君の名は
夫は毎朝、1時間ほどトレーニングしている。
筋トレ、柔軟、ベンチプレス、懸垂、サンドバッグを打つ、蹴る…………
小さなトレーニングルームで黙々と運動している。
昨日、天井から吊るしてあるサンドバッグが落ちた。
天井にくっついている金具と吊るしてある金具が、擦れてそれぞれ削り合ってしまい、結果、壊れてしまったのだ。
この部屋にサンドバッグを吊るして14年経つ。
長男が生まれる前年のこと。
今から3年前、同じように一度落ちた。
途方に暮れ、サンドバッグを設置してくれた工務店さんに状況を話した。
「会社に吊るせるものがあるから、今、つけに行きますよーー」と爽やかに駆けつけてくれた。
アレだよ、アレ。
アレがあれば、我々だけで吊るせるのだ。
工務店さんの手を煩わさずとも。
何だっけ?
なんて言うのだっけ???アレの名前。
よく見るアレだよ。
出てこない。
アレの名前が出てこないーーーーっ。
たしか4文字くらいなんだ。
小っちゃい字は入らない。
何だっけ
何だっけ
何だっけ
ダメだ、ごめん、聞いちゃう。
工務店さん、いつぞやのアレの名前を教えてくださいとメールを送った。
「落ちちゃいましか?!今日、ホームセンター行くんで、ついでに買ってきますよ。夕方お届けしますね」
ああ、すまない、工務店さん。
ごめんなさい、本当にありがとうございます。
カラビナ
君の名はカラビナ。
カラビナ!カラビナ!カラビナ!
もう忘れないよ、 noteに書いたから。
工務店さん、予備の分も買ってきてくださった。
明日、夫と長男で吊るす予定とのこと。
めっちゃ重いぞ。
がんばれ、男組。
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