「いいひと」戦略
超情報化社会におけるサバイバル術
「いいひと」戦略 (著:岡田斗司夫)を読みました。
「なにがいい人だよ…その時点で胡散臭いわ」と思いながらも Kindle Unlimitedだったので読んでみました。
いい人ってなに?
端的にいうと「親切な人」
たとえば助けてくれるひと、楽しく協力できる人、周りとうまくやっていける人、楽観的な人、約束を守る人、誠実な人。「あいついいやつだよ」って言われる人を想像したら出てくるような特徴ですね。なにも一つじゃない模様。
これだけ見るとすごい陽キャのモテるやつ…
いい人戦略ってなに?
本心は置いておいて、上記のような人として振舞うこと。
逆にいうと賢いアピールする人、キツい人なんかは本の中で「イヤな人戦略を取っていると言える。昔のホリエモンとかね。」と書かれています。
けれども、そのホリエモンも今では弱みを見せたりしてすっかりいい人キャラでオンラインサロンも盛況とのこと。これは本人が「いい人」になったのではなくて戦略を変えただけ。つまり「いい人キャラ」になれということ。
いい人戦略が必要な背景
相互レビュー社会へ移行中
SNSの普及とともに自分の存在が今までよりも遥かにパブリックになった。「誰かが見てる=評価される」世界を生きていく時代に突入した。
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採用・評価軸の変化
就職において、スキルやコンテンツ>人柄だったけど逆転しつつある。
「いい人」と働きたいという会社・人が出てくる。(例としてGoogleが挙げられていた)
「優秀な人10人よりも、優秀な人2人と普通だけどいい人8人の方が楽しく働けるよね!」ということだそう。(私の記憶だと糸井重里氏のほぼ日も「いい人採用します」って言っていたような。「スキルに上乗せしていい人であれば可」が事実だと思う。)
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これからは「いい人」であるほうがより顕著に有利になる
どのぐらい「いい人」かどうか評価され、いい人を中心にコミュニティができあがる。その中で仕事や物のやりとりが行われるようになる。自分がやれること・やってあげたいこと・欲しいもの・あげられるものを交換していけば貨幣の必要性が減って、しかも「イヤなやつ」がいない暮らしができるよね!
だから今から「いい人」を身につけておこう!
…いや、ここまで書いてみましたが私は1ヶ月くらいは受け入れられませんでした。
「結局いいね!稼ぎかよ」
「その信用が形になったのが貨幣だろ…」
「自分のこと発信したくない」
「中国の芝麻信用が似たようなことやっているね。自分からは言わないだけで本当によくできた人より、SNSで「こんないいことをした!」って言ってる人の方が評価されてるよね。嫌だなあ。」
うーんと思っていたのですが、ある日突然気づきます。
これをやっているのがJYP!
「たしかに、いつ何を撮られても大丈夫なくらい誠実な態度で裏表なければ好感度は爆上がり。仕事もたくさん取れそうだな。嫌いになんてなれないな」と思った訳です。
なにもわざわざ「イヤな人」になる必要ないんですよね。
昨今の「自分の機嫌は自分で取れよ!」という風潮もこのような評価軸の移り変わりが現れているのかもしれません。
結局、自分の気持ちが落ち着いていないと「いい人」的ふるまいは難しい。でも形から入って身につけてしまえば「わざわざ何したとか大声で言いたくない…」という人(かく言う私も)は、いつか評価されるのが当たり前になった社会で慌てなくてすむのかもしれませんね。
来週は「やさしさ10%増量キャンペーン」でもやってみようかと思います。
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