【企画参加】覚えている一番古い記憶
くまさんとおひたちさんの共同企画?に参加します。
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私には2歳違いの弟がいる。
年の暮れに生まれた弟。
母からよく聞く二大エピソードは、ずっと変わらない。
「『いつ生まれるんだ?』とお父さんは聞くのね。年末で忘年会があるからって。でもそんなの分からないじゃない?自分が今日は呑んでこられるかが知りたかったのね。( 弟 )が生まれた時、お父さん二日酔いで、病院の廊下の長椅子で寝てたのよ、まったく」
「同室の方の旦那さんが、年越しそばを出前で注文してくれたの。うどんだったの。美味しかったー。6人部屋で、奥さん以外にもみんなに、うどんをご馳走してくれたの」
病院は、家から歩いて10分弱のところにあった。
今はもう、ない。
建物は更地になり、別の建物が建っている。
弟が生まれ、私は同居していた祖母(父の母)と一緒に病院に行ったそうだ。
母が
「 おばあちゃんと一緒に病院に来てくれたよね。長靴履いて」
と言っていたから。
2歳の私の記憶にあるのは、
病院への遠い道のりと、
黄色い長靴。
小さな身体には、遠く感じたのだろう。
その日雨が降っていたのか、いなかったのか。
祖母とは手をつないでいたのか。
昔から手汗がひどく、人と手をつなぐのが苦手。
(ひとりで歩けるから!という主張の強い幼児だった)
おそらく祖母にくっついて、ひとりで歩いていたのだろうな。
鮮明に覚えているのは、気に入っていた黄色の長靴で、
それを履いて歩くことが嬉しかった。
肝心の弟のことは、記憶からすっぽり抜け落ちていて、生まれたばかりの弟に私がどんな反応を示したのか、それは母の記憶に残っているのかどうなのか。
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お読みいただきありがとうございました。
見出し画像はみんなのフォトギャラリーよりyukkoさんの作品をお借りしました。ありがとうございました。
企画参加いちばん乗りで投稿されたバクゼンさんの noteです。
「じゃみる」という言葉が素敵です。
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