ですか?」と聞かれた。
「婦人科の中に色々あるのは分かりますが、腹腔鏡でいいかどうか素人の私には分からないし、紹介状を書いてくれた先生は開腹といっていましたが」どうも予約担当のクラークと話がかみ合わない。
「…子宮筋腫ですよね? 腹腔鏡でできなければ、それは先生が判断されるのでとりあえず腹腔鏡で予約してください。一番早くて3ヶ月後です」
「…じゃ、それで」
ともかく子宮筋腫は腹腔鏡科らしいです。むずかしいね!

3ヶ月待ってようやく診察。医師と話していたら、診察までに患者を3ヶ月も待たせていることについて知らなかった。驚いて申し訳ながってくれた。それについては先生が悪いわけではないと思うが。
初日に「これは腹腔鏡で子宮全摘ですね~」と言われ、色々検査をすることになる。子宮筋腫は7cmを超えていた。そのサイズになると膀胱を圧迫して、トイレが近くなったりするらしい。

私は積極的に子宮を取りたかったわけではない。生理は面倒くさいが、内臓を取り去ってしまうということにはかなり抵抗があった。しかも女性特有のパーツである。卵巣は残す予定なので女性ホルモンとしては今まで通りだと言われたが、自分の中に子宮に女性としてのアイデンティティを感じている部分があるんだと思う。
ちなみに30代から不調で病院をいくつか回ったのだが、その中には「出産希望がないなら、子宮要らないでしょ」と言われたこともあった。
男性医師に最初に言われた時には、かなりショックだった。機能としては妊娠出産のためのものでも、私の体の一部として存在してるんですけど?! 

その後、別の女性医師にも言われた。医師から見ると、病気の子宮なんか取った方がいいものでしかないんでしょう。

閉経まで放置できないかなぁなどと考えていたが、今回は変な影もあるというし、放置しても自分が年を取って体力がしんどくなるだけである。だったら早く手術した方が身軽になれるなと思った。今日が一番若いってやつである。

術後には、地元の内科で「え、その年なのに全摘しちゃったの。閉経するまで待てばよかったのに」と言われたのも、メンタルにくるひとことだった。

摘出する・しないについては、自分でも大きな判断なので、もうちょっと言い方を考えて欲しいなぁ……。メンタルアタック度合が大きすぎるんよ……。

色々な検査と処置

・リュープリン1.88(皮下注射全4回)
Gn-RHアルゴニストのエストロゲンを下げる皮下注射。
月に1回、腕に注射をする。一度打つとぷっくり膨れて二ヶ月くらいで吸収される感じ。そのため、左右の腕に交互に注射した。
最初の1回を打った後は通常通り月経が来たが、それ以降は月経が止まる。更年期症状が出る方もいるらしい。毎回、副反応の症状がないかどうか問診された。2回目のあとは、やたらと汗をかいていたが、猛暑すぎてなんだか分からない。3回打った時点で筋腫は7cm→6cmくらいに小さくなった。
2回目か3回目くらいから、関節痛が出た。朝いちは手がこわばって、握ることができない。手足の指の関節、肘、膝などに痛み。多分リュープリンのせいだと思う。

・PET/CT
ポジトロン(陽電子)という放射線を放出する医薬品を注射し、その放射線をPET装置で検出して画像化して診断する。
6時間前の食事制限、ジュース禁止、検査当日は妊婦や小児との接触禁止、授乳48時間禁止。
注射針を留置後、看護師さんが鉄板の向こう側に移動し、薬液を機械で注入する。安静室でリクライニング椅子で全身に回るまで待つ。スマホ禁止なのでぼーっとするのみ。その間、水を500cc飲む。CTみたいな機械に入れられて、全身チェック。しばらく時間を空けて二回機械に入って撮影。
放射性物質が妊婦や子供に危険ということなんだと思いますが、帰りは普通に電車で帰ってOKなので、一回分としては大した影響はないのでしょう。トータル3時間くらい。一番大がかりな検査だった。

・血液検査:リュープリンの影響を見るためにも、毎回血液検査をした。
・尿検査
・心電図
・MRI(子宮・卵巣)
・胸部レントゲン

・PCR検査(Covid19):入院3日前に実施

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